理不尽な猫

前回・前々回で紹介した通り、正倉院展に合わせて毎年のように奈良に行っています。

デカい生き物が鹿のお尻を見て「かーわい〜」と言っている間、ブリ男は可哀想に、お留守番をすることになります。

猫

なので正倉院展の日程が発表されたら、まずペットシッターさんの空き状況を問い合わせるというのが年中行事です。

正倉院展は日帰りで見に行くので、シッターさんが必要かどうかというのは微妙なところです。
最初の頃は「せっかくなら東大寺や興福寺も」とか「ついでに斑鳩に行くか」とか「帰りに京都でゴハンでも」とかやっていたので早朝から深夜までみっちり遊ぶというカンジでしたが、毎年のように、しかも同じ時期の奈良に通うと「うーん、ま、帰ろうか」となり、年々歳々奈良での滞在時間が短くなっているような気がします。
それでも渋滞で帰りが遅くなってハラハラするのもイヤだし、急に思い立ってフラフラする可能性もあるし、ということで毎年シッターさんにお願いしています。

泊まりの旅行のときはもちろん、こうして遊びや残業で確実に遅くなるとわかっている日はシッターさんに来てもらいます。
が、先日シッターさんと話していて、このパターンの人は珍しいと発覚しました。
一晩家を空けるならともかく、その日中に帰るのに帰宅時間が遅くなるから…と依頼する人はあんまりいないんですって。
えっ、そうなの?
ワタシが帰宅する時間というか、ブリさんがいつも通りの時間にウェッティなサムシングが食べられないのが不憫なので、当然のように頼んでいました。

そのほか、夜勤とかで飼い主さんが不在のとき、甘えん坊のペットのために一晩一緒にいてあげて、というパターンもあると聞いて、これまた自分の頭にはなかったのでビックリ。
というか、シッターさんも寝るだろうけど一晩中一応仕事って、大変だなあ。シッターさん、ちゃんと休めているんだろうか。

てな話をしていたら、「りんむさんには依頼されないから説明していなかったけど、深夜料金とか設定して、夜中も対応しているんですよ」と教えてもらいました。
ブリ男は遅くとも朝4時には叩き起こしてくるので、ワタシが旅行でいないときはさぞお腹を空かせているだろう、でもまさかシッターさんに朝4時に来てもらうわけにもいかないし。と、朝頼むにしても8時くらいにしていました。
が、朝4時でも構わないらしいです。すごいな…。
「4時でもイイっすよ!」と言われてもさすがに非人道的な時間な気がするので、早朝はカリカリマシーンでやり過ごしているんですけどね。

てか、非人道的な時間にほぼ365日叩き起こされるワタシって…。

 

それはともかくとして、今回の日帰り奈良旅行のときもシッターさんにお世話をお願いしたのです。

人によってはシッターさんにずーっと鍵を預けっぱなしの人もいるようですが、ワタシは仕事の繁忙期だけ預けっぱなしにして、ほかのシーズンは都度受け渡ししています。んで、そのついでにブリさんの最近の様子とか、それに伴ってお世話の内容に変わった点があるかとか、打ち合わせをしています。
というわけで、今回も数日前に鍵を取りに来てもらいました。

シッターさんが部屋に入ると、ブリ男は積極的に匂いを嗅ぎに行きます。
ワタシとシッターさんが話している最中も、シッターさんの足とかバッグとかをスンスンスンスンやっている。
たまに、机に乗って「頭も嗅がせろ」と首を伸ばしてきます。ブリさん、女子の頭を嗅ぐのが好きです。気が向くと頭にガバッとしがみつきます。
シッターさんは、ほかの動物(犬猫以外にも、兎やフェレットなど)の匂いがするときもあるので(デカい生き物にはわからないけど)、ほかの来客より熱心にフンフンフンフン嗅ぎまくります。

そのくせ、シッターさんがブリ男を撫でようとするとシャーッと怒ります。
仔猫のときからお世話になっているくせに、シッターさんにはオラつくんですよね…。
あわよくばシッターさんにブラッシングとかもお願いしたい…という野望を抱いていたのですが、その夢は早々に諦めました。

オラつく割にはシッターさんがいる間はシッターさんにベッタリな、若い女子大好きなブリ男さん。いつものデカい生き物には見向きもしないです。
ところが、先日は打合せ中に珍しくワタシの目の前にやってきて、ついでにワタシの口もスンスン嗅いできました。

あら可愛い、と抱っこすると、抱っこ嫌いなブリさんは憮然とした顔をしてイカ耳に。
仔猫のとき、ワタシの母が遊びに来たときに抱っこして母に「はい」と渡されたのがショックだったらしく、それ以来ワタシ以外の人がいるときに抱っこをするといつも以上に嫌がります。

なのでそのときもブリさんが身を捩ったらすぐにリリースしたのですが、ブリさんはなぜかシッターさんに向かって「シャーッ!!」とやってました。
おいおい、今イヤなことをしたのはお母さんですよ…。

いつものデカい生き物とシッターさんをそれぞれどう見ているのかよくわからんのですが、何か違う生き物だと見做して態度を変えているようです。
それにしても理不尽なシャーだったこと。

 

なお、今回は奈良からの撤収時刻が思ったより早く、シッターさんのお世話が終わってから1時間もしないうちに帰宅していました。
ブリ男はさっきしっかりとアニモンダを食べたところなのに、ワタシが帰るとシレッと「ブリ男、何にも食べてなくてお腹ぺこぺこなの☆」みたいな顔して甘えてくるから役者だなあと思います。

投稿者:

りんむじんづ

20代で購入したマンションは、無事にローンを完済したかと思ったら売り払い、30代でまたまたマンションを買いました。好物はマンションの間取り図。旅とグルメにも目がありません。ブリティッシュショートヘアの男子(ブリ男)との同居を始め、ますます極楽な生活を送っています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です