益体もないブログを何年も続けていることからご理解いただけるかと存じますが、ワタシは記録魔です。
幼少期はさほどでもなかったけれど、高校生くらいからメモ魔になりました。
手帳に予定やらバイト代やら気になるお店情報やら旅行記やらをびっしりと書き込んで、後から眺めてニヤニヤするという妙な趣味があったのです。
どうせ記録するなら人様に読んでもらえる程度にマイルドに丸めてwebに上げてしまえ。そうすれば自分でも検索しやすいし、友人にも「このお店良かったよ」「旅行楽しかったよ」と説明しやすいし。
というのがブログを始めた発端でした。
こんな性癖なので、ひとり暮らしを始めたときにいそいそと家計簿をつけ始めたのです。
最初はニンジン1本卵1パックの値段もつけるという超細かい家計簿でしたが、すぐに挫折。仕事が忙しくなって、そんなことやってられなくなりました。
挫折した後は、ニンジンでも卵でも豚肉でも食べるモノは「食費」、トイレットペーパーだの食器用洗剤だのシャンプーだの生きていくうえで要る雑多なモノは「衛生消耗品」と大まかに科目を振り分け。
これならスーパーであれこれ買い込んでも「食費」と「衛生消耗品」に分別するだけなので、大した手間ではありません。
「ニンジン最安値のスーパーはどこか」みたいな追及をするには使えない家計簿になりますが、そこまでの情熱はないのです。ワタシが専業主婦ならやったと思いますけど。
家計簿をスタートさせたときはノートに手書きで、すぐに集計が面倒になって家計簿ソフトに変更、OS更新でソフトが使えなくなってExcelで自作し、と形態を変遷させながら20年以上記録してきました。
おかげでいざ「マンションを買うぞ!」「マンションを買い替えるぞ!」となったときに貯金や生活費をサッと把握でき、非常に役立っています。
参考:家を買うリスクと、それでも買う理由
参考:マンション、買い替えちゃう!?
ところが、2019年に長年のExcel家計簿に綻びが生じました。
何が起きたかというと、PCが壊れたのです………。
参考:ノートパソコンが壊れた! 修理か買い替えか…
家計簿のファイルは基本的にはPCのローカルで作業し、気が向いたら外付けHDDとクラウドにバックアップを取るという方式で管理しています。
しかし、この「気が向いたら」というのが曲者で、PCのクラッシュ以前にバックアップを取ったタイミングは数カ月前でした…。
そのせいで家計簿のデータに数カ月分の穴が開いたのです。
家計簿をつけていないと困ることって、ある?
家計簿のデータが吹っ飛んでしまって、すごーく困ったかというと、正直なところ「別に支障はない」というのが本音です。
銀行の残高は記帳なりネットバンクなりで確認できるし、買い物はほとんどクレジットカードを使っているから明細をダウンロードし直せばいい。
お金の出入りや貯蓄額の確認だけならExcelでちまちま記録する必要はまったくないわけです。
参考:2枚目のクレジットカードはどう選べばいい?
Excel家計簿がなくなってイヤなことといえば「支出を科目別に集計して遊ぶ」「貯蓄額のグラフを眺めてニヤニヤする」というのが出来ないのと、せっかくずっと蓄積したデータが欠けて単に悔しい、それだけです。
しかし、今は「大きい買い物に向けて絶賛貯蓄中で、科目別に予算を決めてきちきち管理している」ということもなく、いつも通りの生活を粛々と送っているだけです。
集計して遊ぶ楽しみさえ放棄すれば家計簿をつけなくてもいいんじゃないの?
なんてことを考えました。
そこで2019年下期はクレジットカードやネットバンクの明細をダウンロードしてあとは放置、みたいな運用を試行してみました。
でもこれ、記録魔には向いていませんね!
