マンションを選ぶとき、立地や間取りのほかにも重要なことがあります。
それは、どの程度の規模のマンションに住むかということです。
マンションは何百戸も入る大規模なものもあれば、十数~数十戸の中小規模もあります。
それぞれの特徴やメリット・デメリットを見てみましょう。
大規模マンション
大規模マンションには2パターンあります。
- 階数の多いタワー型マンション
- 棟数の多い多棟型マンション
ワタシの勝手なイメージですが、タワーマンションは都心の敷地面積が少ない場所に建つイメージがあります。
多棟タイプは、逆にゆったり敷地が確保できる比較的郊外に建つことが多いかと。
大規模マンションのメリットは、何と言っても共用施設が充実することです。
同じ設備やサービスを維持するにも、何百戸で割れば管理費はグッと抑えられる。それを活かしてマンションの個性に合った共用施設やサービスが設置されているところが多いです。
例えばこんな共用施設・サービスがあります。
- コンシェルジュ
- 24時間ゴミ出し可能なゴミ置き場
- キッズルーム
- 会議室
- ゲストルーム
- パーティールーム
- 図書室
- 売店(有人施設や自販機)
- オフィススペース
- 打合せスペースのある広々エントランス
- 敷地内の公園
こんなに充実していたら、ホテルだホテル!
マンションの多くの部屋は、そんなに専有面積が広いわけではありません(マンション購入の希望条件【広さと間取り】)。フツーのサラリーマンが23区内で100平米超の部屋に住むというのはなかなか難しいと思います。
でもゲストルームやオフィススペースが使えるなら自室が必ずしも広くなくてもいいわけですから、合理的ですね。
しかし、もちろん大規模マンションにもデメリットがあります。
管理費が高くなる
施設やサービスを維持するためには、やはりお金が必要です。なので共用施設が充実しているマンションは管理費が高めになる傾向があります。
スケールメリットが効いて各人の管理費は安くできるといっても、やたらめったら共用施設やサービスを押し込んでいると安くはない。
ワタシは本好きの雑誌魔なので、マンション内に図書室があったらすごく嬉しいです。
が、ステキなラインナップの図書室を維持するのにとんでもない費用がかかるなら、本屋や公共の図書館に頼ればいいかな、と思います。
不要な施設にも管理費を支払う必要がある
ワタシはシングルで子どもがいません。なので、キッズルームを使うことはまずない。
もしAマンションとBマンションとどちらを買うか迷ったとき、Aマンションにはキッズルームがなくて管理費が安いとなれば、そっちを選んでしまうと思うのです。
いや、子育て支援をするつもりがないということではないですよ。
税金なり寄付なりでやってるんだから、プライベートな支払いでは無用の費目を排除したいという意味です。
エレベータや駐車場が混雑する
低層で100%自走式駐車場のマンションならいいと思います。
でも、タワーマンションの場合は要注意。待つのにイライラするタイプの人(ワタシだ!)には向かないと思います。
特にエレベータについては、階数の割に1基しかないなんてマンションもあります。
以前、ほぼ同時期に竣工するタワーマンションのスペックを比較したら(マンション大好き人間の趣味…)、同じような階数なのに片や4基、片や1基という違いがありました。こんなの見せられたら、1基の方は住みたくなくなります。
いろんな人が出入りする
住人が多いと顔を覚えきれないので、エレベータなどですれ違う人が「あれ誰だっけ?」となりがちです。
そして住人が多いということは、業者等の出入りも多くなります。
誰かわからない人が家の前をウロウロするのがイヤな人には向いていないかもしれません。
小規模マンション
小規模マンションは、敷地面積が狭いものが多いです。
落ち着いた雰囲気の住宅地の小さなマンションなんかでは、ゆったり敷地を取って植栽が充実している物件もたまに見かけます。が、これはなかなか贅沢なケース。
フツーのデベロッパーは「少しでも多くの利益を上げたい=限られたスペースの中にできる限り多くの住戸を作って売りさばきたい」となるので、建蔽率ギリッギリまで建築されます。
スペースにゆとりがないということは、大規模マンションのように共用施設を充実させることはできないということ。
会議室だのパーティールームだのなんてなくてもいいわ~どころのハナシではなく、駐車場が住戸に対して100%用意されていないことも珍しくありません。
また、街中の小規模マンションにありがちなのは、隣の建物とくっつくようにして建てられること。
窓を開けるとそこは隣のビルの壁だった…なんて部屋もよく見かけます。景観の良し悪しってレベルじゃない。
こんなことを書くと、小規模マンションはデメリットだらけみたいですね。
しかし、ワタシは1軒目も2軒目も小規模マンションを買いました。
敷地面積が狭くても建つ小規模マンションは、供給量が多いです。
駅から徒歩1分にタワーマンションが建つのは数十年に1回かもしれない。でも小規模マンションなら、次々建築されると言っても過言ではありません。
買い手としては数十年に1回のチャンスを待つより、自分の人生の都合のいいタイミングで数ある部屋から最も利便性の高い物件を買うという選択権があるのが嬉しい。
そして、利便性の高い立地のマンションなら、共用施設が充実していなくても困ることはありません。
例えば我が家の場合。
- 会議室⇒徒歩圏内に貸し会議室のある施設
- ゲストルーム⇒徒歩圏内にビジネスホテル
- パーティールーム⇒近所にレストラン
- 図書室⇒近所に本屋や公立図書館
- 売店⇒徒歩数分にコンビニがいくらでも
- 敷地内の公園⇒徒歩数分に大きな公園
共用施設=住んでいる街という感覚。これはこれで贅沢なのではなかろうか。
やはりマンションで重要なことは立地だとつくづく思います。
参考:マンション選びの決め手;一番大事なことは何?
あとは、小さな建物だと角住戸率が高いのもメリット。
やはり風通しのいい部屋に住みたいですからね。
参考:マンション購入の希望条件【風通し】
単にワタシが狭小住宅萌え症というのもあります…。
参考:理想の部屋
部屋選びの際はこちらも参考にしてください。
マンション購入の希望条件【間取りの可変性】
マンション購入の希望条件【階数】
マンション購入の希望条件【部屋の向き】
マンションを買うときに確認しておくべきもの
6 thoughts on “マンション購入の希望条件【規模と共用施設】”