ワタシ、一戸建てを買うなら注文住宅じゃないと無理じゃないの…?
参考:ひとり暮らしの人が戸建てを買うなら注文住宅がいい!?
と思い至ってから、家の建て方をいろいろ調べています。
あ、実際に建てるわけじゃないですよ。おカネがないから実行は無理無理。
ただ、今まで「戸建てはないわー」と思ってスルーしていた分野なので、あれこれ見ていると住宅好きの血が騒いで楽しいです。
んで、あれこれ見ていく中で気になった設計事務所のモデルハウスがウチの最寄りの住宅展示場にあるので、見学しに行くことにしました。
住宅展示場に行くのは久しぶりです。
ワタシの就学前はちょうど実家の建築計画が進んでいた頃なので、日曜日ともなると「公園に行く? 住宅展示場に行く?」みたいなカンジでした。
その頃は狭い公営住宅に住んでいたので、住宅展示場の立派なモデルハウスなんてお城ですよ。わーきゃー騒ぎながら走り回って、「家の中に階段があるってすごーい!」とドタドタ昇り降りしていました。
程なくハウスメーカーが決まって、住宅展示場からメーカーの工場や実際のお宅見学ツアーへ切り替わり、そこへも親と一緒に行きました。
今思うと、あの頃の体験がワタシの住宅好きを醸造したに違いない。
見学しに行ったお宅の庭に立派な金柑の木があって、眺めていたら山ほど金柑の実をもらったっけなあ。そんで舌が痺れるまで食べました。
今思うと、あのときの体験がワタシの金柑好きを醸造したに違いない。
実家が建った後は住宅展示場と無縁でしたが、今度は大学生になって自分で運転できるようになると友人達とあちこちの住宅展示場を回るようになりました。
もちろん家を建てる目算なんてゼロ。立派な家を見て「すごいねー」と盛り上がりたいだけです。暇な学生にはいい娯楽でした。タダだし。
ハタチ前後の女子がキャッキャと見ているなんてどうせ冷やかしに決まっているから、スタッフも放っておいてくれるので気楽でした。
とはいえ、友人のひとりは結婚後に「ミッフィーが好きだから」という理由で某メーカーの蔵のある立派な家を建てたので、モデルハウスで若い女子が「きゃー、ミッフィー可愛い〜」とはしゃぐのを生温く見守るのも立派な営業かと思われます。
その後はワタシがすっかりマンション脳になり、マンションのモデルルーム巡りをするようになってから住宅展示場とは無縁でした。
なので住宅展示場に行くのは二十数年ぶりです。
…なんか、ちょっと緊張しました。
行ってみてビックリしたのは、ものすごーく閑散としていたことです。
ワタシのイメージでは、週末の住宅展示場って小さいお子さんを連れたファミリーでごった返していて遊園地みたいに賑やかな場所。
学生時代、平日の昼間に回ったときだってもっと人はいました。
それが人っ子ひとりいない…というカンジで、何棟もあるモデルハウスが立派なだけに却って不気味さが募ります。
コロナ禍に突入してからモデルハウスだのショールームだの完全予約制になって、昭和の遊園地状態ほど混んではないだろうという想像はしていたけど、まさか見かける人はスタッフばかりというのは驚きでした。
そんな空き具合なので、モデルハウスの前を通ると一軒一軒呼び込みをされます。
「お時間あれば見ていってください!」「ちょっと見るだけでも!」「へい、らっしゃい!」と、大晦日のアメ横状態。
ジジババ(金ヅル)を連れた若いファミリーならともかく、さほど裕福そうでないババアひとりにもこれとは、ヒマなんだなあ…としみじみしました。
と、様変わりした住宅展示場の雰囲気を味わってから、目当てのモデルハウスに辿りつきました。
全国展開の大手ハウスメーカーでなく、地域限定の設計事務所です。
ワタシより少し若い設計士さんが相手してくれました。
最初にリビングで会社の理念や特長、それに「そもそもハウスメーカーと工務店と設計事務所の違いとは」みたいな説明を受けました。
その中で、ハウスメーカーによっては設計士は一切接客せず、お客さんが喋るのは営業のみ、というところもあると聞きました。間取りも営業が描いちゃって、設計士は構造の計算をするだけとか。
えっ、建築家や設計士と「あれは出来るか、これは出来るか」と話すのが注文住宅の醍醐味じゃん。設計に関して素人の営業とわいわいやってもつまんないじゃーん。
と思いましたが、よくよく思い返すと実家を建てたときはまさにそのパターンで、夜にスーツ姿の「いつものおじさん」がやってきて、図面を広げて両親とわいわいやっていました。
そしてワタシが今住んでいる部屋も、契約前にまず営業と「ここをこう変更できたら買うけど、できないなら要らん」「多分いけますよ。これも出来るし、これも多分いける」と相談したっけ。んで、契約後はインテリアコーディネーターさんが窓口になってあれこれ手配してくれたのでした。
参考:新築マンションの設計変更;一番やりたかったことは?