ネットバンクを使っていない金融機関の残高がよくわからなくなるし、現金の動きは不明になるし、集計したくなってみると書式がバラバラの明細をまとめることになって面倒くさいし、イーッとなって「やっぱりExcelでひとまとめにした方が気がラクだわ!」と思いました。
というわけでExcel家計簿は2020年以降も継続すると決意。
ついでにこれまで家計簿に抱えていた諸問題も解決することにしました。
今までのExcel家計簿の問題点
科目が家計の実態に合っていない
昔使っていた家計簿ソフトは科目が用意されていて、多分カスタマイズできたと思うんだけど特にいじらずそのまま使っていました。
んで、途中で科目を変えると継続性がなくなるので、Excel家計簿に移行してからもそれを基本的にはそのまま引き継いだのです。
しかし、自分の家計に合わせた科目じゃないので細かいところでちょっと使いづらいんですよね。
例えば交際費。
交際費は「贈答品」「諸会費」「その他」に分かれていました。
ワタシは呑み会や友人との食事の費用を交際費に計上しています。先の3つの分類では「その他」に入れざるを得ず、週の半分は呑みに行くような生活を送っていた時期は「その他」がひどく膨れ上がるという事態に陥っていました。
さっさと「呑み会」という分類も設けておけば良かったんですけどね。若い頃は前年からの継続性にこだわって、変更せずに過ごしてしまったのです(そして今はそこまで出歩かないから「その他」なりの金額に収まっている)。
例えば通信費。
これは「電報電話代」「葉書や切手」に分かれていました。
20年前は特に違和感がなかったけれど、今だと「インターネットはどうすりゃいいの?」という状態に。
電話はネット回線のオマケみたいなものだし、祝電弔電もネットで申し込むし、ということで自宅の回線やスマホ料金は「電報電話代」に計上していますが、名前と実態が微妙に乖離していて気になります。
例えばペット費。
ブリ男を飼い始めた頃は「ペットにベタ惚れしたらヤバい。ドライにクールに一線を画して接するぞ」なんていきがって、ペット費の内訳を「餌・用品」「動物病院」という名称にしていました。
今はブリ男にベタ惚れで「『餌』だなんてねえ、お母さんったら乱暴ねえ。『フード』でいいじゃないのねえ」と頭に花が咲いています。
と、ちょこちょこ気になる科目が存在していたのですね。
せっかく(?)データが吹っ飛んで継続性がなくなったので、これを機に科目はワタシの生活に沿ったものに修正することにしました。
残高の管理があまりラクではない
家計簿は単式簿記でつけていました。
日付と科目と動いた金額を記録して、残高がわかるようになっていればOKという方式です。お小遣い帳の延長みたいな感覚ですね。
しかし、最近はこの方式があまりラクに感じなくなっていました。
昔は主な管理対象が「現金」「メインバンクの口座」だけだったので単式簿記での管理も余裕でした。
たまにクレジットカードを使うけどホントにたまのことだったので、カードを切った分を仮計上しておいて引き落とし後にそれを取り消すような作業もさほど苦にならなかったのです。
ところが今はクレジットカードがメイン。かつては大きい金額を動かすためにカードを切っていたのが、今は牛乳1本を買うにもカードです。仮計上の取消が月イチ程度だった時代とはワケが違うのです。
さらに電子マネーも日常的に使うようになるわ、証券会社だの財形貯蓄だの管理しなきゃいけない口座が増えるわ、ひっじょーに煩雑になってきたのですね。
そこで複式簿記ですよ!
クレジットカードが支払手段のメインになってきたこの数年間、薄々と「これは複式簿記で記録した方がラクじゃないのかなあ」という気はしていました。
していましたが、避けていました。
理由は、複式簿記がよくわかんないからです…。
20年も会社員をやってりゃ複式簿記の存在やその概要、それが損益計算書やら貸借対照表やらにどう繋がるかはうっすら理解していますが、うっすらとしか理解していません。
実際に複式簿記を自分の手でつけるような仕事と無縁なこともあって、いまだに「借方貸方がよくわからん」と思ってしまう。
経理をやっていた母と話すと「簡単じゃーん。資産が増えたら借方で、減ったら貸方でしょ」とあっさり言われるので慣れの問題だとは思うのですが、慣れる機会がないんですよね。
と、「借方貸方問題がねー」と言い訳して家計簿の複式簿記化を避け続けてきたのですが、数カ月分の家計簿データが吹っ飛んだのを機に「もっとラクな家計管理を」とあれこれ考えるとやはり複式簿記が目の前をチラチラしました。
自分用にカスタマイズした簡略複式簿記ならどうだ?
