ホームステージングとは、中古住宅の売出の際、家具や小物で内装をステキに演出してお客さんに見せるという手法らしいです。
中古住宅が当たり前の欧米では一般的な戦略らしい。
実はワタシ、部屋って空き家の方が売れると思っていたのです。
なのでワタシの希望の「居住中を内見してもらう→売買契約成立→ワタシが次のマンションに移ってから引き渡し」という流れだと、どうしても契約前にがらんどうにできないから売却には不利だと考えていました。
ところが、フツーはがらんどうの部屋より、ステキに飾ってある部屋の方が「キャー! この部屋ステキ! 住みたい!」と盛り上がるので、売れ行きがいいそうです。
モデルルームに通い詰め過ぎて、どんなにキレイに演出されていても脳内で家具もオプションも取っ払った部屋を想像してしまうワタシはおかしいらしい。
参考:モデルルーム拝見【プラウドタワー名古屋栄】
てことは、居住中でもめちゃくちゃステキなモデルルーム的な部屋にしておけば、決して不利ではなくむしろ買手のテンションが上がるかも!? と、俄然ヤル気が出ました。
ワタシの部屋は、日頃から「生活感がない」「モデルルームみたい」などと言われます。
ふふふ、さらにモデルルーム化を進めてやろうじゃないの。
参考:シンプルな部屋が好きな理由
内見に当たってどんな点に気をつければいいか検索しまくってみました。
- とにもかくにも清潔に。特に水周りはピッカピカに。
- 徹底的に片づける。不要物はトランクルームに預けるとか、どうせ引越前なんだから捨てるとかしなさい。
- 玄関をキレイに。第一印象が悪い部屋を買うわけがない。
- 窓やベランダもきっちり掃除する。もちろん余分なモノは置くな。部屋のモノをベランダに避難させるとか論外。
- 生活臭は排除。換気や消臭をしっかりと。
- 生活感を出すな。シンクに皿を出しっ放しとか、洗濯物を干しっ放しとか、ありえない。
- とにかく明るく。照明は全部点けろ。何なら電球を取り替えろ。
- 収納内部もきっちり整理整頓。
- 冷暖房も完璧に。
- お父さんや子どもやペットは部屋から追い出せ。←これはワタシには関係ない。
さすがに自宅を完璧にモデルルームに仕上げるというのは、なかなか厳しい道のりのようです。
生活感を出すなと言われても、水切り板に洗った弁当箱を積んであったりするしなあ。
とはいえ、わざわざ飾り立てる必要はないそうです。
買主としては、売主の個性を見たいわけではなく、自分が住めるかどうかを想像したいわけですから。
それと、買主の好みもあるので、よっぽとひどくなければ内見用にリフォームする必要はないらしい。とにかく徹底的にキレイに、徹底的に片づけるというのが肝っぽい。
というわけでまずは掃除からということで、水周りとベランダや窓は清掃業者にピカピカにしてもらうことにしました(自分でやれって?)。
引越前の最後の大掃除ってカンジですね。ちょうどいいといえばちょうどいい。
参考:夏だ! 雨だ! ベランダ掃除の季節だ!
参考:窓掃除ってどうしてる?
部屋の中をピカピカにしたちょうどその頃、初めての内見希望者が現れました。
そりゃもう朝から大騒ぎです。
シンクはピッカピカに磨き上げる。床もきっちり拭き上げる。クローゼットの中も徹底的に整頓する。
換気してアロマなんか炊いちゃったりしてオシャレな音楽まで流して、よし準備万端。さあ来い!
ところが、初の内見者はささ~っと部屋の中を見回すだけで、超気合を入れて片づけたワタシは拍子抜け。
ワタシも居住中の中古マンションを内見しに行ったことがありますが、そのときは徹底的に見たものですけどね。
売主に許可をもらって、キッチンの抽斗とかクローゼットの扉とか全部開けさせてもらった。イヤな客ですけど、確認しなきゃ買う決心がつかないじゃないですか。
なのでクローゼットひとつ開けない内見者が不思議で仕方なかったです。
ま、冷やかしならそんなものかもしれませんが…。
その後数件内見が入りましたが、いずれも不成約。
そうこうしている内にワタシの引越準備が佳境に入り、ホームステージング? 何それ? 状態に陥りました。
部屋の隅に段ボールが積み上がっているし、収納内部はめちゃくちゃだし、整頓の「せ」の字もあったものじゃなかったです。
そして結局は空き家になってから売れたわけですから「やっぱり空き家の方が売れるんじゃん!」と思ったのでした。
参考:【マンション売却】仲介業者の選定・前編/後編
そりゃ段ボールが積み上がった部屋だとステキな暮らしは想像しづらいですよね。
ワタシも内見に行ったとき、散らかった部屋だと「うへぇ、この後に住むのか…」とげんなりしたもん。
とは言えホームステージング活動がまったく無駄だったかというとそうでもなく、引越に先駆けて徹底的に片づけられたのは収穫でした。
それでも引越の梱包作業はそれなりに大変でした…。もう二度と引越はしたくないです(ということにしておく)。
参考:《引越の感想》モノの量と部屋の広さについて