去勢後は食欲が爆発するらしいから、ブリ男の少食に悩まされることはもうないハズ。
参考:猫の去勢後のゴハン
と書いたのも束の間、ブリ男が食べなくなってしまいました…。
要らんもんは要らんのです。とでも言いたげ。
おチビちゃんのときの食の細さは「食べるよりも遊んでいたい!」というカンジだったので「腹が減りゃ食べるだろ」くらいに思っていました。
実際、身体がメキメキと大きくなった時期はよく食べて、ここしばらくはいかにブリ男に食べさせるかという悩みとは無縁でした。
ところが、今回はハンストに近い。
きっかけは去勢手術です。
参考:[猫の去勢]ブリ男、去勢手術を受けました。
手術の前日までよく食べて、絶食しなきゃいけない手術当日は「ゴハンないよー」とワタシに訴えまくっていました。
無事に手術を終えた後にはロイヤルカナンの仔猫用ウェットフードを30グラムほど一気食い。
翌日からは朝はカリカリ・夕食にウェットフードwith薬・夜食はカリカリという食生活が3日間続きました。
投薬祭りが終わって、さてまたカリカリメインの日々に戻すかな、といつも通りにカリカリを出して出勤。
すると、夕方までほとんど残してありました。
ブリ男は、ケージの外でお留守番させた最初の頃、やはりカリカリを食べずに過ごしていました。
オモチャの位置も変わっていなかったので、椅子の上で丸まってひたすらジッとしていたようです。ワタシがいないので不安だったらしい。
ケージから出してお留守番させるのを何度か繰り返すうちにその状況にも慣れ、ワタシの出勤時にもケージの扉を開けるようになった頃には朝出したカリカリは夕方までに完食するようになっていました。だからワタシもすっかり安心していたのです。
それが突然の元通り!
残すようになった初日は、術後にワタシがべったりついてケアしていた反動かなと思いました。
夕方ワタシが帰って皿の様子を見ると、喉を鳴らしながら朝出したカリカリを食べ始めたからです。デカい生き物がいなくなって拗ねちゃったかな。
そんな匂いの飛んじゃったようなカリカリは食べなくていいよ。と新しいのを出したら、それも素直に食べる。
この日はまだ投薬しなきゃいけなかったのでウェットフードも少し出してやったら、もちろん食べる。
月曜日は久しぶりのお留守番で荒れることが多いブリ男も、火曜以降は落ち着きます。だから次の日はゴハンをきちんと食べるものだと思っていました。
ところが、翌日もカリカリがほとんど残っています。
元気にしてるけど手術のショックがあるのかなあ…と心配しながら新しいカリカリを出してやったら、食べません。
体調が悪いのかといえばそうではなく、現在第三次カシャぶんブームが到来しているブリ男はカシャぶんを振り回せば狂ったように走ったりジャンプしたりします。
そして、ワタシがキッチンに立つと「美味しいの出る?」という顔をしてしがみついてくる。電子レンジの音や冷蔵庫の開け閉めの度に「そこから美味しいの出るんだよね!」とそわそわしています。
あー……、カリカリじゃなくてウェットフードを食べたいのね…。
ワタシはできればブリ男をカリカリメインで育てたいと考えています。
特にまだ仔猫の今は、成長に必要なカロリーをウェットフードで摂取しようとするととんでもないグラム数になってしまいます。少食なブリ男には絶対無理。
必要な栄養はカリカリできちんと摂って、そのうえで補助やお楽しみとしてウェットフードを食べてほしい。
ところが、ブリ男は肉肉しいウェットフードの方が断然美味しく感じるらしいです。
