「ブリティッシュ・ベイクオフ」を観て、パンやケーキを焼きたくなる

最近の暇潰しのお供は、Amazonプライムビデオで観る「ブリティッシュ・ベイクオフ」です。

「ベイクオフ」は、アマチュア料理コンテスト番組。粉をどうこうしてオーブンで焼く、パンやケーキやビスケットなどの腕を競います。

最初は日本版「ベイクオフ」を観てみたのですが、これがどうも刺さらない。
初めのお題のスイスロールで脱落し、本場英国の番組もつまらないのかしら…と「ブリティッシュ・ベイクオフ」を試しに観た、というのがきっかけでした。

これが日本版と違って滅法面白いものですから、途中ブリ男と遊んだり家事をしたりしながら流し見もありつつも、アマプラで観られるシーズン1〜7を観てしまったのでした。

何が面白いって、英国の食文化の紹介をちょくちょく挟むところでした。
あの国のゴハンは美味しくないからなーと思い込んでいるので英国の食文化にはあまり興味がなかったのですが、ヴィクトリア朝時代の流行や産業革命がもたらした食文化、地域や島特有のパンの作り方、近代の工業化による家庭の食卓の変化など、「へー」と面白く観られる紹介があるのです。
そうよね、人類皆食いしん坊! どの時代のどの地域の人だって美味しいモノは好きよね! と改めて確信しました。

んで、肝心のコンテストで料理をしている様子も文化の違いを感じて面白い。
若い男の子が「これは祖母から教えてもらった我が家のケーキのレシピ」と誇らしげに語るのを見ると、「日本でいうと何だろう…。おはぎ? そもそもワタシ、ばーちゃんから料理を教えてもらってないわ」と、英国のベイキングの歴史の奥深さを感じます。

更に、コンテスト会場のテントが風光明媚ないかにも英国という場所に建てられ、合間合間にリスや花の映像が挿入され、とても魅力的。
司会のコメディアンが軽妙にジョークを飛ばしながら進行するのも、これまた英国っぽくて観ていて面白いです。

また、お題となるパンやケーキはポピュラーなものもありますが、「何それ知らない!」となるものも多いです。
この番組で初めてバッテンバーグ・ケーキを知ったし、ドリズル・ケーキがすごーく一般的な英国菓子というのも初めて知りました。
移民系の出場者もいて、日本の食卓にはあまり馴染みのないスパイスや食材をどんどん使っているのも楽しい。

 

ケーキやパンなんて、買って食べるのが一番。

と思って、製菓道具はとっくの昔に断捨離してしまいました。

麵棒もケーキ型もミキサーも収納の場所を取りますからね…。
実家でほかの皿や道具に紛れさせてしまっておくことはできても、ひとり暮らしの狭い部屋にはシフォンケーキの型なぞ置いておけません。

というわけで、長年製菓やパン作りとは無縁の生活をしています。
せいぜい、たまにパウンドケーキミックスなんかを買って紙の型で焼くか、クッキーやゼリーやスイートポテトなど簡単なモノしか作らない。
パンに至っては、ソーダブレッドしか焼きません。

それでいいや、と思っていたのですが「ベイクオフ」でアマチュアベイカーが失敗をしながらも楽しく焼いているのを見ると、「味とか効率とか美しさとか以前に、作るのが楽しいってのもあるわよね…」ということを思い出したのでした。

折りしも久しぶりにシナボンを食べて「シナモンロールを自分の好きなように焼けたら」なんてことを思いついてしまったので、さあ大変。

シナボン
参考:シナボンのどっしりシナモンロールをお取り寄せ!

「め、麵棒とか買っちゃう…?」と富澤商店の普段近づかない製菓道具コーナーに寄ってみました。
いやー、道具って人の心を狂わせますね!!
タルト型いいわー、マドレーヌ型はともかくエンゼル・サバラン型ってなかなか使わないよねー、折り畳みケーキクーラーとかあるんだ…場所取らなくていいじゃん…、口金はどう使い分けていいかサッパリだわー、と、久しぶりにウキウキしました。
肝心の麵棒はしっくりくるサイズのモノがなくて買わずじまいだったわけですが。

 

ひとり暮らしだし、素人の手作りを人様に食べてもらうにはちょっとアレなご時世だし、ホールケーキなんて焼いても仕方ないじゃん。
とは思うのですが、老後の趣味に製菓やパン作りがあってもいいのでは…なんてことも思いました。
そういえば昔、同僚が「夜中にパン生地を捏ねるのがストレス解消」とか言っていて、そのときは「何言ってるんだコイツ」と思ったけど、無心で生地を捏ねたりバターを叩いたりする作業が現代人には必要なのかもしれません。

ついにハンドブレンダーの泡立て器を買い足すときが来たか!

参考:ハンドブレンダー、バーミックスからブラウン マルチクイックに乗り換え!

