ブリ男の血液検査の結果を受け取るのと前後して、ワタシの検診結果も届きました。
……なんか、例年より結果が届くのが遅いから「こりゃ何かあったな」という気はしたんですよね。
そしてポストに入っていた封筒がいつもより分厚かったので、開封する前から「あーあ」という気分でした。
封筒の中身を確認したところ、子宮頸がん検診結果に異常が認められたから婦人科に行ってね、とのこと。
所見を読んで最初に頭に浮かんだことは「えー、病院に行かにゃならんのか。面倒くさー」でした…。
ワタシは父をがんで亡くしています。父のきょうだいもほぼ全員がんに罹っている。
そしてワタシはどちらかというと父方に体型や体質が似ているので、自分もがんになると思っています。なのでがん保険は手厚めに入っています。
というわけでがん検診に引っかかったからといってショックというカンジはあまりなく、「ついにこの時が来たか…!」という気持ちもありつつ、「いざ引っかかってみると面倒くさい気分になるものだなあ」という感想でした。
ところで、子宮頸がんってどういう病気?
子宮頸がんのほとんどは、ヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスの感染が原因であることがわかっています。
このウイルスは性的接触により子宮頸部に感染します。HPVは男性にも女性にも感染するありふれたウイルスであり、性交経験のある女性の過半数は、一生に一度は感染機会があるといわれています。
しかしHPVに感染しても、90%の人においては免疫の力でウイルスが自然に排除されますが、10%の人ではHPV感染が長期間持続します。
このうち自然治癒しない一部の人は異形成とよばれる前がん病変を経て、数年以上をかけて子宮頸がんに進行します。
公益社団法人 日本産科婦人科学会 子宮頸がん
む、なに、感染症なわけ? ワクチンがあるんだからそりゃそうか…。
HPVはありふれたウイルスで誰でも感染しますよーとあるけど、感染原因が性的接触といわれるとなかなか大声で「ワタシ、子宮頸がんなんです!」とは言いづらいですね。
まあこの歳になってみるとそんな恥じらいも霧散していますが、若い娘さんはしんどいだろうな。
ずるずる後回しにしてもモヤモヤするだけなので、よその医療機関の検診結果を持ち込んでもOKの大きな病院を探し、診察の予約を入れました。
在宅勤務の合間にちょっと抜けて病院へ、というのがやりやすいのはいい時代になりました。これが早退してとか半休取ってとかだと受診のハードルが上がりますからね。在宅勤務ができない時代なら、間違いなくずるず後回しにしていたと思われます。
今回わざわざイチから病院を探したのは、理由がいくつかあります。
(単純には、検診を受けたのが検診専門機関で、治療をしていないからなんだけど。)
ひとつは、以前かかったことのある婦人科が、イマイチ好きになれなかったから。
女医さんなのはよかったんだけど「月経困難症なんてピルでも飲んどきゃ平気平気。アタシはガンガンピル飲んでガンガン仕事してるよ!」とタフな人で、いやアナタはそうかもしれんけどワタシは体力ないから無理なのよ…とちょっとテンションが合わなかったのでした。
おまけに受付にカンジの悪い人がいて、予約を取りたくて電話をすると「はあ!? 平日の夕方なんか混んでて取れるわけないでしょ!」くらいのことを言ってくるのでストレスだった。人気の病院で忙しいのはわかるけど、こっちも勤め人で平日の朝なんか病院に行けんのよ…。
もうひとつは、今回仮にマジで子宮頸がんでヘビーな手術が必要になったとき、大きな病院に紹介状を書いてもらってーとかやるとまた面倒くさいことになるので、最初から手術が可能そうな病院にしておけという目論みがありました。
今回がんじゃなかったとしても今後は病気が増える一方だろうし、ということで婦人科を含めて多くの科に対応している総合病院に予約を入れました。
幸い、別の科でお世話になって診察券が既にある近所の総合病院がよその検診結果の持ち込み可だったので、病院探しは難航しませんでした。
今の街に引っ越したのも、徒歩圏内に大きな総合病院があるというのも決め手のひとつ。十数年経った今、自分の選択が誤りでなかったとしみじみしています。
そんなわけで立派な検診センターを持つ病院に、よその機関の検診結果を持ち込むということをやってみたところ、一応快く引き受けはしてくれたものの検査結果の様式が異なるので看護師さんを困惑させてしまいました。
まず「どのページに所見が書いてあるの?」から始まり、「で、結果は何で、なんの対応をしたらいいの?」と訊かれたり。いや、ワタシは素人だから、その辺のことはワタシが質問したいのですよ…。
と、受付ですったもんだはありましたが、一応診察室に通してもらいました。
