6年半も一緒に暮らして、初めて聞く猫の鳴き声

ブリ男は寡黙な男です。

猫
デカい生き物と一緒にテレビを見ている。

あまり鳴かず、ワタシに何か訴えたいことがあっても遠くから黙ってじっと見るだけ、みたいなタイプ。
鳴くのは、早朝にワタシを起こすときやケージに閉じ込められたときくらいです。

それでも多彩な鳴き声で、猫ってこんなに色んな声を出せるんだなあと、ブリ男と暮らし始めてから初めて知りました。

猫を飼う前は、いわゆる「にゃー」だの「ミャウミャウ」だので猫は鳴くものだと思っていました。
あとは喧嘩するときの「ふぎゃー!」という叫びね。
自宅に猫がいないと喧嘩くらいでしか鳴き声を聞かないので、そう思っていました。

が、ブリ男が「みゃう」と鳴くことは滅多にありません。

基本ダミ声で、「んあ゛っ」とか「ぅあ゛ゔぉーん」とかです。
猫らしい「にゃー」という声を出すのはケージに入れられて「ここから出せよ〜」と訴える時限定。
最近はケージに入ってもらうのも年に何回もないので、ブリ男の猫らしい声を聞くのはワタシも珍しく、真剣に出せ出せと訴えるブリさんを目の前につい録画してしまいます。

一度、友人の子どもに「うううう〜っ」と犬みたいに唸ったことがあります。
えええ、猫もそんな声が出るんだ。と驚きました。

犬を飼っていたときは、一般的な鳴き声しか聞かなかったような覚えがあります。
嬉しい時はワンワン。
寂しい時はキューンキューン。
怒っている時はウウウウッ。
と、いわゆる犬の鳴き方でした。
なので何となく「動物とは世間一般でいわれているような鳴き声を出すものだ」という風に思っていて、興奮して「うおぉぉおおおわあぁおあん!」と吠えながら走るブリ男を見て「!?」となったのでした。

ブリさんのダミ声を人様に説明するのが難しく、何度も録音をしようかと思いました。
が、ブリ男の声が聞けるのは、ワタシの意識がはっきりしない早朝3時半…。半分眠りながらスマホを操作するのも難しく、頓挫しっぱなしです。
あと、ブリ男が「ふぅわーん」とか鳴くと、ワタシが朦朧としながら「うーん?」と答えるという、何言っとるかさっぱりわからんコール&レスポンスになってしまうので録音を躊躇ってしまうという事情もあります。

 

さて、ブリさんのダミ声にもすっかり慣れ切っている毎日ですが。
先日、ビックリすることがありました。

それはいつもの「起きろよ」コール。朝3時半のことです。
3時半って…世間では夜中に近いと思うんだけど…ワタシ、今なら豆腐屋やパン屋で仕事できるわ……。
と半分寝た頭でブリさんの「ゔぐぅう」とか「んお゛…」みたいな声を聞いていたのですが。

突然ブリ男が「あっ」と言いました。

かなりはっきりした「あっ」で、一瞬ブリ男の声だとわからず「誰の声!?」と目を開けてしまったほど驚きました。

何だ今の? と思っていたら、またしても「あっ」と鳴くブリさん。そしてまた「あっ」とハッキリ発音するブリさん。
いつもと全然違う発声なので喉でも痛いのかと心配して起きたら、「デカい生き物が起きたからゴハンだー!」とウキウキ尻尾を立てる、いつものブリ男がいました。
ゴハンの準備中や食後は全然鳴かないので、あの「あっ」は何だったんだ…と狐につままれたような気分です。

その後はいつもの「ん゛にぉーぅ」とか「ぎゃっ」とかダミ声しか出しませんでしたが、数日後の夕方ダミ声の合間にはっきり「あっ」と言ったときがあったので、あれはやっぱりブリ男の声だったらしいです。
なんだか気まぐれに「あっ」と言ってみたら上手い具合にデカい生き物が起きて、その後ちょっと再現してみた。みたいなカンジなんですかね。

 

てな話を猫を飼っていたことのある知人に話したら、「ブリちゃん、猫語が喋れないんじゃない?」と言われました。

あー…。確かに生後2カ月という赤ん坊に毛の生えたような月齢で親きょうだいと引き離されて、その後はデカい生き物に一方的に話しかけられる日々が続き、猫を見かけるのは年に数回動物病院の待合室という生き方なので、ほかの猫がどんな風に鳴くかなんて意識しないのかもしれません。
ワタシの「まー、ブリさんったら今日も可愛いふわふわさんですねえ。丸顔の天使ちゃんですねえ。ブリさんはお母さんの宝物ですよー」みたいなのが生き物の鳴き方だと思っているのかも。

