シンプルでミニマムなワードローブ作りに必要なのは、センスです。
各アイテムの良し悪しを見極める審美眼、トータルで調和を取るバランス感覚、TPOに合わせた装いの知識、流行を素早くキャッチする瞬発力などなど、オシャレであるためには不可欠なセンス。
肥大したワードローブなら数多の服からなんとか選んで「ヘタな鉄砲も数撃ちゃ当たる」的にオシャレな仕上がりになる可能性もなくはないですが、ミニマムなワードローブではきちんと研ぎ澄まされたセンスでもって少数精鋭を投入しないとオシャレにならない。
とは言え、センスは一朝一夕に磨けるものではありません。
自分も40年近く生きているのに「昨日のワタシはダサかった」と反省することがしばしばあります。
そこでワタシが取っている対策は、「これをやっちゃうと確実にダサくなる」という行為を禁止することです。
素晴らしいセンスは一生かかっても手に入らないかもしれない。でも、禁止事項を避けることは今日からでもできる。
というわけで、ワタシがファッションにおいて「これ絶対やっちゃダメ!」と決めている事項について紹介します。
毎日同じシルエットにしない
全身スラッとまとめたIライン、脚がほっそり見えるAライン、腰のくびれを強調するXライン、このような全体のバランスは日替わりで変化させるようにしています。
毎日黒を着ていても、シルエットに変化があれば印象は変わるものです。
逆に、服の色柄をとっかえひっかえしたところで似たようなシルエットだと「あの人は毎日同じような格好だな」と思われてしまう。
似合わないデザインの服は着ない
前項に「シルエットは変化させる」と書いておきながらすぐに真逆のことを述べます。
いくら印象が変わっても、着て違和感のあるラインの服は絶対に着ません。
例えば、一時期流行ったチュニックブラウス。
ワタシはがっしり体型なので、ゆったりチュニックに肉体を入れてもゆったり見えなくてプロレスラーっぽくなります。なので絶対に着ません。
腰を絞ったシルエットで肩の張りと胸の厚みをごまかした方が、ワタシにはしっくりきます。
ほかに禁止しているアイテムは、ガウチョパンツ。
太いふくらはぎを中途半端にブッた切ると脚がますます太く見えるので着ません。
あのシルエット、背が低い子が着ると大きな正方形を下半身に貼りつけたようなカンジになるから止めた方がいいですよ。
背が高くて、脚の形が良くて、身体の厚みが薄い、スラッとした人しか似合わない難しいアイテムだと思う。
黒×茶の組合せは禁止
黒も無難、茶も無難。
なのに組み合わせると強烈にダサくなるという。
黒系のベースと茶系のベースとはまったく異なるのに、掛け合わせるのは無理があります。
黒×ベージュくらいに茶ベースの主張が薄まると違和感がなくなるんですけどね。
でも、グレー×茶やライトグレー×ベージュなんかは難しいなあ。
ちょっとチョイスを誤るとぐだぐだになりそうなので、黒なら黒、茶なら茶のワントーンでまとめた方が無難かと思います。
モノトーンは禁止
美人で肌がキレイで若くて艶々の髪の人は、モノトーンも似合うと思う。
だが不美人なワタシには無理だ!
