正倉院展、可愛すぎるアレに心を奪われる…!

今年も行ってまいりました。秋の恒例行事、正倉院展です。
第76回 正倉院展

猿沢池の近くに車を停めると、バカでかい足場が見えるじゃないですか。

興福寺
この日の猿沢池は、なぜかすごく汚かった。

えっ、こんな古都のど真ん中にタワー建造?
と一瞬思いましたが、五重塔が絶賛修復中でしたね。
奈良に来て五重塔の姿が見られないのは何とも物足りなく淋しい気分になりつつ、その辺のビルの外壁補修とは明らかに規模を異にする足場を見られるのも珍しいので、これはこれでいいのかもしれない。なんて思いました。

さて、毎回正倉院展の目玉展示物はポスターに掲載されます。
今年は緑が鮮やかな黄金瑠璃鈿背十二陵鏡(おうごんるりでんはいのじゅうにりょうきょう)

正倉院展

キターッ!
ド派手でキラキラしたいかにも宝物なブツ!
これぞ正倉院展の醍醐味よね!

と超ワクワクして見たら、それはもう煌びやかな七宝の美しい鏡でした。
が、正倉院展あるあるな「想像よりちっちゃ!」「思ったよりでっか!」なブツで、この鏡は「えっ、こんなに小さいの!?」のパターンでした。
昔の鏡って、ケースがパエリア鍋かなってくらいのデカいサイズのモノも多いんだけど、これは小皿くらい。小さい鏡にびっしり細工が施してあって、拝みたくなるくらいの美しさでした。
そしてこの鏡を入れるケースもめちゃくちゃキレイだった…。

まあ、毎回公式ホームページでサイズを確認しないから(写真と解説だけで満足するタイプ)いけないんだけど、この現場でびっくりするのも楽しみのひとつといえばそうなのです。

今回もうひとつびっくりしたのは、紫地鳳形錦御軾(むらさきじおおとりがたにしきのおんしょく)。
こちらは「でっか! 肘置きなのに、なんでこんなにデカいの!?」と驚愕の大きさでした。

正倉院展

詰め物をスキャンして分析し、真菰や真綿や畳表を使って再現したレプリカも展示されていました。
鮮やかな錦が目に眩しく、聖武天皇の威光を思わせる宝物です。

このほかもテンションがブチ上がるキラキラな宝物や、端正な文字の写経、当時の公文書などが展示されています。
税金に関する文書には、偽装防止にこれでもかとバンバン押印してありました。もう押印していない隙間はないんじゃないかってくらいの勢いでバンバンと。
いまどきハンコ文化もねえ…と思っていましたが、昨今の「データ容量足らないから文書を削除しました☆」みたいな阿呆な言い訳を見ると、立法・司法・行政は文書改竄できないように紙とハンコの世界に戻した方がいいよ…と思いました。
千年以上前の人が「何年何月何日にこれこれを何キログラム搬出しました」と細か〜い記録をつけているのに、何かと進化したはずの現代人がふんわりと仕事しているのを恥じてほしい。

 

さて、今回最もときめいたのは、瑠璃魚形(るりのうおがた)です。

ガラスでできた魚で、腰から提げる装飾品らしい。

正倉院展

深緑・浅緑・碧・黄の4色があって、どれもぽってりした質感とガラスの色合いが可愛らしいです。

これも再現されたレプリカが展示されていて、そっちももちろん綺麗なのだけれど、本物の方が人の手に何度も晒されたせいかまろやかな雰囲気になっていて、それがまた歴史を感じさせて愛おしさ爆発でした。

大きさ的に箸置きっぽいカンジです。
ミュージアムショップでまさに箸置きが販売されているようで、「やだー、みんな考えることは同じね〜」と喜び勇んでショップに行きました。
正倉院展 図録・グッズ 音声ガイド

正倉院展

が、完売してしまったのか、ショップには置いていない!

