ブリ男が退院してから3週間近く経ちます。
介護用にと買ったスロープは爪とぎとしては使うけれど普段は邪魔らしく、ケージ前に置いておいても帰宅してみるとこんな位置になっています。

なんでこうなるかね。
と、バリバリしている様子を見ていたら、後ろ足は床へ置き、前足で勢いよくバリバリするので、スロープが手前へ手前へと移動するらしい。
デカい生き物は横着で怠惰だから「スロープがあるなら使うかな」と思うけど、うちの誇り高き坊ちゃんはスロープを避けながらひょいひょいと移動しています。
と、かなり元気な中、動物病院へ行ってきました。
前回の診察時は「一応クシャミは止まったっぽいです」という状況で、まだ本調子ではないかな…という風情だったブリさん。
今回は、ワタシにキャリーバッグに詰められそうな気配を察するや否や「ぎゃっ!」と抗議して全身全力で抗おうとしてきます。
体力のある肉食動物をバッグに押し込めるって大変ですね。詰めても詰めても隙間から頭を出そうとする。
最近は弱々なブリさんを連れ出すことが多くて、捕獲が簡単だったから、久しぶりの手応えに困るような嬉しいような気分になりました。
そしてこのときなぜエアバギーのコットではなくキャリーバッグだったかというと、雨が降っていたからです。
エアバギーのレインカバーを買っていないんだな。買えよ。

参考:エアバギー ドーム3スモール、使用開始までの苦労と、まさかの絶賛!?
ま、もうワタシの脚もだいぶ回復しているし。
とバッグを担いでよっちらと歩き出したのですが、ワンブロックも進まないうちに「はー、カートが使えるならカートが使いたいわ…」と思いました。
というのもこの季節、着ている衣類が薄いから、バッグと身体が擦れる部分が痛いのです。ブリさんが5キログラムを超えていたときは青あざができていましたからね…。
そして元気じゃないブリさんは移動中じっとしているけれど、元気なブリさんはバッグの中でぐるんぐるんと落ち着きなく方向転換します。
脚はだいぶ回復したと言いつつ雨の日は痛むものですから、雨の日こそカートが必要でした。
さて雨の中無事に動物病院へ到着し、程なくブリ男が処置室へとドナドナされていきました。
奥で血液検査とエコー検査を受けます。
前足の点滴用の毛刈り跡はだいぶふさふさしてきましたが、お腹はエコー検査を頻繁に受けているので常にツルツルです。
肝臓だけなら目立つほどでもないハゲで済むところ、胃腸全体を見るとなるとそうもいかず、真っ白お腹がピンクになっています。
このツルツル状態で、夏の名物・床にゴロンしてヘソ天しているのを見ると、可愛いし可哀想だし(手術跡が丸見えだからね)で、情緒が不安定になります。
程なくしてキャリーバッグに戻されたブリ男が待合室に帰ってきて、それからしばらく経って診察室に呼ばれました。
いつもは獣医師さんと看護士さんの二人体制ですが、この日は獣医師さんひとりでした。
ブリさんの処置自体は終わっているから、ほかのワンニャンに手を取られているのかもしれません。
まず今日の血液検査を見せてもらうと、驚きの結果でした。
腎臓の状態を示すBUN(尿素窒素)の数値がよろしくありません。
標準値が17.6-32.8のところ、90.0あります。
死にそうになったときもっと酷い数値が出たものの、退院するときは標準範囲に収まっていたので胸を撫で下ろしていたのでした。
それがまた悪化とは。
今までブリ男はずっと肝臓の数値は悪かったけれど、腎臓はなんともなかったんですよね。
しかし今はALTはちょいと高めという程度。これは多分ステロイドを飲んでいるからです。
それが今まで気に留めていなかったBUNが悪くなって、ナトリウムやカリウムも標準範囲ながら高めの値です。
「うーん、でもまあ、ちゃんと飲んで食べているなら、今すぐ何かできることはないかなあ。これで食べていないなら輸液とかしなきゃですけどね」
と獣医師さん。
それよりも気になるのは、やはり胃腸の方です。
今回は毛玉らしき異物が詰まっているなんてことはなかったのですが、胃にしても腸にしても動きが緩慢な状態らしい。
こっちはそもそも病気を抱えていて完治することもないから、まあ胃腸薬を飲ませながら様子を見ていくしかないですね…とのことでした。
心配事は多々あれど、ブリさんの様子は非常に良好、と言ってもいい状態です。
ワタシが家にいると頻繁に「ゴハン寄越せよ!」とオラついてくるし、まあ食べてみたらさほど食べられなくて残すことも多いのですが、残しつつも「もっと寄越せよ!」とオラオラしてきます。
ゴハンの支度をしているとキラッキラした目をして見つめてくるし、イキイキブリブリとした足取りで皿まで向かう。
食べ終わった後は、皿洗いしているワタシを狩ろうとキッチンの陰に隠れていて、ワタシがそれを返り討ちにしようと手を伸ばすとジャンプして小走りで逃げる、といういつものプレイも展開できるほど元気です。
という話を獣医師さんにすると「小走りできるならいいね。ブリちゃん、元気になったね…!」と喜んでくれて、ワタシもホロリとしました。
何より顔つきが!
死にかけでぐんにゃりして、手術の後も鼻炎と結膜炎でショボショボだった顔が、「俺は病院の恐怖なんぞに屈しないぜ!」と力強くキラキラしているので、獣医師さんのみならず問診や薬の処方をしてくれた看護士さん達にも「ブリちゃん、顔が全然違うね!」「良くなったね〜。よかったね〜!」と言われまくり、ブリさん心なしかキリッと感が二割増しでした。
この日の体重は3.3キログラムを切るくらいとのこと。
…ん? 退院した日とそう変わらないってこと?
あのときは見るからに骨と皮で、毛越しに見るだけでも骨盤の形がわかるくらい痩せていたけれど、今はすこーーーしマシになったと思っていたけど。
とワタシが言うと、獣医師さんも
「とはいえ胃腸が悪いから吸収できていないでしょうし。……? いや、それにしても…??」
となり、二人で顔を見合わせて小首を傾げた後
「もう一度測定しましょっか…」
となりました。
というわけで、せっかくバッグに戻って帰宅する気満々でいたブリさんをもう一度バッグから取り出します。
ブリさんは予想外だったようで、シャーッとなりました。シャーをかませるくらい元気なら大丈夫。
診察台の上に乗せて量ってみると、3.68キログラムでした。
やっぱり増えているじゃん! いいぞ、この調子だ! たくさん食べて大きくおなり!
と、今のところ好調なので、処方しているステロイドを少し減らすことになりました。
一回につき1錠飲ませていたのが、3/4錠になります。
3/4…。小さい生き物はこういうとき難しいねえ……。
ここしばらく、食べても食べても太らないどころか痩せていく一方だったので、ちょっとホッとしました。

これで体力がついて、できれば抗がん剤も飲めるようになって、今くらいの元気さでぼちぼち暮らしてくれれば、と願っています。
今回はたまたまマメに病院へ通っている中での急変だったから話が早かったところに、近寄ってきた死神を札束で殴り返したというカンジでブリ男を取り戻しましたが、いつまでもその幸運が続くとは考えていません。
それでも殴り返せるうちは殴り返してやるという意気込みで、札束を握りしめて死神を迎え討ちます。
金がすべてではないけれど、金も愛のバロメータのひとつだ!
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