ワタシの「モノがどんなに粗悪でも売りつけるのが営業だぜ!」という偏見と違い、それなりに経験も知識もセンスもある営業なら成り立つのかな。
いや、でも知見のある営業に当たればいいけど、売らんかなの営業に当たったら最悪だし。
いやいや、建築家や設計士と直接話しても当たり外れはあるか…。
なんかことを考えながら設計士さんの説明を聞いていました。
その後はモデルハウスの見学です。
マンションのモデルルームでよくある「オシャレに振りすぎて内容がないよう」みたいなビデオを見せられる、ということはありませんでした。
木造住宅でもかなりの大開口が実現するらしく、ダイニングには大きな窓の吹き抜けが作られていました。
上の方の窓ガラス、どうやって掃除するんだろう。
と、ワタシがぼんやり見上げていたら、設計士さんが察したようで「上の方は掃除できないと言って、ここまで大きな窓にする方はあまりいませんけどね…」と言っていました。
モデルハウスだから贅を尽くすし掃除は業者がやるけど、よく見ると、ロールスクリーンから蜘蛛がスルスルと降りてきています。掃除、行き届いてないじゃん。
そうだよなー、戸建ては虫がねー。マンションも虫が皆無というわけではないけどほとんど見ないし、天井裏をネズミやハクビシンが走るとかないしなあ。と、戸建てのデメリットを思い出しました。
そうそう、ワタシ木造住宅に住んだことないから、シロアリの心配とも無縁だったんですよね。
マンションだと自分の好きなように管理できないというデメリットもあるけれど、ぼーっとしていても修繕計画通りに進めてもらえるし、困ったらとりあえず管理会社に電話すれば済むし、面倒くさがりにはラクです。
なんてことを思いましたが、贅沢に造られたおうちというのはやはり素敵でした。
壁は左官職人が仕上げた塗壁、キッチンはフルオーダー、建具や収納もすべて手作りと、これぞ注文住宅の醍醐味! という雰囲気です。
ずっと工業製品感満載の集合住宅暮らしだったし、実家も「頑丈ではあるけれど内装はダサい」ということで有名なメーカーなので(頑丈さ最優先で選んだからね…)、家の中に風情があるという経験をしたことがありません。
住宅というより、丁寧に造られた旅館みたいだな。と思いました。
そんな家なので、当然床は無垢材です。
えー、無垢材。
ワタシどうせスリッパ履いて生活するし、ブリ男が爪立てて猛ダッシュするし、無垢材って個性的過ぎて疲れそうだし、シートフローリングでいいよ。
と思うのですが、壁も建具も細部までこだわって造ってあると床がいきなりシートじゃアンバランスだから「せめて挽板で…」となるんでしょうね。ビニールクロスの壁だとシートでも一向に気にならんですがね。
驚いたのは、石の床について。
海外でタイル貼りの部屋に滞在したとき、冷えるし腰は痛いしでこりゃイカンとなった記憶があります。
なので設計士さんに「石ってどうなんですか…」と訊いたところ、確かに腰へのダメージはあるからクッション性のあるスリッパなどは必要だそうな。
しかし暑さ寒さでいえば「石、最高!」なんですって。
夏はひんやりするから猫がゴロゴロするし、冬は床暖房を入れて温めると切っても冷めにくいからやっぱり猫がゴロゴロだそうです。そう、床暖房を入れる前提なら石はいいらしいです。
なるほど、立って作業するキッチンだと腰がツラくなるだろうけど、座っている時間が長いソファ周りとかなら石の床もありなのか。と、勉強になりました。
戸建てでいいなと思ったのは、やはり採光と通風ですね。どの部屋も上手に光が入るようになっていて、気持ちがいいです。
また、今どきの住宅は断熱性もよろしいようで、暑い日でしたがエアコンでどの部屋も快適でした。窓を開けてみて「あ、外はこんなに暑いんだ」と思ったくらいです。
と、一通り見学を終えて設計士さんと話し合いです。
