仔猫の噛み癖

ブリ男が3カ月半の頃、噛み癖がひどかった時期がありました。

猫
本人は無邪気な顔してるけど。

スピーカーのコードを噛み切られたのもこの頃。
参考:猫を飼うならブリティッシュショートヘア

歯が生えるむずむずが気になったんでしょうね。ブリ男よ、さらにその歯は生え変わるのだぞ。1回だけだけど。

ガブガブ王子だった頃は、何でもかんでもよく齧っていました。
クッションカバーの角とか、カーテンやベッドカバーのタグとか、本とか段ボールとかワタシのスリッパとか、PCやスマホまで。

最初は「ひー、それも齧る!?」といちいち驚いていましたが、今は「おっ、ガブガブ王子出たな!」程度です。
クッションカバーは安物だし、カーテンのタグがボロボロになったところで使用できなくなるわけでもなし、そんなので歯固めできるなら噛んどけ噛んどけってカンジ。
齧られたら悲鳴を上げそうな高級バッグなんかはブリ男の生活圏には入れないので、鷹揚に見守れます。
参考:【フェンディ・ピーカブー】バッグコレクション増殖!

しかし、ワタシの手や足で歯固めをされたら堪りません。

ベッドカバー越しにワタシの手足を捕まえる狩猟ごっこはブリ男のお気に入りの遊びで、今でも朝晩どころかベッドメイキングのときにもやりたがります。
参考:猫とワタシとのお約束

冷静に遊んでいるときは爪を出さない手でぽふっと押さえるだけですが、ちょっと興奮するとガブッとやることも。その度に「痛い!」と唸って遊びを中断していました。

チビッ子の頃はワタシの「痛い!」にも動じず「てぇいてぇい!」と攻撃を続けてきました。
自分の名前を認識できるようになってからは、噛んだときに「ブリ男!」と呼んで注意を引くとワタシの顔を見上げます。そのときに「噛んじゃダメ」と言いながら怒った顔して頭を振るとなんとなくわかるらしく、その次の攻撃は爪なしぽふっだけになって「今のならいいんでしょ?」てなカンジにワタシの顔をもう一度見上げます。

はー、お利口さんねえ!

もっとも、我を忘れて攻撃できないと狩猟ごっこの魅力が半減するらしく、理性ある攻撃ができるようになってからは短時間で終わるようになりました。ラクなような淋しいような。

 

ブリ男がウチに来てすぐの頃は、まだ身軽だったのでワタシの身体によじ登ろうとしていました。鈍くさいので結局腰辺りまでしか登攀できずじまいでしたがね。

仔猫の登攀なら爪が食い込んでも我慢するけど、ブリ男が不満をぶつけようとぐっさり爪を立ててガブリと噛んできたことがあります。
皮膚に穴が開くほどの勢いで噛まれると、さすがに痛過ぎる。
ワタシが「いったーーーーーい!」と叫んだら飛び上がって冷蔵庫横の隙間に逃げ込みました。
ここでわからせんと今後ずっと噛まれる! と隅に隠れたブリ男をふんづかまえて引きずり出し、ガブリと噛み返しました。

しかし冷静になってから「まだ信頼関係が築けたかわからない時期にあんな風に怒ってはマズかったんじゃないか」と猛省。
もっとも、ブリ男は全然こたえていなかったようで、その後もタックルをかましては「キャッ」と言って冷蔵庫の横に逃げ込み、ワタシに捕獲されては喉をぐるぐる鳴らしています。何のプレイなんだ…。
一応「痛い!」ってのは「デカい生き物が怒ってる」というのは理解したようで、タックルするときも爪牙ナシだったり力を加減したりするようになったので一安心です。

と、油断していたときにですね…。

ブリ男が珍しくニャーニャー鳴いて「遊んで」コールをしてきたのですが(ブリ男はほとんど鳴かないのです)、やることがあったので「後でね。ちょっと待ってね」と言ってしばらく放置したときのこと。
業を煮やしたブリ男が脚にタックルしてきても「ああ、ゴメンね。もうちょっとね」と後回しにしていました。

すると、相当我慢ならなかったらしく、明らかに意思を込めてぐっさり&ガブリ。
ブリ男と生活を開始して、初めての流血事件になりました。

最初にド叱ったとき同様「いったーーーーーい!」と叫ぶと、ブリ男もヤバいと思ったらしくピュッと逃げていきます。
「冷蔵庫横から引きずり出してムリヤリ抱っこ」はブリ男が罰だとは思ってない節があるので、そのときは逃げたブリ男を放置しました。
するとしばらくしてからブリ男が静かに近寄ってきて、ワタシの傍で寝そべります。不機嫌そうな顔だけど、興奮はしていません。