担当は、そろそろおじいちゃんに手をかけようかというお年頃の男性医師でした。婦人科の先生で男性って初めてです。
先生は説明用の資料を示しながら、子宮頸がんがどういう病気で、どう進行するかを噛み砕いて丁寧に説明してくれました。
ワタシの判定はASC-USというもので、「意義不明な異型扁平上皮細胞」なんですって。日本語で見てもピンときませんね。
程度としたらごく軽く、まだまだ全然がん状態ではないけど正常な細胞ではないね、というカンジらしい。
正常な細胞 → 細胞の異形成(軽度・中等度・高度) → がん細胞(上皮内・湿潤) という風にチェンジアップ? していくそうですが、ASC-USは「細胞が正常じゃないから異形成かもしれないねー。まだ異形性とも言えない程度なんだよねー」ということらしい。
なんだ、その程度なら検診所見に「異常あり」と書かないでよ。「異常があるっぽいんだよねー」くらいに留めておいてさ。
というわけで、HPV感染の有無を調べて今後の対応を決めましょうということになりました。
陰性なら今まで通り年1回の検査で経過観察してりゃいいけど、陽性なら生検をして治療の要不要を決めるらしい。
えっ、まだ検査が続くのか。面倒くさいな…。
と、面倒くささの輪廻から逃れられていません。
幸いなことに子宮頸がんの進行は数年から十数年とゆっくりらしいですから、今回みたいにがんどころか「どうも細胞が正常じゃないっぽいんだよね…」みたいな段階から病院の監視が入れば、仮に今後進行したとしても早めに治療を始められそうで、気楽です。
忙しいと婦人科系の検診はスキップしちゃう年もあったけど、ちゃんと受けないとダメですね。
ワタシ、必須じゃない検査項目は結構飛ばしているからなあ。今回の騒動で、ちょっと反省しました。
検診の結果が「異常あり、要再検査」とかだと「あー面倒なことになったなぁ」ってなりますよね。
でも、ごくごく初期、初期中の初期で良かったです。
確かに婦人科系の検査ってスキップしがち。
私の場合はごく一般的な血液検査含む健康診断レベルのことしかしてなかったので、婦人科系は一切やってませんでした。
もう3年前になりますが、見つかったのが
「巨大卵巣境界悪性腫瘍」…巨大ってwww。
詳しくは省きますが、地元の総合病院にも記録が無い大きさだと言われました。
この「境界悪性腫瘍」って卵巣だけに出来るらしいんですね。
で、ガン保険上ではかなり扱いがファジーでして、ガンとして保険が下りる会社と下りない会社があるんですって。
たまたま前の年にガン保険を見直してたんですが、見直してなかったら保険下りてませんでした。
グッジョブ私。
りんむさんのガン保険はかなり手厚い保障だとのことですが、この境界悪性腫瘍の取り扱いはチェックしておいたほうがいいかもしれません。
親子で仲良く健康にお過ごし下さいね!
ひまわりサマ
ひええ、それは大変でしたね!!
もう今は治療はお済みですか? お大事になさってください。
サラリーマンなので健診をゴリゴリ受けさせられるのはいいんですが、婦人科は別枠なので、予約がいっぱいで取れなかった年とか「まあいっかー」と飛ばしてたんですよねー…。
この歳になると、そしてこうやって一度引っかかるとスキップはもうダメですね。
幸い今回は「そんな異常とも言えないうちから引っかかるんかい」という状態だったので、今後は真面目に経過観察します…。
がん保険、境界悪性腫瘍はどうだったかな?
上皮がんは補償内だった記憶がありますが、細かい部分は忘れてました。これを機に内容を見直してみます。
ありがとうございました!
前のブログからいつも楽しみに拝見しています。
タイムリーすぎる内容に驚いて初めてコメントします。
アラフォーのわたしも子宮頸がん検診に引っかかり、4ヶ月ごとの定期検査を受けること4年。
ついに高度異形成へと成長してしまい、本日手術日が決まります。
高度異形成から子宮頸がんになる確率は40%と高いらしく、高度異形成にまでなるともう手術からは逃げられないようです。
子宮頸がん検診の後の定期検査が数年続く中、途中で検査に来なくなる人が多いそうなので、りんむさんもお気をつけください。
チョコさま
昔からご覧いただいているとのこと、ありがとうございます。
そしてホントにタイムリーな情報でビックリしました。
ちょっと前なら頂いたコメントを充分理解できなかったと思いますが、今なら大変な状況だとわかります。
そしてがん手前でも手術が避けられないんですね…。
初心者用?パンフレットだと「異形成に進行するのは何%ですよ~」と、全員が全員がんの心配することないよ~みたいな書かれ方だったので、ワタシもあまり気にしていませんでした。
チョコさまのご忠告を胸に、定期検査は真面目に受けようと思います。
ご無事に手術が成功することをお祈りします。
お大事になさってくださいね!
