そういえば、家の「外観」について真剣に考えたことがない。

家を建てる予定もないのに、興味本位で住宅展示場に行ったことは先日報告した通り。
参考:四半世紀ぶりに住宅展示場なる場所に行ってみた!

House

ズラズラ~ッと並んだ豪華なモデルハウスを眺めていると、ふと「ワタシはどういう家が好みなんだろう?」という疑問が湧いてきました。

実家は、陸屋根のキューブ型です。

これはワタシが「屋根が平らなおうちがいい!」と主張したせい。
なぜワタシがそんなことを言ったかというと、幼馴染の家が立派なお屋敷で陸屋根だったのでそれに憧れたのでした。
しかし、頭の中で水平がビシッと決まった邸宅を想像していたのが、建ってみるとこじんまりとしたキューブな家で「…これじゃない」となりました。
今思うと未就学児の戯言なんて捨て置けばいいのに、いちいち拾い上げて両親も大変だったろうなーと思います。

もうひとつ、内装の話になりますが「回る階段がいい!」というリクエストも出しました。
これは螺旋階段をイメージしていたんだけど、出来上がったのはいわゆる「かね折れ階段」で、しかも申し訳程度にしか折れていないのでこれも「…これじゃない」となりました。

 

階段はともかくとして。

 

では今好きな家のデザインは邸宅然とした陸屋根の立派なおうちかというと、そうでもないです。
かといって「こんな家が好きだ!」という強い想いもない。
家を建てる人は皆どうやって外観を決めているんだろう…? と、不思議で仕方ないです。

最近よく見るのは、ずどーんとした四角の飾りっ気のない家ですね。

凹凸もなければ窓も少なく、いかにも低コストで建てられてメンテナンスもラクそうでいいなーと思います。
が、あまりにも軒や庇が貧相だと「壁や窓がすっごく汚れるけど、大丈夫?」と不安にもなります。

住宅展示場では、この手のいかにも低コストで仕上げました風な素っ気ない外観の家はありませんでした。
大抵はタイルや石をふんだんに使って、屋根の形も凝っていて、バルコニーや屋上がシャレオツなカンジでついているというゴージャス仕様。
和モダンな雰囲気でシンプルに仕上げているモデルハウスもありましたが、外壁の素材や植栽が凝りに凝っていて、シンプルだけど手間とお金はかかっていることがひしひしと伝わってきました。
軒の貧相な低コストな外観も不安になるけれど、ゴージャス仕様の外観を見ても「費用に見合った満足感が得られるのかなあ」と別の意味で不安になりました。

ではワタシはどんな家に住みたいかと考えてみると特に強い熱意もなく、今更ながら外観に関心を寄せなかったことに思い至ったのでした。

振り返ってみると、人生の半分は集合住宅で生活しています。
アパートやマンションを決めるとき、もちろん内見はしたけれど、「あのマンションは外壁のタイルの色が気に入らないからイヤだわ」という基準で選んだことはありません。
もちろん「あのアパートの外壁の汚れっぷりからして、あまりちゃんと管理されていないっぽいから住むのはイヤだな」というのは選ぶときの基準になりましたが、「建物のデザインが気に入らない」というのとは別次元の話です。
というか、今の部屋も前の部屋も建築前に青田買いしたから、外観はパンフレットのイメージ図しか見てないや。

そんで住んでみて困ったことがあるかというと、ないんですよね。

そりゃまあ好みはあるから、実は今のマンションより前のマンションの方がエントランスのデザインが好きだし、ベランダの形も凝っていて良かったわあ、みたいなことはあるのですが、エントランスで生活するわけじゃないですからね。
内装や設備に満足していれば外観は(荒れてさえいなければ)どうでもいいと思っています。

そんなカンジで人生の半分を過ごしてきたので、家の外観に思いを馳せる機会がなかったのです。

 

強いて「もし自分が住むのなら」と妄想すると、無難で素っ気ない家よりは、ちょっと凝った外観を好むかもしれません。

無難で素っ気ない家がイヤというのは、ワタシの実家みたいなキューブ型が嫌いという意味ではなく、狭い土地の建売住宅みたいに「とりあえず今風の家を敷地ギチギチに建てました」みたいなのがちょっとね、ということです。
一定の設計方針のもとに外へ開口部を設けずシンプルな箱型の家に作り込んだ、というのは好き。