反省してるみたいだし、もうすぐ4カ月だしなーと思って、試しに懇々と言い聞かせてみました。

「あのね、ブリさんの爪と牙はお母さん痛いのよ。爪(触りながら)と歯(触りながら)ね。(←「爪ぱっちん」とか「歯ーきれきれ」とかは手入れのときに言うので何となくわかっているハズ)
ブリさんが本気でガブリすると、お母さん怪我しちゃうのよ。ほら、痛い痛いなのよ(流血部分を見せながら)。
だからブリさんにはガブガブもガリガリもしてほしくないの。
ブリさんが『遊びたーい』って言ってるのに後回しにしたお母さんが悪かったわ。それは本当にゴメンね。いつもブリは鳴かないのに鳴いてたから相当遊びたかったんだよね。後回しにしてゴメンね。悪いお母さんだね。
お母さんも次からはちゃんと遊ぶから、ブリさんもガブガブとガリガリをお母さんにやるのはやめてね」

ブリ男はときどきそっぽ見ながらも神妙にしていたので、ワタシが何か言いたがっているというのは何となくわかったようです。
遊ぶ雰囲気でもなかったのでそのまま寝たら、いつも通り喉をぐるぐるさせながらベッドに上がってきてワタシの胸と二の腕を入念にふみふみしていたので、ヘソを曲げてはいないらしい。

効果があったのかどうなのか、流血騒ぎ以降は気をつけてタックルしているっぽいので怪我の功名としておきます。

 

攻撃的なガブガブは叱れますが、困ったのが甘噛みです。

3カ月半の頃、前足でワタシの腕をホールドして甘噛みするのがブリ男のブームでした。
この甘噛みが痛い。
穴が開くほどではないけど、ぐぐぐぐっと歯を立てて決して緩めないのです。
痛いから逃げようと腕を引くと「離さない! 離さない!」とばかりに足と顎に力を入れてくるので、仔猫を腕で一本釣りみたいな風情になる。
これを朝な夕なにやるものですから、ワタシの腕や手には半日は残る赤い点々が常についていました。

すごくうっとりした顔で「しゅきしゅき!」と噛んでくるので、ここで叱ったら「甘えたらダメなのか」と勘違いするよな…と思うと何ともできませんでした。
程度がひどいときに「痛いからやめて」と言ったりブリ男をつねったりしかできない…。

困ったもんだなーと悩んでいるうちに跡がつくほど噛まなくはなりましたけどね。
痛くなければホールド&ガブリの愛情表現は可愛いものです。

ブリ男がなぜあちこちガブガブと甘くない甘噛みをやめたのかよくわかりませんが、ひとつ心当たりがあるのはカリカリです。
参考:キャットフードの世界が奥深過ぎて迷走中!

永久歯が生えてくる頃合を見計らってふやかすカリカリの量を減らし、素カリカリの割合を上げていきました。
最初の頃は顎のサイズの割にカリカリの粒が大きいし(かといってカリカリを潰してやるほどブリ男が小さいわけでもない)大丈夫かなと心配したものですが、永久歯の気配が漂い始めるとガリッガリッと勢いよく噛んでいます。

素カリカリを増やし始めたらウンチが以前よりコロコロし始めたのでふやかしカリカリをなかなか減らせなかったのですが、ウォーターディッシュに切り替えたら水を飲むのが楽しいらしくよく飲むように。
そしたらウンチの状態も良くなり、順調に素カリカリに切り替えていくことができました。

リッチェル・ウォーターディッシュ
参考:【猫の給水】リッチェル・ウォーターディッシュ

食べている様子を見るとガリッガリッとした食感が面白いらしくて、よく食べるようになりました。朝に半日分のカリカリを出してやると、ワタシが出勤する頃にはほとんどなくなっている日もあるほどです。食が細いと心配したのは、ふやかしカリカリがいかんかったのかもしれません…。
皿から飛び出たカリカリを手でちょいちょいとやって拾って食べるのも、ちょっとした狩り気分が味わえていいみたいです。

そうなると穴が開くわけでもないクッションカバーや旨味のない段ボールを齧る意義が見出せないようで、噛み締めるのはカリカリで堪能することにしたっぽい。
まあそりゃそうだよな。ワタシも段ボールを齧るよりは食べ物を噛んだ方が楽しい。

はむっはむっと幸せそうにカリカリを食べるブリ男をじーっと眺めていても、ブリ男は特に気にせずに食べ続けます。それをいいことに、ヒマがあればブリ男の食事風景を眺め続けてしまう。
喉を鳴らして、耳を寝かせて、目を閉じて、はむっはむっと食べているブリ男の姿は可愛い。口からカリカリをぼろぼろこぼしちゃう下手くそな食べ方もご愛嬌です。

ガリガリとよく噛んでね~。
そして立派な永久歯を生やすのよ~。
んで、ちゃんと歯磨きさせてね~。

投稿者:

りんむじんづ

20代で購入したマンションは、無事にローンを完済したかと思ったら売り払い、30代でまたまたマンションを買いました。好物はマンションの間取り図。旅とグルメにも目がありません。ブリティッシュショートヘアの男子(ブリ男)との同居を始め、ますます極楽な生活を送っています。

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