【猫のリンパ腫】三途の川を見た男、無事に帰還

先日死にかけたブリ男のその後の様子です。
抜糸を終えて、無事に退院してきました。

猫
高い場所には乗りづらかろうと、今はゴハンと水はここ

今回の入院期間はワタシが職場復帰をしてしまった(してしまった?)後でした。
そのため面会に行きたいのはやまやまですが、復帰直後のため勤務時間の融通が効かず動物病院の開院時間には行けません。
無理を言うのもアレなので、急変したら電話してください、特に異変がなければ「便りがないのは良い便り」ということでご連絡不要です、と病院にお願いしておきました。
そして週末に「ブリさん、元気かな…!?」と逸る気持ちで面会しに行ったのです。

すると、ブリ男は数日会わない間に、顔がショボショボになっていました。

その日は担当の獣医師さんが捕まったので面会ついでに様子を聞くと、手術そのものは上手くいったし術後の経過も上々。前回はなかなか食べなかったゴハンも今回は自発的に食べるし、脚もかなり力が戻ってちゃんとトイレでシーするし、悪くなさそうです。

が、リンパ腫やら手術やらで免疫が落ちているのか、鼻炎と結膜炎をやらかして、鼻水や涙で顔がぐずぐずしていたのでした。
いかんせんワタシ以外の人にはなかなか顔を触らせない子なので拭くのも限界があり、涙焼けでおハゲを作っています。
ふくふくの丸顔天使がショボショボになって、見ていて痛々しいです。

が、ブリ男本人は見てくれは気にしておらず、なんなら周りのデカい生き物や犬猫の気配もあまり頓着せず、ケージの中ですぴすぴと鼻を慣らしながら寝ていました。
エリザベスカラーにも慣れたもので、カラーをトイレの縁に引っかけて顎を乗せリラックス、と器用に使っていました。

ケージの扉を開けてもらうと、ちょっとシャーシャー言ってみたもののすぐに「お、コイツか」と気づいたようで、頭を撫でてもらって「満更でもない!」という顔をします。
看護士さん達にも相変わらずシャーとパンチを繰り出すようですが、死にかけてぐったりしていた子がパンチ出せるまで元気になってよかったね…としか言いようがありません。

入院中、こまめに血液検査をしてもらえたようで、術後直後は連日、少し落ち着いたら隔日の検査結果を見せてもらいました。ワタシの入院中より手厚いじゃん。
手術前に酷かった腎臓関係の数値は標準圏まで下がり、白血球数なども落ち着いてきています。
どうなるかと思っていた脚の方もしっかりしてきたので、腎臓の悪化による一時的なものだったんでしょうね、よかったよかったとなりました。

今は鼻炎と結膜炎の対応で薬を飲ませていて、それがリンパ腫のためのステロイドとは併用できないので、癌の治療はできていない状態とのこと。
なんか、悪いところがあるとあちこちにガタが出ますね。
とりあえず窮地は脱したし、食事もお通じもいいカンジなので、数日後に抜糸したら退院しましょうか、となりました。


さて、ブリさんの退院当日です。

有休を取って迎えに来るのもやむなしと考えていましたが、試しに「開院時間中に来られず…、閉まってから1時間以内には来られますが…」と訊いてみたら「それくらいならいいですよ〜」と獣医師さんに許可してもらったので、仕事の後に迎えに行きました。

診察室に入ると、既にコットに入ったブリさんが待ち構えています。
機材が片づけられていて奥の処置室ではスタッフが掃除などしており、普段見られない光景が新鮮です。
ワタシがほほーと新鮮がっていると、ブリさんが「あぁぁあうぁん!」「おぉぉあぉああん!」とずっと喋っています。珍しいです。
「やっとコイツ来た!」と興奮しているのかもしれません。

獣医師さんからは、鼻炎などの薬の説明を受けました。3種類の錠剤があるので結構な量です。
獣医師さんが看護士さんに「薬っていつもどうあげてた?」と訊くと、「粉末にして、ちゅーるに混ぜていました」とのこと。
「えっ、この子ちゅーるが嫌いで口にしたことないですけど、食べましたか?」とワタシがビックリしたら、看護士さんが「食べませんでした」とあっさり。
シリンジで強制給餌だったそうです。おお、知らぬ間に強制給餌デビューしていたのか、ブリ男よ。苦労したねえ。

なかなかの金額を精算して、いざ帰宅です。
いつも病院帰りは静かなのに、この日はときどき「あおぅうああん」と鳴いていました。
それに応えて「よしよし」「もうすぐおうちだからね」「一緒に帰れて嬉しいね」とワタシも喋っていたので、傍から見るとヤバいババアだったと思います。
行きはコットの中でぐったりしていたのが、帰りは座ってワタシの顔をじっと見つめたり行き交う自動車を眺めたりしています。元気になってよかった…と、この時点で泣きそうです。