我が家もガン家系、しかも女性短命なので、いつもドック後は冷や冷やして結果を待ちます。
ドックの結果はここ数年、出来の悪い学生の成績表みたいなものです。Aなんてほとんど無いです…
今回、さぞかしドキリとした事でしょうね。
ですが、りんむさん、なかなかの冷静な動き…さすがです。
私も検査項目飛ばしてしまう事が多いので、お気持ちわかります。
なんとなく主要な箇所さえクリアしたら健康!みたいな気持ちで満足してしまいますから。
yumiサマ
我が家は女性はえらい長生きというのが異なりますね。男性はがんに負けても、女性は生き延びてます。逞しい笑
出来の悪い成績表ですか…。それは結果が出る前はドキドキしますね…。
若いときは「去年より太っちゃった☆」みたいな風に気になってましたが、この歳になると「体重はどうでもいい、あの数値が…」と深刻? になってしまいます。
まあでも加齢と共にどうにもならない部分もありますし、ぼちぼちやっていくしかないですね。
りんむさん
ヘルシオ以来のコメントでご無沙汰しおりますが、毎度拝見しております。さぞかし、心ざわつく日々をお過ごしかと思います。実は私、看護師で婦人科におります。いろいろ考えて対応しているのでとても良いと思いました。それでなくても相当具合悪くない限り、病院なんて行きたくないと思うのに、この科は足が遠のく気持ちよくわかります。日ごろ働いていると、早くに対応して侵襲のある検査や治療をすることで終わってしまうことが多いです。逆に放置して切なくなる方々もよく見ます。面倒くさいと思いますが何とか乗り切ってくださいね。
そんな私も自分の病院でドックを受けるとタダだし手軽ですが、婦人科に移ってから一緒に働いてる医者に検査をしてもらわなければならず、医者8人中2人しか女の医者がいないので、かなり葛藤します・・・結局面倒なので自分のとこで受けるのですが、当たりたくない医者にならないよう祈りましたが、去年は一番当たりたくない医者に当たりました(泣)
カヨさま
おおお、プロフェッショナルの方にコメントいただいて心強いです!
早くに対応してちゃんと検査や治療を受ければ…というアドバイスを胸に、面倒くさがらずにきちんと経過観察していこうと思います。
ブリ男がいるうちは大病をするわけにはいきませんからね~。
幸いすぐにでもどうこうという状態ではないらしいですから、のんびりゆったりやっていきます。
同僚に診てもらうのは……安心感はあるでしょうけど、ちょっと、いやかなり抵抗ありますね…。
耳鼻科とかだったら全然いいですけど、婦人科はねー。まったく他人でも、さっきまで対面で喋っていた先生に内診されるのはちょっと「うっ」と思いますもん…。
はじめまして。
miumiuと申します。コメントさせていただくのは初めてですが、アラフォーお一人様で、10年程前にマンション購入済、勝手ながら共通点がある気がして、以前から楽しくブログ読ませていただいてます。
私も数年前に会社の検診で子宮頸がん引っかかり、その後婦人科で定期的に検査していましたが、3年前に高度異形成になり手術しましたが、日帰りでさくっと終わりましたよ。保険も多少おりたので、後で自分にご褒美も買いました!
今はいろいろご不安も多いでしょうが、かなり初期の段階で、これから定期的に検査されていれば安心ですし、もちろん個人差もあることであくまで私の場合ですが、手術になってしまっても手術自体も本当にさくっと終わるものでしたので(日帰りで、手術後普通にバス乗って帰りました)大丈夫だと思いますよ〜。
自分の免疫で治る場合も多いようなので、ストレスためないよう、ご自愛くださいね。
miumiuサマ
はじめまして。
コメントありがとうございます。
貴重な体験談、ありがとうございます!
日帰り手術で済むならありがたいですね。
友人もがん手術で入院したけど数日で追い出された〜と言ってました。今どきは簡単には病院に滞在させてもらえないようですね。
今後もし進行するにしても日帰り手術で済むよう、検診は真面目に継続しようと思います。
そしてご褒美を何にするかじっくり考えます笑
仰る通り免疫力が高ければどうということはないと思いますが、最近仕事のアレコレでストレスを溜めている自覚はあるので注意します…。
ありがとうございました!
こんばんわ、そう言う通知はドッキリします。それで無くても婦人科検診は本当に躊躇しますよ。
私は巨大筋腫持ち。グレープフルーツ級の筋腫です。内科の触診では必ず??と言う顔されますよ。40代後半の検診で見つかり閉経との競争でした。鉄剤を飲みながら大放出してましたからね。
癌化は無いと言われてる筋腫ですが、閉経後も定期的に検診受けてます。
もう一つ、甲状腺も巨大化して鶏卵並みです。重さで肺の上部まで落下…笑笑
両方とも血液検査、年に一度のエコーと生検…異常は認められない良性ですが検査は延々と続くのです。
フルタイムで仕事してると検診は面倒ですが、大ごとになったら仕事どころでは無くなるから検診は面倒でもして下さいね
まだむサマ
ひええ、グレープフルーツとか鶏卵とか想像するだけで苦しくなります!
それでも良性なんですねえ。人体の不思議…。
40代後半になると、周りの友人知人もどっかしら何か出てきているので、今回引っかかったのは運が良かったと思って真面目に経過観察します。
まだむサマもくれぐれもお大事になさってください。