久しぶりに国産のパンプスを買ったところ、靴擦れしました…。
そのメーカーの靴は初めて買ったわけではありません。
そういや、前に買った靴も最初は靴擦れを起こしたっけ。
革が馴染んだ後はノーストレスで歩き回れたので、靴擦れの記憶がすっ飛んでいました。
ここ数年間、靴はイタリアかフランスのものばかり買っていたので、国内の可愛い価格の靴を買うのは久しぶり。久しぶりに買ってみて「やっぱり高い靴の方が靴擦れがなくてラクだわ…」と思いました。
もちろん、高けりゃ何でもいいというわけではなく、自分の足に合うというのが大前提ですがね。
トッズのモカシンが欲しくてイタリアで店舗を見かける度に入って試着しまくったのですが、トッズはワタシの足に合わないみたいです。ちょうどいいサイズの靴を履いてもどうも歩きづらい。
なので「せっかく種類の多い本場まで来てるのに…」と泣く泣く諦めたのでした。
参考:イタリアのショッピング事情
グッチやエルメスも同様。
靴のデザインに惚れ込んで試着をしても、歩くとどうにもしっくり来ない。数万~十数万円払ってこの履き心地じゃねえ…と買う気にはなれませんでした。
ま、どっちも靴屋じゃなくて馬具屋ですからね。
その点、靴屋として始まったフェラガモは素晴らしい!
参考:I Love フェラガモ!
足にきっちりはまったパンプスの肌当たりの優しさといったら!
8センチヒールでも一切靴擦れを起こさないってすごいよね!
と、久しぶりに踵に絆創膏をぺたぺた貼りながら思った次第です。
安さに飛びついてはいけない。
ラクをしたいなら靴にはそれなりに諭吉を動員せねば。と反省しました。
日本で靴の文化が庶民の日常にまで浸透したのは、せいぜいここ3~4世代です。
長年革の加工と靴の形状の発展に取り組んできた欧州に比べたら、ほんの一瞬。
いくら手先の器用な日本人職人が技巧を凝らしても、まだまだ歴史の重みというのは感じられません。
イタリアで修業する日本人靴職人の多さがその証拠です。
日本人の足と気候と道路事情にフィットしたセンスのいい靴文化が発達していれば海外で修業することないのに、まだ本場から吸収すべきことがあるというのが日本の靴文化の未熟さを物語っています。
そう考えると、国産のパンプスを買うのはアメリカで量産された下駄を買うようなものかもしれません。
「下駄なら浅草の職人が作ったモノの方がいいよね」という感覚で「パンプスはイタリアやフランス製がいいよね」と思うのです。
実際のところ、欧州人と日本人とでは足の形が全然違うので、手放しで高額の洋物を賛美できるわけではありません。
トッズのモカシンみたいなペタンコ靴が合わないのがいい例。というか、ワタシの足にフェラガモが合うのが奇跡みたいなものですね。
早く日本の靴文化が成熟して、日本から靴擦れを駆逐してほしいものです。
それにはまだ何世代もかかるんだろうなあ。