あとは「~風」というのがハッキリしている家が好きです。
和風でもチューダー調でも何でもいいんだけど、こういう家に住みたいという熱意があって作り込んだんだろうなあと想像できる住宅は眺めていて楽しい。
近所の「あれは絶対スウェーデンハウスだよね」という家は門扉や庭も雰囲気よく仕上げてあって、住人の好みがよく伝わってきます。

では自分が何風の家に住みたいかというと、そこから思考が進みません。

狭い土地にクイーン・アン様式の家を建ててもヘンだよね。
家はやっぱり風土に合ったものじゃないと。そうなると昔ながらの和風がベストなのか。
でも今どき高気密高断熱で様式無視で建てられるだろうしなあ。
なんてことをいろいろぐるぐる考えてしまい、世の中の家を建てた人達はどうやって家の外観を決めているんだろう…と思ったのでした。

実際はハウスメーカーや工務店の「これなら出来ます」みたいな選択肢から選ぶのが現実的なんでしょうけど。
家の外観もボタンひとつで変えられる「どうぶつの森」と違って長年付き合うことになるわけですから、決めるのには体力使うだろうな…と戸建て住みの人を尊敬したのでした。

投稿者:

りんむじんづ

20代で購入したマンションは、無事にローンを完済したかと思ったら売り払い、30代でまたまたマンションを買いました。好物はマンションの間取り図。旅とグルメにも目がありません。ブリティッシュショートヘアの男子(ブリ男)との同居を始め、ますます極楽な生活を送っています。

2 thoughts on “そういえば、家の「外観」について真剣に考えたことがない。”

  1. ( ^-^)ノ(* ^-^)ノこんばんわぁ♪

    何気に「どうぶつの森」に笑った笑笑。

    外観…戸建ての場合不可欠です。
    我が家は同居言えお互いの着地点を探して大変。
    メーカーから、和風、洋風を選ばされました。我が家の場合、洋風の屋根勾配で和風の趣き。和風の場合屋根勾配は緩やかです。瓦の加減でしょうが。
    雨漏れが嫌…と義両親が譲らず勾配の強い屋根に本瓦です…何でも言う事を聞くのがメーカーさん…だけど高くつきました。
    お陰でエアコン室外機を屋根に乗せる時もオプション価格。危険手当なる上乗せ。

    メーカーさんによると一階二階をズドンと直線的に立てるの安く上がる。

    今の高気密住宅、流行りですね。窓が外気温を1番受ける所ですからね。
    リフォームの事で新築の時の住○林○のモデルルームに行った時、真夏でした。
    エアコン1台で室温調整できるのが、ウリ…と言うてまして、窓はトリプルサッシ、窓枠もアルミじゃ無いのでサッシ自体熱を持たない。そそられました。笑笑
    お値段聞いて…寒くなりましたけど。

    外観も流行あって、数年前までタイルとモルタルでしたが、ココ最近は黒い壁が多いですね。
    窓も流行りがあって、横長が多いです。
    何か黒くて窓も少なく、あかり取り程度の横長の窓が天井近くに…外と関わりたく無いような…要塞な感じが多い笑笑

    誰かに聞いたけど、3度家を建てたら納得いくそうな…笑笑
    破産しますよ。

    1. まだむサマ
      ひとりで住むなら自分の趣味でいいけど、ご家族と擦り合わせるとなると大変ですね。
      洋風和風から話し合わなきゃいけないとは、その後もまだまだ決めることがあるのに道のり長い!

      急勾配の屋根の家に住んだことがないので、そんな苦労があるとは知りませんでした。
      危険手当! エアコンの買い替えも一大事ですね…。
      陸屋根は陸屋根で雨水が溜まるから、雨漏りの危険度が高まるんですよ。
      マンションだとどうやって管理してるんだろう?

      黒い窓の小さな家、増えましたね。
      外壁の素材によっては倉庫かお店みたい。
      黒い家だと光を反射してくれないから目の前にあったら圧迫感ありそうですね…。
      でも白い家は汚れや苔が目立つからなあ。
      三度くらい建てられるならいいんですけどねえ…。

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