あれこれ考えていたら、ふと「別にきっちりと正しい複式簿記じゃなくてもいいんじゃない?」と思いつきました。
青色申告をするわけでもなければ家族と共有するわけでもなく、ワタシ個人が見やすければそれでOK。
多少変な部分があっても税務署に見せる帳簿じゃないんだから、いいじゃん。
ピンと来ないのは借方貸方で左右に振り分けて記録するという部分で、複式簿記の考え方自体に混乱しているわけではないんですよね。
牛乳1本200円を現金で買いました。
「牛乳」が200円増えました。「現金」が200円減りました。
お金が動くときは何かが増えて何かが減るという二面性がある。それを両方記録する。ということは理解できるのです。どっちが借方でどっちが貸方かというのがピンと来ないだけで。
そして、複式簿記の考え方で家計簿をつけた方が管理がラクになる部分が大きいです。
例えば、1月3日にクレジットカードで1万円の服を買いました。
「服」が1万円増えました。「クレジットカード未払い分」が1万円増えました。
その引き落としが2月10日にありました。
「引き落とし口座残高」が1万円減りました。「クレジットカード未払い分」が1万円減りました。
と、カードでどれだけの金額を動かしているのかが見えやすくなる。
上記のような動きは今までどうしていたかというと、
1月3日に「服」を1万円買いました。
しかしクレジットカードで買ったので口座の残高はそのまま(仮計上)。
2月10日に仮計上を取り消して、口座の残高が1万円減りました。
という方法で記録していて、「実際の口座残高」「クレジットカード未払い分を反映した口座残高」と二重で管理していていました。
複式簿記に変更すると1つの買い物で2つ記録しなきゃいけないという手間は発生しますが、後から家計簿を遡って明細と突き合わせながら仮計上を取り消していくのもかなり面倒なので、ひたすらデータを蓄積してさえいけばいいという気楽さがあります。
んで、このお金の動きの二面性を「借方貸方」に仕訳するのに戸惑っていただけなので、もう仕訳は無視してワタシのつけたいようにつけちゃおうぜ! と思いついたのです。
簡単テキトー複式簿記で家計簿をつける
思いついて試作したののが次のような形式です。
借方貸方を左右ではなく上下に分けました。
「あれ、これ左だっけ、右だっけ」というところで躓くので、その部分を排除したわけですね。
金額は、セットになっている2行でプライマイナスゼロになります。
上記のサンプルにもう少しコードを付与しておけば、後から資産残高や支出科目の集計なんかも簡単にできます。
クレジットカードや電子マネーの管理はラクになりますね。
特に電子マネーは【Apple Pay】キャッシュレス生活は快適!?で書いたように管理方法を悩んでいました。それが解消できてスッキリです。
このテキトー複式簿記で家計簿をつけ始めたのは2020年からなので、使いやすいかどうかはワタシ自身もよくわかっていません。
粛々とデータを貯めて、数カ月後なり1年後なりに検証したいと思います。
でもこんなことやっていたら、そのうち損益計算書と貸借対照表を作りたくなるんだろうなあ。
作ってどうなるというわけでもないのに、記録魔はついやりたくなるのです。
【オマケ】
元旦に実家に行ったら、母の2020年のExcel家計簿を作らされました。
大した手間じゃないからやるけどさ、正月からExcelか…。
経理経験者で複式簿記もお茶の子さいさいな母の家計簿の形式は、こんなカンジです。
集計しにくそうだなーと思うのですが、本人は気にしていないみたい。あれこれデータをいじくるわけじゃないですしね。
母曰く「家計簿で複式簿記? ムダじゃない?」ですって。
ヾ(@⌒ー⌒@)ノおはよう
一言!まーめー!わかってましたが、すごい豆ですねー(≡^∇^≡)ニャハハ
超お気楽、O型、おっとり?第一子長女
私の財布はザル!ザルならまだマシ…底抜けのバケツですよ…
一応、何度も紙の家計簿もPCソフトの家計簿も挑戦しました…面倒くさい。
で…一応、私なりにExcelで大まかな、項目を作り入力したんですが…続かず!