チョッパーもあると便利よね〜とか買い足ししていると、結局アタッチメントもりもりのセットを最初から買っておいた方が正解…となるんでしょうね。

そして買い替えを検討中の電子レンジ。
機能もりもりの上位機種は30リットルとデカいので買う勇気が出ていないのですが、パンを焼くなら30リットルあってもいいじゃん買っとけ買っとけ、と思う自分もいます。
参考:電子レンジの買い替え、オーブンレンジではなく単機能レンジ+オーブンもあり!?

それ以前に半導体不足なんかのせいで電子レンジが買いにくくなっていて、いまだに買い替えできていませんが…。

大きいオーブンレンジにせよ麵棒にせよケーキ型にせよ、モノを増やす(大きくなる)には踏ん切りが必要なので「ベイクオフ」を観ながら自分のヤル気の発酵具合を見ているところです。
失敗ケーキみたいにヤル気が萎んでいくか、はたまた膨らみ続けてあれこれ道具を買っちゃうか。
小麦粉が高騰しようとしているのにパンやケーキを焼きたくなるって、なかなか難儀なタイミングでの「ベイクオフ」でした。

小麦の価格もアレだけど、家で大量のバターを扱うとなるとブリ男も厄介です。
パンケーキの上にバターをひと欠片乗せただけで「いい匂いいい匂い!」と突撃してくるし、パウンドケーキを焼いていると電子レンジの前から動かないし、すんなりと作業させてくれない気がします。

投稿者:

りんむじんづ

20代で購入したマンションは、無事にローンを完済したかと思ったら売り払い、30代でまたまたマンションを買いました。好物はマンションの間取り図。旅とグルメにも目がありません。ブリティッシュショートヘアの男子(ブリ男)との同居を始め、ますます極楽な生活を送っています。

6 thoughts on “「ブリティッシュ・ベイクオフ」を観て、パンやケーキを焼きたくなる”

  1. ブリティッシュベイクオフ!
    大好きな番組です。
    まさにりんむさんの仰る通りで、風光明媚なベイク会場のリスやお花…
    ベイカー達の友情がスパイスになって、ついつい見てしまう…そんな番組ですよね。
    今では、「生焼けだ!」とか、メアリベリーの「お味は良いですよ」なんてワード、普段の食事にも使ってます。

    1. yumiサマ
      面白い番組ですよね!
      ライバル心剥き出しというよりお互いに讃え合うというカンジで、雰囲気いいのがまた和みます。
      最初、メアリーは厳しいのかと勝手に想像していたら、何かしら美点を見つけてしっかり褒めてくれるタイプでしたね。
      いつもオシャレでキュートだし、ああいうおばあちゃんになりたいです。
      この番組を見るようになってから、タルトやパンの底の焼き加減が気になるようになりました笑

  2. こんにちは。
    我が家のオーブンは18リットルのヘルシオですがそれなりにパンもケーキ類も焼けますよ。今は暑くてオーブン使う気にはならないけど、涼しくなったらシナモンロール作ろうかな〜。
    アマゾンのサイトを見ましたがオーブンも値上がりしていますね!同じ機種(その最新バージョン)なのに私が買ったときより30%以上値上がっている感じでびっくりしました。

    1. emkサマ
      暑いとオーブン料理は疎遠になりますね~。
      グリルでトーストを焼くだけでもツラい…。

      そうなんですよ、電子レンジが在庫が減るし値上がりするしですっかり買いづらくなりました。
      こんなことになるなら去年「そろそろ買い替えようかなー」と思いついたときにポーンと買っておけばよかったです…。
      「値上がりする前にさっさと買うのがお得」というインフレ時代の買い物を痛感することになるとは…。

  3. そんな番組あるんですね。
    昔々…私が子供の頃なので、りんむじんづさんは絶対知らない番組『兼高かおる世界の旅』が大好きでね。海外旅行が夢の世界な頃、街並み、文化、生活、料理を紹介する番組が好きでした。

    パン焼き。好きですけどね…このクソ暑い中、オーブン200度は無理 笑笑
    一瞬で発酵してまうし 笑笑
    製菓、製パンは道具が特殊で嵩張るので大変です。でも焼き立ての香りは、幸せな気分になります。

    1. まだむサマ
      「兼高かおる世界の旅」、ちっちゃいときに見たことありますよ!
      まだ海外旅行に気軽に行けない時代の番組ですから、視聴者は楽しかったでしょうね。
      パンを焼く方なら「ブリティッシュ・ベイクオフ」は面白いと思うので、機会があればぜひぜひ。

      そうなんですよ、製菓・製パンの何がネックって道具が場所を取ること…。
      型を使わずに手での成形オンリーで割り切るとしても、発酵のときの大きなボウルと麺棒は欲しいよなあ…とそれすら躊躇しています(ひとり暮らしだと小さなボウルと食器で下拵えが済んでしまうので…)。
      以前は更に「バターでベタベタになった道具を洗うのが面倒」というのもネックでしたが、食洗機のおかげでそれは解消できたのは嬉しいです。

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