女性向け雑誌のカースト

ここしばらく、美容院ジプシーでした。

Hair

えっ? 雑誌の話じゃないのかって?
まあまあ、そう慌てずに読み進めなされ。

10年ほど前までは美容院ジプシーとは無縁で、むしろ大当たりの美容師にたまたま巡り合えたり紹介してもらえたりと随分恵まれておりました。

特に社会人になってからは、当たりの美容師についてもらえるかってのは一大事。
朝は時間がないのでセットに手間がかからない方がいいのです。それでいてそれなりに見映えが良くないと困ります。頻繁にカラーリングできないし、お客様の目もあるので極端に明るい色にはできません。かといって、地毛のままでは手入れしていないように見えてイヤなのです。男からの受けが良く、女からもカワイイと言われる、そんなヘアスタイルにしてください。
という超絶ワガママを実現できるかどうかは、美容師の腕次第です。

ワタシは、社会人になって最初に飛び込んだ美容院が大当たりで、割と本気で上記のような希望を伝えても「あー、ハイハイ」とやってのけてくれるベテラン美容師についてもらえました。
特に緩めにかけたストレートパーマの塩梅ときたらもう最高で、梅雨時でもノーブローでそれなりにまとまった髪に仕上がり、ワタシ自身も自分の髪の毛ってキレイなんじゃないかと勘違いできるほどでした。
遠方に引っ越すことが決まった後も、新幹線でその美容院に通おうかと真剣に考えたほど気に入っていたのです。

結局、引越先でこれまた素晴らしい美容師さんを紹介してもらえたので、遠距離美容院通いは回避できました。
新しい美容師さんはワタシの希望をほとんど受け入れない人でした。
「ボブにしたい? りんむさんの髪質と顔の形とタイプ(服装とかヘアセッティングにかける時間とか、諸々総じて)じゃ無理だよ」
「暗い色にしたい? りんむさんの肌の色だと暗過ぎるのはおかしいよ」
「ストレートにしたい? えー、このご時世で?」
と言いたい放題で、そんなに言うなら好き勝手やってくれーぃと色から長さからパーマから全部お任せすることに。
そしたら思ってもいなかったら色とスタイルになったけれど、これがまあ評判がよろしくてですね。華やかに見えるわスタイリングがラクだわいいこと尽くしでした。
しかもこの美容師もパーマが滅法界に上手で、半年放置していても「今日は髪を巻いてる?」と言われるほどキレイなカールをキープできていました。

その美容師さんが諸般の事情でリタイアしてしまい、ワタシの美容院ジプシー生活が始まりました。
しばらく大当たりの美容師が続いたものだから、プロに任せればそれなりにステキなヘアスタイルにしてもらえるものだとばかり思っていましたよ……。

コンサバティブに仕上げてほしいと頼むと、何の動きもないぱっつんセミロングにされたり。
逆に思い切って遊んでもらうと、朝のセットにすごーく時間がかかるものにされたり。
カラーリングは細かく色を指定しないとダメだし、メッシュの入れ方は下手だし。
パーマはロットの巻き方が変で妙なカールになるし、その妙なカールもすぐ取れるし。
細かく指示するのがダメなのかと思って黙っていると、なんだかもー! な仕上がりになってやり直すハメになるし。

ああ、お任せしていたらステキに仕上がっていたあの頃はなんだったの!?
とイライラしながら、新しい美容院に飛び込んでしばらく通ってはまた新しい美容院を探して、というのを繰り返していました。

 

ここでようやく本題です。

新しい美容院に飛び込むときは、新しい美容師が当たりかどうかというのがもちろん最重要なワケですが、そのほかにもいろいろと緊張感が走るものです。
アシスタントの子が若過ぎて会話にならなかったらどうしよう、とか。
だせーファッションのオバサンがウチのサロンに来んなと思われたらどうしよう、とか。

そして、適切な雑誌を渡してもらえるのかどうなのか、ということもかなり心配。

オバサンにはこれでいいでしょなんて判断されて、芸能人のゴシップネタと、胡散臭いサプリメントと財布の広告しか載ってないような三流女性週刊誌を渡されたらどうしよう。ワタシ、芸能人に全然詳しくないからちっとも時間を潰せないのだけど……。

