前回の記事の通り、退院した日はデカい生き物べったりでうふうふごろごろと一緒に寝てくれたブリ男も、翌日からは塩対応に戻り「ひとりで寝るし」という態度が復活しました。
切り替え早いな…。
一応、夜中にふみふみしに来て、明け方は暑くて布団を剥いだ後のシーツで寝てくれはしますが。

さて、手術から10日余り、抜糸のために動物病院へ行きました。
術後服も数日経つと慣れたもので日常生活に支障はなさそうでしたが、やっぱり気になるらしく頻繁に舐めていたので、脱げるようになるのはデカい生き物的にもホッとします。
退院してからの様子はどうだったかというと、落ち着いて過ごしているといえば聞こえはいいですが、寝ている時間が長いです。
たまにヤル気を出して「いえーい!」と走り回る、なんてこともせず、おとなしい。
この時期は爪とぎやテーブルやケージの天板でのびのび寝るのがお約束なのが、テントやキャリーバッグの中にこもって寝るので、やはり絶好調ではない様子です。
退院当日は「アナタ、数日前に腹を掻っ捌いたばかりなのに、そんなに食べて大丈夫?」という旺盛な食欲を見せていました。
しかし翌日からは皿に療法食のカリカリを出すと「もっと美味しいモノあるだろ…」という顔をするブリさん。
ウェットフードはペロリと平らげるし、療法食もまったく食べないわけではないし、食事どきになると「そろそろ…だろ!」と圧をかけてくるしで食欲はあるのですが、いかんせんソフトながらもカリカリハンストをされると摂取カロリーが足りません。
しまいにゃ抜糸の日は、朝のウェットフードは残したうえにカリカリはまったく食べず、獣医師さんに要相談モードになってしまいました。
カリカリを残してテントで寝ていたブリさんをひっつかまえ、エアバギーのコットへ収容。
つい先日長い入院生活を送ったことを覚えているのか、コットの中でブリ男は珍しく「わぁあああぁん」と騒いでいました。
いつもならマンションから出ると外の気配にビビっておとなしくなるのに、外に出てからも「うぉわあぁおん」と鳴いています。
そして動物病院の待合室でも「なあぁあぁん」と文句を言うという、初めての事態になりました。
今日は入院じゃないから落ち着いてちょうだい。
抜糸なら処置室に連行されて「飼い主さんは待合室で待っていてくださいね」のパターンと想像していたけれど、診察室に呼ばれて抜糸の様子を見守らせてもらえました。
診察台の上でシャーするブリさんを久しぶりに見られて嬉しいです。
傷口を見せてもらうと、結構なサイズの縫い跡です。
胃から腸からずるりと出すとなるとばっくり開腹する必要があるようで、なかなか可哀想なことになっていました。
抜糸と消毒はあっという間に終わり、ブリさんはさっさとコットに戻ってもらって、生検の結果を聞きました。
今回検査に出したのは、十二指腸、空腸、空腸リンパ節です。
そして診断は、十二指腸と空腸が小細胞性のリンパ腫とのこと。空腸リンパ節にもリンパ濾胞が見られるとのことでした。
ついでに遺伝子検査(クローナリティ解析)もしてもらったら、Tリンパ球の増殖が見られて、典型的なリンパ腫でしょうとのこと。
一気に痩せた様子を見るに、単なる腸炎ではないだろうな。
と覚悟をしていたので「やっぱり」というのが最初の感想です。
しかし、覚悟していたとしても、がっくりはしました。
幸いなことに小細胞性ということで、進行は緩やかな部類とのこと。
これが大細胞性だと数週間で一気に…と進みますが、ブリ男の場合は「まずいね?」となってから3週間検査待ちをしても「まあ、大丈夫でしょう」と獣医師さんが判断しただけあって、ゆるゆるとした進行のようです。
一方で、空腸では粘膜だけでなく筋層にも湿潤しているようで、これが進むと腸に穴が空く貫壁型に推移する可能性もあります。
ほかの臓器への転移の可能性ももちろんあり、要警戒状態です。
完治しない類の病気なので、今後は進行を穏やかにしてQOLを下げずになるべく長く生きてもらうのが目標になります。
治療は薬物療法です。
ひとつはプレドニンというステロイドの薬。
ステロイドの処方だけで元気に過ごしている子もいるそうな。
もうひとつは抗がん剤。リューケランという薬を勧められました。
抗がん剤の方は輸入物になるので、この情勢下ですから安定して入手できなくなるかもしれないという懸念はあるそうです。
まずはステロイドだけで様子を見てもいいよと言われましたが、いくら進行が遅いといっても様子を見ている間に進行しちゃうのは嫌だな…と考えて、抗がん剤も処方してもらうことに。
抗がん剤は取り扱いが厄介で、素手で触るのは厳禁、猫の排泄物をうっかり触った後もしっかり手を洗ってと注意されました。
え、そうなの? 家族にがん患者がいたのに知りませんでした。
いつもの肝臓の薬はピルカッターで割って与えていると話したら「あー…、割るのはいいけど手袋使ってくださいね」とのこと。
保管も冷蔵庫で、だそうな。抗がん剤がそんなに面倒くさいものとは。
ステロイドも抗がん剤も副作用はあるので、服用しながら週イチペースくらいで検査しつつ様子を見ることになりそうです。
動物病院から帰宅して、ご褒美のウェットフードを出すと、ブリさんはペロリと平らげました。
療法食は食べが悪いんですわ…と獣医師さんに相談したところ、ホントは消化にいいカリカリを食べてほしいけどウンチの状態が悪くなければ混ぜてもいいよ…と渋々許可を出してもらったので、アカナと療法食を混ぜて出してみたら、これまたペロリ。
その後も、デカい生き物が暇そうにしているとちょこちょこやってきては「美味しいの、くれ!」という顔をするので、食い意地は健在のようです。
なるべく「ゴハン、美味しい!」という期間を長くしてやりたい。
今はそれだけです。
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