間取り図拝見【プラウドタワー名古屋伏見】

猫にかまけてずっとお留守にしていました間取り図拝見シリーズ。

しばらく住宅情報サイトから遠ざかっていましたが、久しぶりに見ると新規物件がざくざく出ていて間取り図狂の血が騒ぎます。

というわけで、シリーズ再開は土地勘のある名古屋からスタート。
プラウドタワー名古屋伏見です。

野村不動産のプラウドタワーシリーズは以前名古屋栄を紹介しました。
あのときは「この立地で『栄』と冠しちゃうかー」と納得いかなかったのですが、今回は「伏見」でしっくりくる立地です。

伏見はオフィスや商業施設がひしめき合っている地域なので、落ち着かないといえば落ち着かないです。
ただ、名古屋駅や栄に出るにはラクなので、その周辺で働いていて、夜は寝に帰るだけで、休日は庭いじりよりも街中の散策の方が落ち着くわーという人には向いている。
近所のプラウドタワー名古屋栄にまあまあ充実したスーパーが入っているので、都会のド真ん中の割には日用品の調達にも苦労しないかと思われます。

ただ、プラウドタワー名古屋栄よりもコンセプトがピリッとしないかな。
「栄」の方は大規模な商業施設との融合とリバーサイドという立地が売りだったけど（そんなにキレイな川じゃないけど）、「伏見」の方は特にそういった目玉もなく、都会に土地が出たからタワーマンションを作ってみたんですね感がありありと出ています。
とはいえ駅からのアクセスの良さは「伏見」の方が断然いいですから、そっちの方が嬉しいという人も多いのではないでしょうか。

 

さて、肝心の間取りです。

今回取り上げるのはＢタイプの２ＬＤＫ。

これを取り上げるのは素晴らしい間取りだからというわけではなく、「何じゃコレ！」と思ったからです。

驚愕したのはその鰻の寝床っぷり。
あまり大きくないマンションだから狭小プランは中住戸の細長い部屋になるのはわかるけど、それにしたって酷い。

キッチン3.6畳とかいうけど、これほとんど廊下じゃないですか。玄関からリビングへの動線上にどーんとキッチンがある。
レンジなどのキッチン家電を置く場所はどこにしたらいいんだろう。パントリーがないから収納家具も置きたいし。どうしても冷蔵庫の向かいの洋室のドアの隣辺りにレンジ台などを置く羽目になって、生活感丸出しです。
学生とか駆け出し社会人の頃、小さなマンションに住むとそんなカンジでしたよねー。玄関開けたらキッチンと洗濯機が丸見えみたいな。
アレは若くてお金がない子がやるから味があるけど、5,000万円のマンションが買える人がやっちゃいけないと思う。

鰻の寝床に無理矢理部屋数を確保しているから、当然リビングも洋室も長細いです。家具をひたすら縦に並べるのか。落ち着かなさそう。

評価できるのは玄関に1.4畳の納戸が確保されている点くらいですかね。
ただ、三和土から入る納戸ってアウトドア用品や靴を置くにはいいけど、部屋の中で使うモノを置くには不便なんですよね。いちいち靴を履かなきゃいけないから。
ワタシも三和土経由の物入れを作ろうか悩みましたが、今にして思うと床を作っておいてよかったです。

参考：ゴミ箱置き場を確保！

この部屋を有効活用するなら、真ん中の壁は取っ払っちゃった方がよさそうです。
キッチンは洋室１の辺りに移して、部屋のドアを開けたときに目に入るのはせめてダイニングテーブルにする。
奥に行くにつれソファやベッドなどプライベートな空間にして、必要があればカーテンかパーテーションでベッドを隠す。
壁沿いに収納を作ったらますます長細い部屋になるから、現状のキッチン辺りに壁を立てて小さな収納部屋を作った方がスッキリするかと思われます。

 

なんてことをあれこれ悩む部屋のために5,000万円は払えないよなあ…。

と庶民は思うのですが、借り上げ社宅だのセカンドハウスだののニーズがあるエリアなのでこんな間取りでも売れちゃうんですよね。
でも売れるからといっていい部屋だと勘違いしないでいただきたい。と、デベロッパーには強く主張したいです。