よくない習慣だとはわかっているが、一度気に入ったモノがあるとそれを延々と食べ続けるクセがある。
職場のおやつはひたすらガルボを齧り続けるとか。
スープストック東京へ行ったら東京ボルシチを食べずにはいられないとか。
そして、スタバに行くとシナモンロールを頼んでしまうとか。

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以前はシナモンロールではなく、チョコチップチャンクスコーンだった。
あのもさもさとした粉っぽい素朴な食感が、コーヒーと合わせるのにちょうどいい。ときどき口に入るチョコチップをガリッと齧るのも乙。
それが、シナモンロールがリニューアルされてから宗旨替えをしてしまった。
何がいいって、アイシングをその場でかけてくれるところだ。
冷えたアイシングはどちらかと言うと苦手で、クッキーやケーキにアイシングがかかっていると「このジョリジョリ感がねえ…」とちょっとテンションが下がる。
もっと言うと、絶妙な厚みで心地いい食感のアイシングは嫌いじゃないが、どの店のどのお菓子のアイシングが素晴らしいかを追求するほどの情熱はないので「アイシングのことはそれほど」と大雑把にまとめてしまっている。
スタバのシナモンロールのアイシングは、労なく出会える「嫌いじゃないアイシング」のひとつなのだ。
妙に厚みのあるアイシングが全体にべったりとかかっているのはいただけない。砂糖の甘さがしつこくてイヤになる。
甘さ控えめのお菓子に薄く、ほんの薄ーくかかっていて、パリッと小気味いい歯応えになっているか、もしくはほんの一部にぽてっとかかっていて、甘さとシャリッと感がちょっとしたアクセントになっているか、そんなアイシングは嫌いじゃない。
スタバのホットなアイシングはそのどちらにも属さないけれど、目の前でとろりと流れる様を見るのが楽しくて好きだ。
そんなわけで休日の朝、スタバにブランチしに行くときは、大抵シナモンロールを頼んでしまう。
ワタシの行動圏内にスタバはいくつかあるが、どうしても足が向くのは家から最寄りの店舗だ。
そして毎週末とは言わないがまあまあの頻度で同じ店舗に通うと、スタッフの顔を覚えてしまう。
昔の職場の先輩にめちゃくちゃ似ていてギョッとした佐藤さん(仮名)とか。
必ず今日の天気の話をする山田さん(仮名)とか。
ワタシがほぼスッピンで行くと不愛想なのに、化粧も服装もがっつり決めるとめちゃくちゃいい応対をする鈴木くん(仮名)とか(鈴木くんは多分同一人物と気づいていない)。
色白で、赤いリップが似合う高橋さん(仮名)とか。
この高橋さんには、ワタシがシナモンロールばかりを頼んでいるのを覚えられてしまったようだ。
何なら合わせるドリンクがスターバックスラテのトール、エスプレッソショット追加というのも記憶されていると思う。
ワタシがスッピンだろうが全身グッチだろうが「シナモンロールは温めますね。コーヒーはマグカップですね」といつもの対応をしてくれて、レジ打ちが非常にスムース。鈴木くん、見習え。
だからと言って「いつものアレですよね」という押しつけがましさはない。
「ワタシ、シナローババアとか呼ばれているんだろうなあ」なんて妄想は、「それは自意識過剰でしょ」と一蹴できちゃう程度に素っ気なくしてくれる。
これで高橋さんに「シナモンロールお好きですね」とか言われたら、恥ずかしくてあのスタバには行きづらくなると思う。
と、先日いつものスタバに、いつもと違う時間帯に行った。
平日の昼下がり。
用事があって午後休みを取り、あれこれ片づけた後に時計を見たら16時だった。
今帰るとブリ男は断固として夕食を要求してくるハズ。何しろワタシが家に居ると15時台からそわそわするからね。
こんな時間に食べたら夜お腹を空かせるから、帰宅はもう少し後にしよう。
ということで、いつものスタバで時間を潰すことにした。
レジに居たのは高橋さん。
ワタシはエスプレッソとニューヨークチーズケーキをオーダーした。
スタバのシナモンロールは、ワタシの中では休日の朝食べるモノ。昼食を食べ損ねて疲れた今は、もっとどっしりとした甘さが欲しいのです。
すると高橋さんは「今日はシナモンロールじゃないんですね」と言うではないか。
ああ、やっぱりシナローババアと認識されていたのか…。
「今日はね、いいんです」と苦笑い。
あー、恥ずかしい。
恥ずかしいなら延々と同じモノを食べる性癖を改めればいいんだけど、それができないからこその性癖なわけで。
いつも見て見ぬフリをしてくれる高橋さん、ありがとう…。
こうやって食べ続けるモノは、あるとき急に飽きてふっつりと食べなくなるのがお約束なので、それまでは「シナローババア」や「妖怪ボルシチ舐め」として生きていくしかない。
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