ブリ男、5カ月。
我が家に来てから3カ月の間、その小さな胸に抱き続けていた野望を果たしました。
自力でキッチンに登れるようになってしまったのです。
参考:【入居1年web内覧会】新しいキッチンで料理が捗る…?
ああ、ついにこの日が来てしまったか…。
キッチンに登りたい気配はウチに来てすぐ見せていたけど、立ちはだかる高い壁に「どう攻略したものか…」と飛びかかるだけでした。
登りたがる度に「ダメ!」と言い続けていたのですが「えー、だって高いところに行きたいのは猫の本能だしぃ」とばかりに全然こたえていません。
ま、ジャンプしても壁にビターンと跳ね返されるだけなので、ワタシも放置していました。
ところが、ブリ男が4カ月半の頃、爪をキッチンの縁の小さな立ち上がりに引っ掛けることに成功。
ただし「ここからどう攻略したものか…」というカンジで伸びていて、その隙にワタシに捕獲されていたんですね。
しかしすぐに爪を引っ掛けた状態で後ろ足で壁を蹴り上げ、前足で懸垂するというパワフルな登り方を会得しました。
幸い、ブリ男のキッチン初登攀の際に在宅していたワタシ。
シンクに入ったブリ男をふん捕まえ、つまみ上げて「ダメ!」と威嚇のシャーッ! を繰り返しました。
でもワタシの威嚇はあまり怖くないらしいです。
ま、つまみ上げるといってもお尻をしっかりホールドした単なる抱っこだし、シャーしたところで噛まれたり叩かれたりはしないと理解しているのでしょう。ワタシのことを信頼してくれるのは嬉しいけど、こういうとき困る。
なのでリリースすると「あー、叱られちゃった」と一瞬逃げますが、すぐに「さっ、もう一度登ろう!」とキッチンにウキウキと寄ってきました。
留守のときは誤飲したら困るモノは徹底的に片づけるつもりだけど(そもそも猫が来る前からそんな生活だし)、困るのはワタシの料理中です。熱や刃物は危ないし、人間の食べ物にちょっかいを出してほしくはない。
だから少なくとも「デカい生き物がいるときにキッチンに登るとろくなことがないぞ」くらいのことは覚えてほしいのです。
できればテーブルもそうであってほしかったのですが、テーブルにブリ男に良くないモノを置くのは食事中くらいです。
むしろ、ブラッシングとか耳掃除とかブリ男が乗ってくれた方が助かるときもある。
参考:【Artek】アルテックのテーブル82Bがやってきた!
なのでテーブルに乗るのはなし崩しにOKになり、ワタシの食事中だけは邪険にするというスタイルになってしまいました。
最初はワタシのゴハン探索を阻止されるのにムッとしていたブリ男も、今はそれに慣れてしまっています。
皿を乗せたトレイの傍にブリ男が寝そべる。トレイの縁に手をかける。ワタシがその手を押さえる。ブリ男がワタシの手に自分の手を乗せる。ワタシの手をぺろぺろしてごまかす。隙を見て皿に突撃する。料理に爪を引っ掛ける前にワタシに捕獲されて床に降ろされる。というのが一連のプレイになっています。
このプレイ中は喉をぐるぐるさせてご機嫌だし、途中で飽きて自分のゴハンを食べに行ったりすることもあるし、最近は少しは落ち着いて食事ができるようになりました。
同様に、料理もそこそこ落ち着いてやれるようになりたい。
ブリ男はワタシの思惑なぞ知るわけもなく、せっせとキッチンの壁に飛び掛かります。
そこを捕まえ、床に仰向けに押さえつけて「ダメ!」とシャーッ! を繰り返しました。膝で赤ちゃん抱っこをされるのはいつものことだけど、床に押さえつけられて首根っこを掴まれるのは初体験。いつになく動悸が速かったので多少はビビッたようです。
それからブリ男の登攀ルートにガムテープの粘着面を設置しました。
ワタシが見ていない隙に飛び掛かったらしいけど、突然爪と肉球にべっちゃりした感覚がするのがイヤだったらしく登らなかったみたいです。
キッチンとは別物と思っているらしく、その後はカップボードにも登攀していました。
レンジを踏破したところでワタシに捕獲され、またしても床で強制ヘソ天&シャーの嵐とガムテープ。
しばらくはこんなカンジでキッチン戦争が続くのか。
とウンザリしましたが、強制ヘソ天&シャーは一応効果があったようで、登りたそうな様子のときに「ダメ」と言って睨むとすごすごと諦めていました。
それでもワタシの目を盗んではジャンプするので、キッチンへの欲求は強いようです。気長にキッチン攻防戦をやっていくことにします…。
それにしても、これだけシャーシャー言っても「でもデカい生き物は俺のことが好きなんだぜ」と思われるだけの関係が築けたことは喜ばしいことです。
ウチに来たばかりの頃はおっかなびっくり目薬をさして「デカい生き物に捕まりたくない!」と言われちゃったのになあ。
しかし、いつになくシャーシャー言われたのが怖かったのか、丑三つ時にはいつもワタシに甘えるくせにキッチン初登攀の夜は不貞腐れた顔をしてテントにいました。
そこを抱き上げてベッドに連れ込むと、喉をぐるぐるしてタオルケットをふみふみします。そしてたっぷり撫でてもらって、ワタシの手を枕にして寝ちゃう。
叱られたことを気にせず、しれっと甘えに来たらいいのにね。こういうところはなぜか神経質です。
強制的に甘やかした後はご機嫌になっちゃったらしく、ワタシの身体の上でオモチャと格闘していました。
ね、眠れん。まだ3時なのに…。