部屋に着いてコットの蓋を開けると、よいしょという風情ではありますが、自力で出てきました。

お腹空いた? と訊くと、サイレントニャーで応じてきました。

久しぶりにブリさんの皿を洗ってウェットフードを用意して…と作業をしていると、戻ってきてくれてよかったなあ、とまたまた泣きそうです。

すると、ブリさんがキッチンに登ろうとジャンプしました。

えっ、あなた10日前にヨタヨタで死にそうだったのに跳べるの?!
とビックリしていると、さすがに90センチの高さのキッチンには乗れず、ドタッと落下。
慌ててキッチン脇に椅子を置いてやると、椅子の座面には難なく乗れて、無事にキッチン登攀も成功させました。
入院直前は椅子に乗るのもやっとだったのに、回復したねえ…。とまた涙腺がヤバいです。

キッチンに乗ってからも、好きなアニモンダの香りに誘われてずっとウロチョロして、目力も充実し、イキイキしていました。
ゴハンを皿に盛り、さすがにまだジャンプはね…と床に置いてやるとあっという間に平らげ、薬ともども綺麗に完食。
ウェットフードの後のカリカリもしっかり食べたのでした。

入院直前のヨタヨタの様子を見ると、もし無事に退院できてもまともに動けなくて要介護になるかと心配していました。
ところが、食後も元気なもので、ワタシの後をずっとついてくるくらい歩けます。

体調がガタガタになったときに浴室にこもっていたので、引き続き浴室にトイレや水皿を用意していたのですが、浴室にこもる様子はナシ。
一応、パトロール的に浴室には行きましたが、ワタシが見に行くと浴槽に入ってドヤ顔をしていました。
ヨタヨタしていたときは床の隅で丸くなっていたのが、今は浴槽の縁を越えるくらいは平気の平左らしいです。

トイレの場所にはこだわる子なので、従来のケージ内で使えるようにとスロープを用意しました。

猫

爪研ぎとしてはバリバリと張り切って使ってくれましたが、足場としては不要らしい。
トイレに入る様子を見ると、このスロープを避けて、のしのしとトイレに入っています。

それから、ヨタヨタの脚でも動きやすいようにとタイルカーペットも購入。

猫
逆光

死にそうなとき、窓の前に陣取って外を見ていたのでここが落ち着くだろうと試しにちょっと敷いてみました。
その一方で、タオルを敷いてやっても「いらんし」みたいな顔で床にべとーっと寝ていたので、使わないような気もしていました。
…案の定、物珍しくてちょっと乗るときもありますが、外を見るときはカーペットを避けて座っています。
結局お試しで4枚しか今のところ使用していません。

まあなんというか肩透かしを食らったような気分もありますが、いつも通りに生活できそうで、何よりです。


退院した日は甘えん坊さんモード発動で、ワタシの後をついてくるし、「シャワーを浴びてくるからブリさん寝ていなさい。お疲れでしょ」と言っても洗面所で待っているし、寝ようとベッドに乗るとすかさずブリさんもやってきました。
そしてタオルケットに頭を突っ込んで、横向きに寝ているワタシの腹に潜り込もうとしています。

やだ可愛い…!
脇の下や脚の間、顔の横辺りで寝ることはあっても、腹や胸に収まってぎゅっとさせてくれることは滅多にないものですから、キュンキュンして死ぬかと思いました。

「ブリさん、淋しかったね。頑張ったね。お母さんもブリさんがいなくて淋しかったよ。帰ってきてくれてありがとうね」とうふうふしていたら、「なんか違うな」と思ったらしく、すぐにポーンとベッドから飛び降りてしまいました。
デカい生き物、キュン死回避です。

このままひとりで寝るのかな。と淋しがっていたらまたすぐに戻ってきて、枕の横で丸くなり、デカい生き物の腕枕で喉をゴロゴロ鳴らしながら寝始めました。

猫
ショボショボのお顔

しかし、この甘えん坊モードは退院日だけでした。

翌日からはワタシの風呂の気配を察すると「あ、了解、俺寝てます」とばかりにさっさと椅子に乗ってしまいます。
夜も「あ、自分ひとりで寝ます」と椅子に向かう。
抱っこを嫌がるのもベタベタし過ぎるとぬるっと逃げてしまうのも、相変わらずです。

歳を取ったら丸くなって、膝に乗ったりして甘えてくれるかな。
なんて妄想していましたが、死にかけてもこれなので、ブリさんはこの先も孤高の家猫として矜持を持って塩対応を続けるのでしょう。
ブリさんらしくていいかもしれません。


おかげさまで体力も日々戻っているようで、キッチンにもジャンプして乗れるし、ケージの天板に乗ってテーブルの上にジャンプ移動もするようになりました。

退院翌日に自力で物見台に乗って寛いでいたくらいなので、ブリさん自身は特に不自由していないと思われます。

猫

ただ、すっかり痩せてしまって骨と皮だけになってしまい、ますます軽くなってしまいました。
ピカピカだった毛艶も失われて、まだお顔がショボショボなのも相俟って、決して健康ではない様相です。

しかし、ブリさんが苦しげでもなく呑気に昼寝して、ワタシに「美味しいモノ出せよ!」とオラついてくれるだけで、充分に幸せです。
今後の治療がどうなるかまだ不透明ですが、1日も長くブリ男の平穏な時間が続きますように。

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