イタリアには何度か行きましたが、ヴェネツィアにはなかなかご縁がありませんでした。
夏は「暑くて観光どころじゃないよなー」と敬遠し、冬は「ゴンドラとか寒そうだしなー」と敬遠し、とやっていたら行く機会を逸していたのです。
暑い寒いとか言っていたら永遠に行けんわ! どうせ暑いときと寒いときしか旅行のチャンスはないくせに!
と考えて、この冬ようやくヴェネツィアに行ってまいりました。
ヴェネツィア入りの日が近くなって天気予報を見てみると。
き、霧?!
ホントだ、霧だ…。
気温が1℃くらいで湿度が80%てカンジでした。そりゃ霧になるわけだ。
乾燥して小皺が深くなるのもイヤだけど、まったりと水分に覆われるのもあまり気分がよろしいものではありません。しかも寒いから沈鬱な気分が加速されるというか…。ヨーロッパ人が夏になると太陽を求めるのも理解できるような気がします…。
ま、でも天候によってはサン・マルコ広場が水浸しになるというから(運河が増水して)それよりは霧の方がマシかなあ。
これが数日続いてしまったものですから、ワタシの中では「ヴェネツィア=白い街」というイメージになってしまいました。やはり夏に行った方がいいのかしらん。うーん。
ヴェネツィアは、島です。
ローマ広場までは車やバスが通れるし、サンタ・ルチア駅までは列車も来ているので、ヴェネツィアに渡ること自体はとても簡単です。
でも、市内は車の乗り入れが禁止。スーツケースをガタゴトの石畳の上を転がすか、水上タクシーや水上バスを利用して移動することになります。
こちとら荷物が多いわ年寄りを連れているわなので、石畳をちまちま歩くのはムリ。
しかも今回いいフライトがなくて乗継が多く、くたくたなのであれこれ乗り換えるのもイヤ。
なので太っ腹にも空港からホテルまで水上タクシーで一気に移動することにしました。もうね、体力はおカネで買うよ!
と、意気揚々と水上タクシーのカウンターに行ってみると「今日は霧がすごいから出せないよ」と言われてしまいました…。
バスはある程度の霧でも大丈夫らしいけど、小さな水上タクシーだと海が渡れないらしいです。マジかー!
結局、陸のタクシーと水上タクシーを乗り継ぐハメになりました。うーん、それなら最初からバスを使ってもよかったかも。
水上タクシーの内部はこんなカンジ。
なかなか贅沢な作りです! 吹きっさらしになるボートを想像していました。
ちょっとゴージャスな舟から半分水に沈んだようなヴェネツィアを眺めると、なかなか乙な雰囲気です。
アタマの中ではもっと明るくて派手な街並みを想像していたのですが、夜のヴェネツィアは照明控えめ。そこに深い霧がかかるものですから、どうしても「夜ってこんなに暗いんだっけ?」と不安になる程度にしか視界が利きません。
すると、夜の闇に紛れてゴンドラを出し、恋人に会いに行く中世のお姫様…みたいな妄想が捗るわけですよ。舞台装置は何しろモノホンのヴェネツィアですから! いやー、明るいばっかりがイタリアじゃないねえ! と霧の底でコーフンしました。
しかし、妄想は捗っても観光は捗りません。
ため息橋はまだいいけど。
大運河の向こうは何も見えぬ…。
見えぬ、見えぬよ…!!
大体、今回「せっかくなら大運河の素晴らしい景色を眺めながらの朝ごはん♪」と思って、奮発してホテルダニエリを取ったんですよ。
その朝ごはん会場の窓からは、屋根とカモメしか見えませんでした…。
ヴェネツィアの素晴らしい景色とダニエリからの眺望はbooking.comの写真でも参照してください…。とほほ。
眺望はアレでしたが、ダニエリは素晴らしかったです。
ヴェネツィア最古のホテルで、建物も貴族のお屋敷然とした美しいものです。
立地も、水上バスや水上タクシーの乗り場のすぐ目の前で便利でした。
これで霧さえなければなあ…。
さて、観光が捗らないなら食に走ります。
晩ごはんはディアポロ・エ・ラクアサンタにて。
地元の人で賑わう居酒屋です。
小食日本人はこれだけで満腹。大して飲みもしないから、これでお勘定を頼んだら女将にイヤな顔をされました。許して…。
昼はサン・マルコ広場の4大カフェの一角、グラン・カフェ・クアドリへ。
このほかフライドポテトなどまっったくイタリアらしくないモノをちびちび食べました。
さすが有名レストラン監修だけあって、味はかなり旨かったです。そして抜群の立地とサービスも相まって、なかなかご立派なお値段でした。
ゴンドラの船頭さんもしっかり防寒着を着込んでいて、それっぽさはイマイチ。
うーん、夏にリベンジしなきゃダメかなあ…。
さて、イタリアネタはまだまだあるのですが、続くのも食傷しちゃうのでまたそのうち書きます。
ヨーロッパの旅行なら、スイスやプラハの旅ログもよろしくね。
3 thoughts on “旅ログ ~水の都…霧の都? ヴェネツィア~”