術後のウェット祭りで「これこそがゴハンなんだね!」と思っちゃったようで、カリカリを食べずにウェットを待つようになってしまいました…。
カリカリを断固拒否というカンジではないんですけどね。
去勢後用のカリカリをワタシの指で目の前に出してやったら普通にガリガリ食べるし、おやつ用のシーバデュオを入れてあるタッパーを開けたら「ちょうだいちょうだい」としがみついてきます。
でも、皿に出してやったカリカリは1~2粒食べて「これじゃない…」という顔をします。
一旦遊びに行ってしまって、再び皿の前に戻っては「美味しいヤツじゃない…」とガッカリしている。
百歩譲って夕食はウェットフードに切り替えてもいいけれど、カリカリをほとんど食べないのはいただけないわ。
朝昼用の置き餌はカリカリを出さざるをえないからウェットしか食べない子になってしまったら困ります。
というわけで翌朝もいつも通りにカリカリを出したのですが、また食べません。
夕方に新しいカリカリを出してやっても食べない。
この日は数グラムしか食べていないのでさすがに心配になってウェットフードを出したところ、ぺろりと平らげました。そしていいウンチを出す。
やっぱり体調の問題ではなく、選り好みしているだけのようです。
これは根競べだな…ということで、翌日はカリカリだけを出しました。
朝も夕方も「美味しいの出る?」と期待した目でワタシを見て(そもそも朝にウェットフードを出したことはないのだが)、皿の前じゃなくてキッチンで待機するブリ男。
それを無視してカリカリをザラザラと出して「ゴハンだよ~」と言うワタシ。
一口二口食べてやめるブリ男。皿の前にブリ男を連れていくワタシ。
夜食もカリカリを出して消灯してしまったワタシを見て、ブリ男は「まだゴハン食べてないよ!?」的に「ニャッ」とか「ンニャアフン」とか甘えた声を出しました。
それを無視して寝ていたら、キッチンのタオルを引きずり落として抗議するブリ男。ワタシに捕まってメッされて、結局ウェットを出してもらえないブリ男…。
しばらく放っておいたら諦めたのかカリカリを食べていましたが、明らかにテンション低めです。
いつもなら「ガリッ! ガリッ!」と威勢よく食べているのに、その晩は「ガリ…ガリ…」と弱々しい音しか聞こえませんでした。案の定、夜食もほとんど残していました。
困ったものだなあ……。
そうこうしていたらブリ男のウンチが止まってしまったので(当たり前だ、食べていないんだもの)お母さんが根負けしました。
翌日の夕食のカリカリにウェットフードを少し混ぜてやったところ、ブリ男大喜び。
「ゴハン美味しいね!」とばかりにはむっはむっと勢いよく食べました。
一安心だけど、今後は夕食がウェットフードになるのかなあ……。
そんな日々の中、去勢手術跡の抜糸のために動物病院に行ってきました。
といっても、ワタシが糸を見かけたのは手術当日のみ。「舐め取っちゃっても大丈夫ですよ。念のために一縫いしてあるだけなので」と聞いていたので放置していました。
経過は良好のようで、傷跡はかさぶたになっているそうです。食べてなくても傷が治るって仔猫の体力はすごいなあ。
そんなわけで抜糸はせず、耳の掃除をしてもらいました(手術当日、全身麻酔の隙にも耳垢を取ってもらったのですが、ブリ男はかなり耳垢の出る男なのです)。
問題は、ブリ男の体重です。
手術当日は3.6キムグラムあったのに3.4キログラムに減っていました。
ひー! こんなちっこいのに1週間で0.2キムグラムも減るってどんなダイエットよ!
