旅の楽しみのひとつ、いや、大半はその地域ならではの料理です。
が、しかしヘルシンキへ行く前は、食に関してはイマイチ盛り上がりませんでした。ひたすらサーモン、ニシン、ミートボールという印象で、あまり期待していなかったんですね。
でも行ってみたらそれなりに楽しんできましたよ!
フィンランドの郷土料理を食べたのは、シー・ホース。
1934年開店の老舗レストランです。
一瞬バーかと思うような外観ですが、内装はシックです。
店名にもなっているタツノオトシゴがどどーんと描かれている。
この壁画、由来はよくわかっていないようですね。貧乏画家が借金のカタに描いたとか、美大生が勝手に描いたとか、諸説あるそうです。
親切にも日本語メニューがあって、そこに店の歴史も記載されています。
ペーパーナプキンにもタツノオトシゴ。
辰年生まれなのでタツノオトシゴモチーフには親近感が湧きます。
さて、オーダーした料理です。
まずはサーモンのクリームスープ。
小サイズでもかなりの大きさでした。そしてサーモンやジャガイモがごろっごろ入っているので、食べ応え満点です。このスープだけでも満腹になります。
夏とはいえ外は寒いくらいの気温ですから、温かいスープはありがたい…。
ディルがしっかり入っていて美味しかったです。
こちらはマッシュルームのクリームスープ。
同じクリームスープといっても味つけが全然違いました。こちらはネギが効いています。マッシュルームがたっぷりでキノコ好きにはたまらん一品です。
それからロールキャベツ。
キャベツの中にはラムの挽肉と米がみっしり入っていて、見た目以上にボリューミーな料理です。
付け合わせにはマッシュポテトとビーツ。
そしてせっかくならフィンランドならではの料理ということで、トナカイのステーキをオーダー。
トナカイの肉、初めて食べました!
脂肪分の少ない赤身肉ですが、柔らかくて美味しいです。
最後にちょっと独特の臭みは残りますね。ジビエが好きな方にはイイと思いますが、臭みのある肉が苦手な方には難しいかも。ワタシはジビエ系は「毎日食べたいほど好きではないけど、目の前にあれば美味しく頂ける」という程度には食べられるので問題ありませんでした。
そして、なぜ北欧では肉にベリーソースを合わせるか、やっと理解しました。
クランベリーのソースと食べるとトナカイの臭みが消えるんですよ!
まずは肉の味を、とソースをあまりつけずに食べると「うーん、臭みが」という感想だったのが、ソースをたっぷりつけたら全然気になりませんでした。なるほどねえ。
トナカイの付け合わせにもマッシュポテト。
こちらは粗く刻んだ玉ねぎが混ぜ込んであって、ねっとりポテトの中のシャキシャキした食感と辛味がクセになります。
どの料理もかなりのボリュームで胃がはち切れそうですが、甘い物は別腹。
シー・ホースでぜひ試していただきたいデザートがこちら。
凍らせたクランベリー。これに熱々のキャラメルを注ぐのです!
冷え冷えのクランベリーがキャラメルの熱でちょっと緩み、とろとろのキャラメルソースが冷えてねっとりし、何とも言えないコンビネーション。
口に入れると、クランベリーの酸っぱさと冷たさ、キャラメルの甘さが口の中で渾然一体となって、かなりクセになります。
「酸っぱ! 冷た! でも甘!」と、何度でも口に運んでしまう。あの甘酸っぱさを思い出すだけで涎が出てきます。
というわけで、しっかりフィンランド料理も堪能してきました。
シー・ホースは味もボリュームも大満足のレストランです。ヘルシンキへお越しの際はぜひご賞味を。
【オマケ】
シー・ホースから徒歩5分ほどの場所に映画「かもめ食堂」の舞台となった店があるので、寄ってきました。
内装は映画と異なりますが、雰囲気はそのままです。
店員さんによると、日本人観光客はもちろん多いのですが、最近はフィンランド人のお客さんも多いそうな。
ハーフサイズのシナモンロールをお持ち帰り。
「早めに食べてくださいね」と言われたので何かと思ったら、温かい状態で渡してくれました。
これは確かにすぐに食べないともったいない、ということでシー・ホースで散々食べたのに歩きながら食しました。
その後道に迷って、たくさん歩いてカロリーを消費したからいいの。いいということにするの。
ヘルシンキ旅行については、旅行メディア「itta」にも記事が掲載されています。こちらもよろしく。
【フィンランド】首都ヘルシンキの見所スポット10選!
【フィンランド】デザインの巨匠アアルトの自邸・スタジオへの行き方完全ガイド!
【フィンランド】ヘルシンキで名物・シナモンロールを食べ比べ!
シーホースもかもめ食堂も懐かしいです (^ ^)
壁面のタツノオトシゴちゃん、現在なんですね!