今までは、現金で支払い、大物はカードと分けてたので、面倒でもやる気が有れば出来た事ですが…
今では、PayPay支払いとか、ポイント購入とか…複雑になって余計に面倒
ザルに拍車掛けてる始末です
お金の貯まらない典型的な人間ですなぁ
まだむサマ
それが、記録することが主になっちゃってるからお金は貯まらないんですよ笑
一番ダメなパターン!
現金とたまにカードの時代は、今思うと管理がラクでしたね。
カードが複数になり電子マネーが増えて…となって、さすがに単式簿記では間に合わなくなってきました。
複式簿記、案外ラクですよ!
欠点は行数がダラダラ増えることですが、デジタルデータならまあね…で済むのでありがたいです。
素晴らしい!
私はどんぶり勘定で月初と月末の残高が前月より減ってなければ良しみたいな生活です。
若い頃に比べると物欲はかなり無くなりましたが意外とネコ費にかけちゃいます。
おもちゃや美味しそうなフードを見つけるとつい。
さとみんサマ
記録するのが楽しいだけで、貯まるかどうかはまた別問題なんですよ〜(^^;)
日々の生活だけなら問題ないのですが、たまにドカンと買い物しちゃうので油断ならんです…。
猫費はねー!
趣味みたいなものだから歯止め効かないですよねー!
ブリ男が仔猫の頃は15分で猫じゃらしを破壊していたから、しょっちゅうオモチャを買ってました!
りんむさん凄いですね!!本当にびっくり!
私は会社で経理をしているのですが家計簿を複式簿記でなんて考えたこともないです(笑)
というか家計簿を付けようと思ったことがなかった!
ですが、考えてみると中々有用なのではないかと!何より個人資産をBSで把握することができると純資産が分かるので、とても手堅く資金管理や資産管理が可能になりますし。
科目も現金預金や有価証券は、りんむさんのように開設している金融機関にしちゃえば良いし。資産の減価償却なんかは資産価値が一貫して下降しない限りは必要なさそうですし。
と、便利そうだなと夢が膨らみつつ私には出来る気がしませんが笑。りんむさんならそのうちキャッシュフローまで作っちゃいそうですね!
でも言われてみると、ざっくり自分の収支は複式簿記的思考で把握しているなあと、りんむさんの記事で目から鱗だった次第です。ざるざるですけど。。
じろうさま
家計簿をつけていてラクだったのは、マンションを買うタイミングと老後資金を作るためにFPさんに相談したときだけだったんですけどね~。
人生で数回しかない機会のために日々ちまちま家計簿つけているのを無駄と感じる人の方が多いだろうとは思います。記録魔は記録しているだけで楽しい笑
経理のお仕事をされているなら効率いい複式家計簿をお作りになるのでは!?
もしその日が来たら「こんな形式がオススメ」などアドバイスを頂けると嬉しいです。
長年「複式簿記ってよくわからんわー」と家計簿改革を後回しにしていましたが、テキトー複式でいいじゃんと思いついて解決し、スッキリしました。
記入の手間が増えるかと思いましたが、単式とあまり変わらないですね。
今までも「外食」として「現金」から「-1,000円」という内容は記録していたのが、「外食」で「1,000円」・「現金」から「-1,000円」となったので、単純に入力する数字が2倍になっただけでそこまで手間でもありませんでした。
今更だと思いますがgnucashがお勧めです。
直感的に解りますし、項目も簡単に増やせて、グラフも作れます。
LUKEサマ
情報ありがとうございます!
以前会計ソフトを使っていたのですが、それのサービスが終わってしまってOSを更新した後に使えない…という痛い目に遭ったので、家計簿は汎用性の高い表計算ソフトを使うようにしているんですよ。
長く生きていると色々な目に遭います…。