突然新しい発声に目覚めるのを繰り返して、あと十数年生きたら「ゴハンくれー!」くらいは余裕で喋れる猫又になるのかもね。
なんて想像して、ちょっと面白かったのでした。

投稿者:

りんむじんづ

20代で購入したマンションは、無事にローンを完済したかと思ったら売り払い、30代でまたまたマンションを買いました。好物はマンションの間取り図。旅とグルメにも目がありません。ブリティッシュショートヘアの男子(ブリ男)との同居を始め、ますます極楽な生活を送っています。

6 thoughts on “6年半も一緒に暮らして、初めて聞く猫の鳴き声”

  1. 職場の休憩室で読んでいたのですが、ブリ男くんの「あっ」のところでブハッ笑となってしまい(顔だけで声は出なかったけど)焦りました〜笑
    うちのブリちゃんは子猫の時は濁点がついた声で鳴いてましたがなぜか今はちゃんと猫っぽい声です。
    一緒に暮らし始めると知らなかった事がいっぱいありますよね。「ん〜」とか「ぷるっ」とかも言います。
    語尾の上がり具合でいまクエスチョンついたよね?て感じの時もあります。
    なんで?みたいな笑
    個人的にはため息つくのがツボです。
    ただの生理現象なのでしょうが何か思うところでもあるのか?とか想像しちゃいます笑

    1. ナナさま
      ナナさまのブリちゃんは濁音なしで鳴けるようになったんですね〜。うちのブリは濁音つけっぱなしのまま大人になってしまいました。
      「ぷるっ」は言いますね! ゴハンを出すときに感激が抑えきれず、ぷるっとかくるっとか言います。可愛いですよね。
      溜息もつきます!
      最近はあまりやらないのですが、仔猫のときに遊んでいると、ワタシのオモチャの動かし方が気に入らないと溜息つきながらホームポジション(オモチャを狙いたい隠れ場所)に戻る…というのがお約束でした。
      ちっちゃい仔猫が「そうじゃないんだよなあ〜。しょーがねえなあ…」みたいにフーッと溜息ついて、のっしのっしと歩くのがおかしくて、大爆笑でした。

  2. やっぱりため息には感情入ってるんですかね〜笑
    甘えたい時に撫で撫でしてあげたりすると感極まってしっぽがピーンとしてプルプル打ち震えてるのとかもたまらんです。
    タイミングを間違えるとそうじゃないって顔されますが笑

    1. ナナさま
      ブリ男の場合は、完全に溜息は「そうじゃないんだよなあ…。わかってねーなー」が込められていますね笑

      尻尾ぴーんのプルプルは、ブリさんはゴハン前にしかやらないです笑
      なでなでお尻ポンポンすると一応尻尾を立てるけど、すぐに「あ、もういいでーす」とスルッと逃げちゃう。
      なので早めに切り上げるクセがついているのですが、たまに「もっと傍にいてもいいんだぜ…?」的に遠くから見てくるので面白いです。

  3. こんばんは(⋆ᴗ͈ˬᴗ͈)”

    うちのニャンコは、喋りです。
    何を訴えてるのか?謎です。
    解る事は、「ご飯くれ」ですね。笑笑
    取り敢えず、要求の鳴き声は分かります。
    鼻にかかった、甘えた感じです。
    ほんとに、こればかりはどう表現したらいいのか?笑笑
    でも、1人で大声で、何か言ってる時もあります。
    何ですか?と聞いても、返事は無いですけどね。

    私も、猫は、「にゃー、みぁー」と鳴く。発情期には、あの独特な声で鳴く。
    漠然に思ってましたが…
    うちの猫は、ダミ声…笑笑
    同じですね。「うんがぁー」と、こんな感じ。
    うん、確かに…親元を2ヶ月も一緒に居ない時期に人間世界に来たので、鳴き声なんて分からないのかも…妙に納得してしまいます。

    1. まだむサマ
      「うんがぁー」可愛い笑
      喋る猫、ちょっと羨ましいです。実際一緒に暮らすとうるさいのかもしれませんが…。
      ゴハンくれの甘えた声はブリ男も一緒です!
      「ぁあぁ~…ん」と可愛い声出しますよね。なぜ起こすときはダミ声になるのか…。

      猫語が分からないなら仕方なあなあ、デカい生き物と同じ言葉で話すといいよ!
      とばかりにどんどん喋りかけていますので、あと15年くらい経って猫又になったらバンバン喋ってほしいです笑

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