アクリルキーホルダーとかシールとか手拭いとかも可愛いけど、ちょっと違うのよね…。あのぽってり感の再現が欲しいのよ…。
と意気消沈して、「魚ちゃんが…」と譫言を呟きながらショップをウロウロしてしまいました。
同じように「魚が〜」と話している人を何人も見かけたので、今回の正倉院展の魚ちゃんはみんなの心を鷲掴みにしたようです。

手ぶらで帰るのも癪なので、魚ちゃんがデザインされたクランチチョコ入りの袋を買ってきました。

正倉院展

魚ちゃんの箸置きに出会えた人は、運が良かったと思ってワタシの分も買い漁ってきてください…。

 

それにしても、年々歳々正倉院展に行くときの服装が薄着になっていくような気がします。

今年も夏日になるのではって予報だったので、厚手のシャツで行きました。
昨年は、シャツ一枚だったけど、早朝や山の中のサービスエリアでは寒いからストールを持っていった。
今年は山の中ですら18度くらいあって、「さむーい」なんてまったく感じませんでした。

昔、正倉院展やついでに東大寺を回ったときの写真を見返すと、薄手のニットにポンチョを羽織っているんですよね。
近年も、タートルネックだとちょっと暑いな、昼間はコートを着なくてもいいかな、と日差しの中だと暑さを感じたけど、秋らしい服装で臨んだ覚えがあります。
が、今年は夏ですかねみたいな格好で、別に寒くなかったという…。

ま、今年くらいの方がその辺を散歩するにはラクなんですけどね。
曇っていたから暑さもほどほどなため鹿も快適だったようで、繁殖期の雄がそこら中でケンケンと鳴いていたのが秋っぽくてよかった。
昨年は昼間は暑過ぎて、鹿たちも木陰に隠れて活動していなかったからちょっと物足りなかったのです。

とはいえ、コート好きとしてはコートが着られる時期が年々短くなっているよなあ…と実感して、ちょっと淋しかったのでした。

投稿者:

りんむじんづ

20代で購入したマンションは、無事にローンを完済したかと思ったら売り払い、30代でまたまたマンションを買いました。好物はマンションの間取り図。旅とグルメにも目がありません。ブリティッシュショートヘアの男子(ブリ男)との同居を始め、ますます極楽な生活を送っています。

4 thoughts on “正倉院展、可愛すぎるアレに心を奪われる…!”

  1. わぁー❣️やはり、りんむさんお出かけになったのですね‼️
    そろそろだわ…って思っていました。
    正倉院展は憧れですが、この季節、色々あって…なかなか予定が合わなくて、いつも行けません。
    今年は圧巻ですねー
    私も魚ちゃん欲しい〜

    奈良には行けませんでしたが、今月の初めに京都一泊行けました。
    りんむさんのブログで刺激を受けたMuniに❣️
    朝食の目玉焼き、人生No. 1目玉焼きでした。

    1. yumiサマ
      今年は張り切って初日に突撃しました!
      お店の人が、正倉院展の期間は違う街になるくらい活気付くと言ってましたよ。
      正倉院展の経済効果…!

      おおお、muniに行かれましたか!
      今月初めだと紅葉はまだ早いってカンジですかね?
      秋の嵐山いいなあ。
      目玉焼き、美味しいですよね〜。ワタシもあれ以上の目玉焼きを食べたことないです!

  2. 先日、東京駅で正倉院展のポスターを見かけまして「ああ、りんむじんづさんは今年も行くのかな?行くんだろうな。」と思っていたところでした(笑)。やはり行かれたんですね!
    私も行ってみたいなと思いつつ、あっという間に終わってしまうんですよね〜。来年こそは行きたい!

    1. おかゆサマ
      お見通しでしたか〜笑
      正倉院展は会期が短いから、うかうかしてると終わっちゃいますよね。
      過去何度も「…あっ」てことがあったから、最近は夏の終わり頃からそわそわしてます笑

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