間取り図拝見【THE COURT 神宮外苑・パークコート渋谷ザ タワー】

さすがのお気楽ＯＬも、年度末は忙しいです。
イライラはマンションの間取り図を眺めて発散しています。早くモデルルームを渡り歩くヒマが欲しい…。

というわけで、今回はTHE COURT 神宮外苑。

不動産関係の知人と超高級マンションを語るとき、「様子がおかしい」と評します。
だって様子がおかしいんだもの。

専有面積が264平米とか、意味不明！

玄関が２カ所あるのは「ああ、隣り合わせの２戸を買って繋ぎ合わせたパターンね。たまに見るわね」くらいにしか思わないのですが、３カ所あるってどういうことだ。
しかも「サブエントランス」として勝手口扱いされている玄関が明らかにワタシの部屋の玄関より立派。これを「様子がおかしい」と評さず、何と言えばいいのか。

50畳のリビングダイニングってすさまじいですね…。
それなのに、そのほかに29畳もあるリビングダイニングもあるとか、主寝室は15畳とか、さらにもう２部屋部屋がある（しかも床暖房つき）とか、浴室が２つにトイレが３つとか、ホント様子がおかしい。

この作りは、50畳の方を半ばパブリックなスペースとしか使う民のための部屋なんでしょうね。夜毎パーティーで人が集まるとか。そんな種族とは縁がないから理解の埒外だけど。
庶民は「トイレが３カ所とか掃除が大変すぎるわ」という感想しか出てこないけれど、こういう部屋は自分で掃除をするような階級の人の住まいじゃないんでしょうねえ。
そんな住まいがフツーにweb上に載るとか、恐ろしい時代になりました。

この部屋のいいなーと思うところは、ユーティリティと称して洗濯機置き場が確保されているところです。
ワタシが日本の住まいのイカンところと常々考えているのは、洗面所とランドリースペースがごっちゃになっていて動線・収納が貧弱なところ。
参考：【提案！】理想のランドリールーム

それを解消するために素人考えであれこれ考えたものの、200平米超の物件だとそんなものが吹っ飛びますね。洗濯機のための空間が確保されていて、ちゃんとシンクまであるという。洗顔化粧のための洗面台を漬け置き洗いにも使わなくていいとは…！

問題は、洗面所で脱いだ衣類をいちいちユーティリティスペースまで運ぶのか…という手間ですが、これも洗濯なんて自分でやるようなご身分の方が住まうわけでもなし、動線の効率化とかそんなのはどうでもいいんでしょうな。

こういう「様子がおかしい」部屋を見た後だと、70平米台の間取りを見ると妙に落ち着きます。
70平米もワタシの部屋に比べたらずいぶん広いんだけどさ。

気になったのは、70Aタイプです。

何がいいって、収納がかなり好み。
シューズインクローゼットも納戸も１畳超えとしっかり確保されていて、部屋の中をすっきりと片づけられそうなところです。
様子がおかしい部屋の後だと「1.8畳のウォークインクローゼットかー。ちょっと足らないけど我慢するわー」とかおかしな発想になりますが、衣類を収めるだけなら充分充分。
リビングと隣の洋室との間の壁を取り払ってしまえばかなり広い空間になるし、なかなか暮らしやすそうです。
やっぱり70平米くらいあるとゆとりがあっていいものですね。

 

ついでにもうひとつ様子がおかしい部屋を見てみましょう。
パークコート渋谷ザ タワーです。

これも39階に208平米とか意味がわからん部屋があります。

プールか！
プールがあるのか！
パーリーピーポーには、プールが自宅に必要なのか！
と、錯乱しました。

浴室の掃除でもうんざりするのにプールの掃除なんて…と思ったけれど、自分でやるわけないですよね。はあ、そういう身分になりたい。

しかしこの部屋はさっきのと違ってキッチンが１カ所なので、そこまで様子がおかしいわけでもないのか…？ と、これまた一瞬錯乱しそうになりました。いやいや、普通のマンションは部屋の中に大きな螺旋階段とかないし。

こちらも浴室が２カ所、トイレが３カ所ありますね。
外国のお宅に泊らせてもらうと、ゲスト用のバスルームがある部屋は珍しくありませんでした。70平米くらいでもトイレが２カ所あって、気兼ねなく使えて便利です。
が、洗面ボウルが２つある洗面所が２カ所とかは見たことない…。
東京は、こういう部屋が必要な上級国民がうじゃうじゃ生息しているのか…。恐ろしい街だ…。

200平米超の間取りがあるかと思えば、低層階には40平米クラスもあって、なんだか不思議なマンションです。
普段ド庶民のマンションに暮らしていると階数の格差なんて感じないけど（２階と最上階で間取りに違いがないし）、こういうタワーなら階層格差があっても仕方ないのかもね…と思いました。プールつきの部屋の人と40平米の部屋の人と社会的ステイタスが同じとは思えないんだもの。

低層階の間取りの中では、Eタイプが気になりました。

ワタシは基本的には矩形じゃない部屋は好きではありません。
すごーく広い部屋のリビングの一角が斜めになっているくらいなら気にならないけれど、狭い部屋が斜めになっていると家具の配置が悩ましいから。
なのですが、パークコート渋谷ザ タワーは割と上手に斜めの部分が処理されているように思います。50平米台の部屋が斜めっていると目も当てられないことが多いのに、この部屋はトイレや物入を斜めにして居室が変な形になるのを抑えられています。

玄関が広々としているし、洗面台も大きい。平米数の割にはクローゼットも大き目。
60平米を切ると「ずっと住むにはちょっと手狭かな」と思う部屋が多いのに、ここはなかなかよさそうでした。

似たような間取りで75平米のBタイプなんてものがあります。
そりゃ75平米の方がゆとりがあって断然住みやすそうですが、価格や日々の掃除のことを考えるとEタイプでも充分じゃないかと思ってしまいました。

 

もうひとつ気になったのが、中層階の30-Mタイプ。61平米と、今のワタシの部屋とほぼ同じ広さです。

これ、何がいいって、最初に挙げた「様子がおかしい」部屋には及ばないものの洗濯機置き場が広く取られていることです。
洗面所に入る来客に、ハンガーだの洗剤だのでとっちらかった洗濯機周りを見られずに済みますね。
もっとも、普段の生活で洗濯機置き場にわざわざドアが必要かというと、そうでもない。ドアよりは壁にランドリーバーやアイロン台でも設置して、洗濯作業の効率化を図りたいところです。

あとはウォークインクローゼットをすべて4.5畳の洋室からアクセスできるように作り変え、4.5畳をまるっと収納部屋にしたい。
んでLDKと主寝室との間の壁を取っ払って、20畳の生活空間を確保。
いやー、かなり好きな部屋です。これで洗濯機スペースに窓があれば最高なんだけど、タワーマンションじゃ無理ですね。

 

と、日頃の鬱憤晴らしに様子がおかしい部屋ばかりを見ていたつもりが、結局のところ身の丈に合った間取りを見て悶えるといういつも通りの間取り図拝見になりました。