というわけで、必ず何らかの差し色を入れて不美人っぷりが目立たないようにしています。
全身黒でまとめてもバッグは赤にするとか。服やバッグはベージュ~ホワイトでまとめて、靴だけイエローを投入するとか。
ワンポイントを入れておけば人の視線はそっちに逸れて、不美人をごまかせます。
これが過剰に色を使うと、視線がバラけて結局不美人っぷりに注目されてしまうので注意。
柄on柄は禁止
柄と柄を上手く組み合わせるには細心の注意が必要です。
それが面倒くさいから、柄そのものを避けています。
「柄はストールで投入する」などと決めてしまえば、少なくとも柄同士が干渉し合ってちぐはぐになる事態には陥りません。
重ね着はしない
セーターの下にインナーを着るとか、ジャケットの下にシャツを着るとか、そういうことはやります。
そうじゃなくて、オシャレ感を狙ったムダな重ね着はしないということ。
AとBを重ね着するとばっちり素敵なシルエットになるけど、AとC、AとDはダメ。Aをもっと活用するために、新たにEを買い足す。
という買い足し地獄に落ちてしまうのに懲りたのです。
なので今は1枚で着て成立するデザインの服だけを買うようになりました。
昔、パリひとり旅をしていたとき、目に留まる日本人観光客の若い子達がやたらめったら重ね着していて感心しました。
海外旅行なんて極限まで荷物を減らしたいシチュエーションなのに(しかもパリなんて絶対に買い物して荷物が増えるのに)、よく日除けにも防寒にもならないジレとか持ってくるよなー、なんて。
そして、むやみやたらとデコラティブに盛るのは、場合によってはオシャレに見えないものだな、なんてことも思いました。原宿のオシャレは原宿だけで有効なのであって、パリでは通用しないということで。
似合わない色は禁止
顔色が悪く見えたり、歳を食ったように見えますからね…。
なんと困ったことに、ワタシは紺が似合いません。
黒では重い、でもグレーやカーキではカジュアル過ぎるってなときに大活躍の紺! そんなベーシックな色が似合わないなんて不便過ぎる!
確かに、客観的に見ると黒ほどのシャープさもなければ顔が明るく見えるわけでもないので、なるべく紺は避けるようにしています。
さすがにまったく避けるのは難しいので、夏のスーツだけは紺を使っています。
歳相応じゃないアイテムは禁止
昔は、若い子の格好をしていれば若く見えるものだと思っていました。
だが実際に自分が歳を取ってみると、どんなに同じ格好をしてもハタチとアラフォーでは数光年の隔たりがあります。
ムリヤリ若ぶってもイタいだけ。
というわけで、数年前からミニスカートをはくのを止めました。誰がアラフォーの膝頭を見たいというのだ!!
ミニスカートなんて還暦くらいまでイケると思っていたからちょっとショックです。若い頃に散々はいておいてよかった…。
その代わりといってはなんですが、ちょっと長めの上品セミタイトスカートをよくはくようになりました。
少し前までオバサンくさくなるから避けていたんですけどね。実際にオバサンになってみると、なかなかいいカンジです。
禁止事項にこだわることを禁止
と、いろいろ禁止事項を挙げましたが、これらは不変というわけでもないです。
オバサンくさいと思っていたスカートが似合うようになったように、もう少し肌が枯れたら紺が似合う日も来るかもしれない。
体型や肌質が加齢と共に変化する以上、オシャレにおける禁止事項も常に見直しが必要だと思うのです。
大人のミニマムワードローブの内容はこちらにて
40代オトナ女子のワードローブはこれだ!【初夏~夏編】
おはようございます〜
ダサくならないようにする心得、なるほどーと思うことばかりでした…!
耳が痛いお言葉もチラチラ(笑)
わたしガウチョばっかりはいてましたー!楽すぎて!(*ノ´Д`)ノスラッと体型でもないのに多用してました。
ミニスカは、1年ほど前から封印しています。いっきに太ったこと、30代に突入したことで封印した服がたくさん。
そもそもワードローブがミニマムとは遠いわたしなのですが着てない服や着られない服がたくさんあるのでりんむじんづさんのように似合う服を見極めてスッキリ暮らしたいものですー(´・ω・`)
くみこサマ
30代に入ったばかりならミニスカはまだOKな気がしますよ!
あと10年すると着られない服がもっと増えるので、ワードローブは自然にミニマム化します(苦笑)
こんにちは。
垢抜けるには道のりは遠いなぁ、と半ばあきらめモードな私。
チュニックとガウチョ、私も着ません。
似合わないというのもあるけれど、チュニックだとおめでたと誤解されそうとか、ガウチョはトイレの時裾が邪魔そうとか、しょうもない理由です。
実はブーツカットのパンツを気に入って、流行が終わってもしばらく履いておりました。
ある日新しく買ったコートの下に着ていたら、あまりにも変な自分の姿を鏡で発見し、愕然として処分しました(笑)。
垢抜けるには、「その恰好は変だからやめな」とはっきり言ってくれる友人が必要な気がします。
いちひめサマ
コメントありがとうございます。
厳しい友人の一言大事ですね!!
紺色が似合わないと気づいたのも友人のツッコミからでした。
オシャレではっきり言ってくれる友人の存在はありがたいです。