見学しながらちょこちょこ喋って、ワタシはババアひとりと猫の暮らしだから豪邸は要らない、今更車ありの生活にも戻れないから駐車場も不要、街中の変形狭小地でいいから小さくて快適な家が好み、ということを察してもらえたようで、実際にひとり+猫用の小さな家の事例などを見せてもらいました。
モデルハウスや事務所のホームページの施工事例だと豪邸ばかりだから気が引けるけど、小さな家も割と多いみたいでホッとしました。
そして設計士さんは「小さな変形地ほど、どう工夫していい家を建てるか萌える!」というタイプらしく、「あ、しまった。冷やかしに来たのに『当たり』の設計士さんだ」と思いました。
旗竿地って敬遠されるけど、駐車場作らなくていいなら竿の部分を緑化して素敵なアプローチを作れていいよね〜みたいな、そういう「土地と暮らしのマッチング」みたいな考え方がしっくり来たのです。
これでワタシがガチで家を建てるつもりだったのなら「アナタに任せてみましょう!」となったかもしれない。
モデルハウスみたいに凝りに凝った家は無理ですが、凝る部分と安く仕上げる部分を調整すれば、小さな家ならそこまでビックリするような価格ではありません。
問題はワタシが住みたいエリアの土地の価格です。
何しろ土地情報がネットにはさっぱり出てこないエリアなので(まとまった空き地が出来たなーと思ったら即「マンション予定地」の看板が立つ)、地元に強い不動産屋を通じて根気よく探すしかないみたいです。
ただ、敬遠される変形狭小地なら安めに売り出されることもあるから、絶望することもないらしい。
なるほど、ワタシでも家を建てられるかもしれないんだ…。
ただ、資金面は面倒くさそうでした。
今のマンションに買い替えたときは、前のマンションの住宅ローンは完済済みだったので、買い替えといっても特に困ったことはありませんでした。
参考:【必読!】住宅ローンを短期間で完済するためには
今はしっかり残債があるので、やれ審査がどうとか考えることがてんこ盛りです。
もうがっつり35年ローンを組めるお年頃でもないしね。
参考:住宅を買うのに適した年代は? 45歳の購入がラストチャンス?!
と、面倒なことをいろいろ考えていると「別に今の部屋で暮らせないわけでもなし。マンション、楽じゃん」となりました。
ただ、せっかく「当たり」の設計士さんに出会ったなら、生涯トータルの住居費用が大して変わらず暮らしやすい家が建つなら考えてもいいかも…?
なんてこともうっすら思います。
さて、せっかく住宅展示場に来たのですから、ほかのハウスメーカーのモデルハウスも覗くことにしました。
しかし、覗いてみてガッカリ。
確かに広々としていて豪華ですが、なんというかマンションのモデルハウスみたいな工業製品感に溢れていました。
そりゃ既成品で作るのが安いし確実だしそれがいいのはわかるけど、この質感なら注文住宅じゃなくてマンションや建売でいいじゃない。
それに営業が「外れ」で、こちらの要望をガン無視してメーカーの売りを変な身振りを混ぜながらガンガン喋ってくるだけだったので、げんなりして2階を見ずに撤退しました。
私、こんなに家が好きなのに住宅展示場には行ったことが無いんですよね。
行ってみたい気持ちはあるんだけど、営業マンに捕まってあれこれ話しかけられるのがうっとおしいと言うか…。行ったこと無いんでイメージなんですけど。
相性の良さそうな設計士さんとお話出来て羨ましいです。
新築するにしてもリノベにしても、担当との相性の良さって重要ですよね。
りんむさんが新築マンション購入された時のインテリアコーディネーターのお姉さん、有能そうで凄く印象に残ってます。
こっちのやりたいことをすぐに察してアイデアを提供してくれてた印象。
ご実家の、「頑丈ではあるけれど内装はダサい」って良いチョイスだと思うけどな。
内装は気に入らなければ後からどうにでも出来るけど、構造はどうしようもないもの。
りんむさんには一度家を建ててみて欲しいなーって思ってるんやけど…。外野の妄想です。
ひまわりサマ
住宅展示場、家好きならたまらないと思いますよ!