どうも、ワタシがまだひとりで留守番できないような幼い頃、母の美容院についていったときに、オバサン達が皆女性週刊誌を読んでいたのを見たのが記憶の奥底にあるらしいです。「美容院で女性週刊誌を読む=オバサン」というのが刷り込まれているのですね。
んで、そのオバサン達は、ウチの母も含めてオシャレと言うにはビミョーなオバサンパーマをかけていたものですから「美容院で女性週刊誌=ダサい」という図式が出来上がっているわけです。

なので初めての美容院に行くときは、必ず「どうしよう、ついに女性週刊誌が出てきたら……!」と勝手に緊張しているのです。

 

おかげさまで、今のところ女性週刊誌が出てきたことはありません。
そして、さすがに青文字系も渡されたことはない。そらそうだ、どう見ても真面目なOLなんだもの。

赤文字系は好きなんだけどね。

しかしいくら見た目がコンサバOLとはいえ、この歳になってnon-noやMOREを渡されても困るのです。高校生のときに読んでいた雑誌だよ…。

そんなことあるかいと思われるかもしれませんが、客層が若い美容院だとMOREやwithは割と出てきます…。

出されて嬉しいのは、OL向けの雑誌ですね。OggiとかCLASSY.とかアラサー向けのコンサバ系。

なぜそんな若者向けのを好んで読むかというと、アラフォー向けの雑誌だとコンサバティブ過ぎて流行がイマイチわからないからです。気持ちはわからんでもない。40歳にもなると、流行より中年体型隠しの方が重要になるからね。

あと、アラフォー向け雑誌だと「子育てにがんばるアタシ☆」なのが前面に押し出されて、ワタシのライフスタイルと合わないってのもあります。

なんだよ、夫と子どもとお揃いのスニーカーで「まとまり感」を出す☆ とか。一緒に歩いてりゃ家族に見えるよ。

もっとも、アラサー向けの雑誌も「彼氏とケンカしたけど、次のデートではなんとプロポーズ☆ 来月は彼ママに初対面☆」的なこれまたワタシのライフスタイルと数光年隔たりがある要素もあるので、まったく好みに合致しているかというとそうでもないのですがね。

どうせ自分のライフスタイルとかけ離れている雑誌を渡されるなら、FIGARO japonとかELLE JAPONとかモード系に走ってもらった方が気が楽です。

カットもカラーもパーマもやっていると、これらの雑誌を全部パラパラめくってもまだ時間が余ることもあります。
そうしたら、先日ついに婦人画報を渡されてしまいました。

な、なんか…週刊誌とは別の方向性だけど、これまたオバサン感がないか!?
と、あのクッソ重い雑誌を膝に乗せたときはショックだったのですが、いざ開いてみるとこれが楽しいのですよ。
「いつかは行ってみたいなあ」と思えるちょいとハイクラスな宿やレストランが掲載されていて、若い頃に少しオトナの雑誌を見て「いつかワタシも」と胸をときめかせた頃の感覚を思い出しました。
そして掲載されている店の中には自分が利用したことのあるものも混ざっていたりなんかして、いつの間にかしっかり婦人画報世代に足を踏み入れていたのか、来るところまで来てしまったなあ、ということに感慨を覚えました……。

というわけで、ワタシの雑誌巡回の中に今では婦人画報も家庭画報も組み込まれています。
特に旅行情報は結構参考になっていて、オバサンになってしまったことが悔しいような、楽しみが増えて嬉しいような、複雑な気分。

 

なお、美容院ジプシーの方はどうなったかというと、最近カットの上手な美容師さんを見つけたのでしばらくは新規開拓の必要がなさそうです。
これでパーマが上手ければいいんだけど、仕上げのブローで巻いてもらったらイマイチだったからどうかな……。


投稿者:

りんむじんづ

間取図だけで3杯メシが食え、旅のためだけに日々労働し、美味しいものを好きなだけ食べられるようにジム通いに励む、そんなOLです。

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