シーホースはヘルシンキ最後の晩餐として行きました。
料理はもちろん、フレンドリーな店員さん、同行者からの労いの言葉に涙した思い出のお店です。
時々登場する写真のトラム乗り場は、いつも利用していた乗り場で、10年以上経た今も変わらない景色にぐっときました。
yumiサマ
懐かしんでいただけてよかったです!
やはり10年前から大きな変動もなく、ですか。北欧らしいですね。
タツノオトシゴちゃん、健在でしたよ~。カラーリングがこれまた北欧っぽくって、楽しんできました。
料理もほかに食べたいものがいろいろあったから、次にヘルシンキに行くときもまたシー・ホースに行きたいです!
りんむじんづ 様
仕事を忘れさせてくれる、濃縮したレポートを
楽しく拝読しております。
北欧に行ったことがないため、
私の知識は「かもめ食堂」と「イケア」のみです^^
トナカイの肉、ベリーの酸味で消してしまうのですね~
今度クセの強い肉でやってみよう!
サビままサマ
同じく基礎知識は「かもめ食堂」とIKEA頼みです!
あの映画、イッタラアラビアマリメッコアルテックってやり過ぎじゃないかと思っていたのですが、テレビも割とあんな感じでした。
トーク番組のテーブルクロスがマリメッコで、ちかちかして集中できない笑
ワタシも自宅では変わった肉を使わないので、へーっと思いました。
今度IKEAでベリーソース買ってジビエ祭りやろうかと企んでます。
クリームスープ!マッシュポテト!
どちらも大好きなので私もぜひフィンランドを訪れた際には行ってみようと思います(^^)
こんな時間に見たらお腹が空いてきました(笑)
おかゆサマ
どちらも美味しかったですよ!
クリームスープのクリーム具合? が2つ異なっていて、食べ応えがありました。
玉ねぎを混ぜ込んだマッシュポテトは「これじゃから過ぎでしょ〜」と最初思ったのですが、がっつり肉を食べてると辛味が合いの手に入るといいんですよね…。
ロールキャベツの方はビーツが合いの手の役割らしく、マッシュポテトは普通のねっとり系でした。
その違いも面白かったです!
ちわ~v( ̄∇ ̄)v
いよいよグルメ編ですね?ニャンコと同様…夏でも食欲の衰えを知らない私たち…楽しみだぁ〜!
フィンランドと言えば…IKEA…情けないですが…まずフィンランド料理店など日本?大阪では、見ないですもん…
サーモン、ミートボールと丸っ切りIKEA先生ですよ!
トナカイ…ジビエは、全く駄目ですからね…臭み取りですか?グランベリー!
IKEAでも何故か?ベリーのジャム??と思ってたんですよ…匂いがね…獣の臭いが苦手…特にヨーロッパはジビエですよね…(T . T)
ハーブでは、無くベリー…寒くてハーブは、無理か?西欧、特に寒い地域は、パンじゃなくジャガイモですか?
北米以外行った事ないので…お恥ずかしいですが…
最後のベリーデザート…ヽ(^◇^*)/ ワーイ
これは、堪りませんね…目の毒です
まだむサマ
> ニャンコと同様…夏でも食欲の衰えを知らない私たち…
笑ってしまいました! その通りです!
いやいや、ワタシも日本で北欧料理なんてIKEAくらいでしか食べませんよ〜。サーモン、ミートボール…。フィンランドもそんなカンジでした。
ジビエがまったくダメな方はトナカイは厳しいかもしれません。ヨーロッパはジビエ好きですよね。
肉にベリーって、そうまでして食べたいか? なんて思っちゃいますが、好きな方は好きなんでしょうね。
ワタシは…本当に何でも食べるブリ男みたいな口なので笑、トナカイも美味しく頂いてきました。
フィンランドはパンというか小麦もこだわりがあるようで、小麦の香りが高いパンが豊富でしたよ。
それプラスマッシュポテトですから、なかなかの食べ応えでした。
フローズンベリー、最高でした!
あの酸っぱ甘い味を思い出すだけで涎が出ます笑
あー私、サーモンのクリームスープ大好きなんですよ
これだけ食べられたら幸せだなぁ
ベリーソースとトナカイ肉、合わせると臭みが消えるのすごい
ベリーが沢山獲れるから使ってみたら、何これ美味しい!みたいな感じだったのかな
トナカイは私もしかしたら苦手かもしれないですが、ラム肉大好きなのでロールキャベツたまらんです
しかもマッシュポテト添え?ダメだ私絶対太って帰るわ
ひまわりサマ
1年分のサーモンクリームスープを食べたってカンジがしました笑
ラム肉がお好きならこのロールキャベツはお気に召すと思いますよ!
そしてラムがイケるならトナカイも大丈夫な気がします。
ベリーソースの効用はワタシも驚きました。単にたくさん採れるから使っているだけかと思っていた笑
マッシュポテトはね~、なんか食べちゃいますよね…。