現実的ではないデカい住宅がズラズラ並んでいて楽しいです。
鬱陶しい営業マンをあしらう自信があれば、ぜひ!笑
ホント、担当してくださる方との相性って営業にしても設計士にしても大事ですよね。
ワタシの場合、1軒目のマンションの営業の方が根気よく資金計画に付き合ってくれたのと、2軒目で有能インテリアコーディネーターに当たったのは、とても幸運だったと思います。
彼女達のおかげで気分よくマンションライフを送れていると思うと足を向けて寝られません。
「頑丈ではあるけれど内装はダサい」は確かに正解なんですが、築二十数年後のリフォームのときにもそのメーカーにお願いしたら残念なカンジになったので…。
ワタシの母のセンスにもよるところも大きいのでメーカーだけのせいではないのですが、「床はこれだけしか選べないのか…」みたいな状態だったらしいので、メーカーのせいもあります笑
ワタシも一度家を建ててみたいんですけどねえ。
ただ、日々のゴミ出しや水害時のことを考えるとマンションはラクだし、何よりお金がないので妄想で終わりそうです。
おはようございます。
遂に住宅展示場に足を運びましたか笑笑
アソコはメチャ楽しいパークですよね。
ただ…営業マンとかに捕まったら怖すぎる。化粧品売り場と一緒でギラギラしてますもんね。
アソコは金に糸目を付けず、生活様式を無視して夢を見せる場所ですからね。笑笑
ウチは木造一択なので、住○林業。
何せ、以前の家が合掌村の様な茅葺きでしたからね。モデルルームはシンデレラ城に見えましたよ。笑笑
30年前は床暖は高価な花。諦めました。
もしするなら、LDKで素材は石…石の方が熱伝導が良いとか? 掃除も楽。でも硬すぎて転倒する物なら骨折覚悟…笑笑
妹のリフォーム後の床はフローリングに驚きです。
幅が広く20センチ近くありました。そして本当にフローリング?と思うほどクッション性があります。遮音と足への負担軽減。
何よりも無垢材を選ぶ人が多いけど、価格とメンテを考慮してそう言うスタイル。
石素材の正反対ですね。
開口…窓は阿保ほど付けました。後悔のひとつです。暑い寒い。あの当時はペアガラスすら無い…笑笑
今は高機密住宅が流行りとか。でも戸建だからね。窓から陽が燦々と風が吹き抜けては良いですけどね。ペアガラス必須です。
やはり…戸建は自由が聞くけど、メンテとゴミ出しとか大変。セキュリティは街中では心配ですね。ウチは泥棒より野生動物の侵入が心配ですが。
老後はマンションの方が絶対ですね。
戸建は平屋に限ります。
まだむサマ
そうそう、マンションの床ってぶかぶかしてるんですよ!
硬い鉄骨にこれまた硬いフローリングだった実家暮らしの母は「欠陥じゃない?!」と言ってました。
確かに上の階に小さいお子さんが居るはずなのに、足音とかはまったく聞こえないですね。
腰がやられるから石やタイルの床は考えたこともなかったのですが、説明を聞いてほほーと思いました。
ま、マンションではタイル風のクッションフロアが関の山…。
最近のおうちは窓が小さくて少ない家が多いですもんね。
ワタシも昭和の人間なので窓は大きいのが正義派ですが、実家の子ども部屋の模様替えはしづらかった…。
あと掃除は大変になりますね〜笑
マンションは、ゴミ出しとかはホントにラクですよ。
空き巣とかの心配はしても、野生動物の侵入は心配したことなかった!笑
でも京都の街中でも猪が出るくらいだし…と思ったけど、あそこは山が結構近いですもんね。