天ぷら体験の原点、八坂圓堂で久しぶりに舌鼓

京都に行くなら美味しいものを食べたいよね。

と、まあまあ頻繁に京都に行く身としては常々情報収集を怠らないようにしているのですが、ここ1年ほどはいろいろあり過ぎてそれどころではありませんでした。

しかしせっかく行くからには妥協したゴハンで済ませたくない、とホテル周辺の地図を唸りながら見ていたら、天ぷら八坂圓堂のことを思い出しました。

圓堂は大昔、ワタシがまだ三十路に突入したばかりの頃、年上の素敵なお姉様に美味しいよ〜と教えてもらって行ったことがあります。

その頃のワタシはカウンターで揚げ立て天ぷらを頂くということが未経験で、かなりドキドキした覚えがあります。
当時はまだ外国人観光客が少なければ今ほど物価は高くなく、ランチならまあ払えるかなという金額のコースもあり、ピークの時間帯を外せば予約なしでも突撃可能でした。
ドキドキしながら食べた天ぷらはとても美味しくて感激しました。
インパクトがあったのはとうもろこしの天ぷらです。プリプリジューシーでとても甘く、天ぷらにするとこんなに美味しいのか! とビックリしました。

その後もう一度圓堂に行きましたが、それから観光客がわんさか増えて、京都祇園自体が迂闊に近寄れない街に。
それ以来、圓堂の天ぷらは京都物産展でお弁当を買って「あー、あのとうもろこし、また食べたいなあ」と懐かしむものとなったのです。

がしかし!
せっかく祇園に泊まるのだから、今こそ行くときじゃなかろうか!

と予約サイトを見ると、記憶の中の価格より数段跳ね上がっていました。
一瞬怯みましたがそこはそれ、もういい大人ですから。これを逃すと胃腸が揚げ物を受け付けない老人になってしまいますから。予約を取ったのでした。

といっても一番安いコースなんですけどね!

まずはカリフラワーの冷製スープから。空きっ腹にいい刺激です。
中の赤いブツはトマトです。夏らしいスープ。

天ぷらの初っ端はとうもろこしです。思い出のアレがいの一番に来ました。
夏は京都で採れるなんとかという白とうもろこしを使用とのこと。
思い出通り甘くてフレッシュで、いきなり大感動でした。

それから、海老のすり身とパン。
パン!? とビックリしましたが、これが美味しいんだな。パンの甘味と海老のプリプリ感や旨みが面白い組み合わせでした。

定番の海老です!
これはもう間違いない美味しさ!

天ぷらにつけるのは、つゆとたっぷりの大根おろし、それに塩は抹茶塩と米粉を混ぜたものでした。
つゆがこれまた美味しくて、醤油の甘辛さよりも出汁が勝つというくらい濃厚な旨みです。このつゆで蕎麦を食べたいってくらいの香りでした。
そこに大根おろしが使い切れないくらいついてくるので、大根おろしラブとしてはありがたい。
そして抹茶塩がこれまた美味しい。抹茶の香りがしっかり立っていて、ちょっとよそでは体験したことのない抹茶塩でした。
使用している抹茶は辻利のものということで、はーさすが京都だねーと田舎者は感動です。

引き続き天ぷらでも感動します。
蓮根は、しっかりした歯応えと蓮根の旨みで美味しかった。
自分で調理すると火の通りを気にして薄切りにしがちだけど、厚みのある蓮根はやっぱりいいね。

そして琵琶湖の鮎。頭から全部食べられます。
臭みのない爽やかな苦味の鮎で、塩焼きとはまた違った風情です。これだけで10尾くらい食べられそう。
こんな繊細な魚を、よくまあこんなに綺麗に揚げられるものだなあ。

鯛の紫蘇巻きです。
鯛のふわっふわで甘い身に、紫蘇の鮮烈な爽やかさが加わって、とてもいい!

天ぷら

椎茸の海老詰です。海老祭りです。
プリプリ海老ももちろん美味しいのですが、椎茸が旨い!
噛み締めると溢れる旨みが海老に全然負けていなくて、絶品です。

天ぷら

賀茂茄子です。
瑞々しくて甘い。薄い衣のクリスピーさといい対比です。
つゆと大根おろしがよく合います。

天ぷら

半兵衛麩。
普通に美味しいお麩を揚げちゃうんだ! 贅沢!
これももっちもちの食感と衣のサクサク感がいいコントラストで美味しいです。

天ぷら

万願寺とうがらしです。
これも揚げると甘みが際立って美味しい!

天ぷら

ラストは穴子です。
今まで食べた中で最も分厚い穴子じゃないかってくらい立派な身でした。そしてふわっふわで美味しい。
つゆで食べると白飯ください! という美味しさだし、塩で食べると穴子の甘みが強く感じられてこれまた美味しい。

天ぷら

お口直しのサラダ。
上にかかっているのは、芋を細切りして揚げたものだそうな。
ドレッシングはらっきょうです。すごく爽やかです。

サラダ

〆はご飯とかき揚げも選択できますが、天丼にしました。

天ぷら

プリプリ海老の合間に角切りの芋の甘みがいい塩梅です。
そしてちょいちょい爽やかな香りが抜けて、ただ甘辛いだけの天丼ではありません。
何の香りか聞いたら、隠し味に柚子を入れているんですって。
柚子か! 聞くまで柚子とわからない程度に隠れていて、それでいてしっかりと爽やかさは残して、絶妙な隠し味だと感心しました。

最後はレモンのシャーベット。
これまたレモンピールが爽やかで、夏の水物としては最高です。

シャーベット


ああ、美味しかった。
これだけ美味しいものを若い頃に食べたら「カウンターで食べる揚げ立て天ぷらっていいよね!」という刷り込みができるはずだよ、と十数年を経て納得しました。

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