健康のためにカリカリを食べてほしいといっても、食べずに痩せるんじゃ本末転倒です。
こりゃウェットフードもせっせと出して食欲を維持しなきゃな…。でもウェットのみじゃ必要カロリーは摂れないだろうし、どう食べさせればいいものやら。
とワタシは悶々としていたのですが、獣医さんはさほど気にしていないようです。
むしろ「去勢後は太りやすくなるから気をつけてね」と強調されました。
まだ身体が完成してないし、しばらくは仔猫用カリカリも与えるべきかと考えていましたが、獣医さんによるとすぐに去勢後用のカリカリに切り替えていっても問題ないとのこと。
8キログラム級のデカブリショーには程遠いけど、3キログラムもあれば小柄な成猫としては充分なのでしょう。身体を大きくするのに躍起になるより、余分な脂肪をぶよぶよつけて病気のリスクを高める方が危険らしいです。
というわけで、病院で去勢後用のカリカリのサンプルを頂きました。
サイエンスダイエットとロイヤルカナンとドクターズダイエット。
病院で処方されるのはこの辺りのラインらしいです。なのでこれらのカリカリのどれかを食べていてくれれば今後病気になったときに獣医さんに相談しやすいかな。
いやいや、それよりもまず食べてもらわないことにはどうにもならん…。
ところがですね。
病院から帰った後、なぜか食べるようになりました。
しばらくウェットフードにカリカリを混ぜてやったところ「カリカリって旨いじゃん!」と今さらながらに気づいちゃったみたいです。
最初はウェットにカリカリを数粒混ぜるくらいだったのを徐々にカリカリ率を上げてみてもよく食べるので、試しにカリカリオンリーにしてみてもガツガツ食べる。
夕食はウェットフードじゃないと怒るかな…とドキドキしましたが、1日中カリカリを出しても特にクレームも出ず。
あのカリカリ拒否の1週間は何だったんだ……。
カリカリを食べなくなったのは、ウェットフードの方が旨いじゃん! となってしまったのと同時に、仔猫用のカリカリに飽きてしまったせいもあったのだと思います。
去勢委手術翌日から去勢後用カリカリを混ぜ始めましたが、食べる量が減ったのでハイカロリーカリカリも食べてくれーと仔猫用カリカリの割合を多めにしていたんですね。
去勢後用のカリカリも大して美味しそうな匂いはしないけど(猫的にはどうか知らんけどサイエンスダイエットは猫の食いつきが悪いらしいのでそんなにいい香りじゃないのかと思われます)3カ月間食べ続けたカリカリよりはマシだと思ったのではなかろうかと。
さらに、ワタシがカリカリの食いつきを良くするために別のカリカリもブレンドするようになったので、ますます「カリカリって旨いじゃん!」と飛びつくようになったらしいです。
というわけで、去勢後用カリカリへの切り替えと量の調整はゆっくりやっていこうと考えていたのに、ブリ男のハンストのどさくさに紛れてあっという間に切り替えが済んでしまいました。
去勢前は1日に70~80グラムくらい食べていたカリカリは、現在60グラムに。
仔猫用カリカリは一切止めて、去勢後用カリカリに。ウェットフードは週末のお楽しみに。
今のところウンチの調子も良く、目や毛の様子も良好なので、乱暴なメインカリカリの切り替えでしたが上手くいったようです。
しかし、今回のブリ男のハンストでワタシも反省しました。
ブリ男の健康とワタシの管理の容易さを優先して、味気ないカリカリを延々と食べさせるのは良くないですね。
というわけで、夕食はカリカリにウェットフードをトッピングしてやろうと思います。
缶詰やパウチは1度では食べきれないので、離乳食の小分け冷凍容器を購入。
冷凍すると食べなくなる猫もいると聞きますが、ブリ男はそこまで細かい男ではないと思われます。冷蔵しておいたウェットフードもチンしてやれば食べるし。
そして、メインカリカリである味気ないサイエンスダイエット・プロに別のカリカリを混ぜることに。
お腹の調子を安定させるためとカリカリの風味のためには1袋食べ切ったら別のカリカリに切り替える方がいいと思うのですが、切り替え途中に混ぜるのであれば常に混ぜていても別にいいんじゃね? と思うようになりました。
というわけで、サブカリカリはそのときどきに目についたモノや気になったモノ、できればサイエンスダイエット・プロとコンセプトの異なるモノを取り入れていきたいです。タンパク質多めとかグレインフリーとかね。少量パックを食べ切ったら別のカリカリに変えて、いろんな味を試してみます。
それぞれにカリカリの袋と計量スプーンを入れてあります。
計量スプーンは1杯当たり何グラムかを予め計っておいて、マスキングテープにグラム数をメモしてコンテナの蓋に貼ってあります。
グラム当たりのカロリー数はカリカリによって異なるけど、メインカリカリのカロリー数に近いモノを選ぶようにすればまあいいかと。
一時はどうなるかとヒヤヒヤしたブリ男のハンストですが、何とか落ち着いてホッとしています。
去勢後の食欲大爆発の心配ばかりしていたからなあ。まさか痩せるほど食べなくなるとは予想外でした。初めての子育てに翻弄されています。
ま、ブリ男のハンストのおかげでカリカリについてもいろいろ調べるきっかけになって良かったのかもしれません。
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