秋の奈良、正倉院展で目を、フレンチのFAON(ファン)で舌を満足させる

2022年も正倉院展へ行ってきました。
参考:2年ぶりの正倉院展、コロナ対策下では滅茶苦茶快適だった!

今年も日時指定の前売りのみで、当日券の発売はナシ。
コロナ突入以前は激混みで、前売券を持っていても入場前に長時間並ぶ羽目になりましたが、日時指定前売り方式に変わってからすごくラクになりました。
この方式は今後もしばらく続くのか、会場前の行列箇所にぶら下がっていたモニターが撤去されていました(長時間並ぶ間の暇潰しになるよう、正倉院展の案内のビデオが流れていた。それもループし過ぎて飽きるほど並んだ)。
会場の中に入ってもすし詰めということもなく、ほどほどに混んでいる程度で、「宝物を見に来たのか、人の頭を見に来たのか」という状態は回避。
いやー、いい時代になりました。

 

さて、正倉院展のお楽しみといえば、ついでに奈良の美味しい店で食べるランチです。

昔は会場外の屋台とかでテキトーに食べていたような記憶があるけど、奈良って意外と美味しい店が多い…? と気づいてからきちんと予約してから奈良へ乗り込むようになりました。
もはや正倉院展のついでにランチなのか、ランチのオマケで正倉院展なのか、自分でもよくわかりません。
参考:古民家で和なフレンチ ~french o・mo・ya 奈良町~
参考:正倉院展の後に素敵なフレンチ料理 ~La Terrasse (ラ・テラス)~
参考:旅ログ ~秋の奈良は正倉院展、そして奈良ホテル~

今年はFAON(ファン)へ行ってきました。
猿沢池のすぐ近くのフレンチです。
ミシュランガイド奈良にも掲載されたといいますから期待大です。

FAONとはフランス語で小鹿のこと。窓の外をマジで鹿がうろついている奈良ならではの店名ですね。
カトラリーレストも鹿ちゃんで、可愛かったです。

FAON

 

まずは前菜。

FAON

エスカルゴ・ブルギニョンと甘みのないマドレーヌ。
初っ端にマドレーヌ? いきなりお菓子? と戸惑ったのですが、甘みがほとんどなくチーズの効いたおかずマドレーヌでした。香草バターとよく合う!
今まで甘いマドレーヌしか食べなかったのは何だったのか、もっとおかずマドレーヌが普及してくれたらいいのに。というくらい美味しかったです。

 

前菜が続きます。

FAON

カンパチと青りんごのマリネ。
大きなカンパチのもちもち食感に、青りんごの爽やかなシャクシャク感がいい組合せ。
金木犀のさっぱりオイルに、ときどきイクラの塩気がアクセントになっていて、非常に美味しい一皿でした。

奥に見える自家製パンもすごく美味しかったんですよ…。
手でちぎれないくらいの熱々で出してくれて、外はカリッ中はふわっもちっの、薫り高いパンでした。冷めても味がしっかりしていて美味しいのです。
マドレーヌといいこのパンといい、持ち帰り用に販売してほしいくらい気に入りました。

 

サツマイモのスープ。

FAON

濃厚なんですがしつこい甘さということもなく、ちょうどいい塩梅のスープでした。

 

さーて、エンジンがかかってきましたよ。魚料理に突入です!

魚は真鯛のポワレ。

FAON

鯛の皮はカリッパリッと香ばしく焼かれ、身はふっくらジューシーです。
そして下に敷いてあるキャベツがめちゃくちゃ甘い!
それらをソースが上手にまとめていて、ピンクペッパーもアクセントになり、「えー、なんだコレ!?」という美味しさでした。

ワタシの舌が未熟で、ソースが何かよく分かんなかったのが悔しいです。
ポワレだからレモンバターソースとかが定番? でもレモン感はあまりなかったんですよね…。
クリームのしつこいカンジもないし、かといって物足りないわけでもないし、本当に真鯛の旨味とキャベツの甘みを引き立たせる影の主役といったソースでした。
フレンチの妙味ですねえ。

 

そして、ふふふ、メインの肉です。
イチボのステーキ、粒マスタードソース添えです。これも当然ジューシーで美味しかったですよ~!
鹿形に抜かれたニンジンが可愛い。

FAON

肉料理は選択肢が多くて、ポーク・ラム・鹿・鴨・牛から選べました。
中でも鹿はシェフのご親戚が猟で仕留めた新鮮な肉だとか。
ワタシはイチボの誘惑に負けて牛にしたけど、連れは珍しさに惹かれて鹿をチョイス。
一口食べさせてもらったところ、クセのない味のしっかりした赤身ですごく美味しかったです。牛より脂が少なくてあっさりしているから、鹿の方がいいって人もいるかと思われます。
つい食べ慣れたモノを選んでしまうけど、この店ならラムもクセのない美味しい肉だったんだろうな。イチボを選んだことに後悔はないけど、冒険してもよかったかもという気持ちもちょっとあります。

しかし、何も言われずに出されたら鹿と分からない自信はありますね…。「牛と違うけど。馬かなあ」とか思っちゃいそう。

 

ラストはマロンとショコラのデザート。秋ですねえ。

FAON

栗が苦手な人には焙じ茶のクリームブリュレ。

FAON

これが焙じ茶の香りが立ったすごく美味しいブリュレだったのです。
田村青芳園茶舗の焙じ茶を使用しているというのでFAONを出た後寄ってみたら、焙じ茶のいい香りがしていて茶葉を買ってしまいました。

 

いやー、今年の秋もいいランチでした。
来年の秋はどこで食べようかなあ。と、今から次の奈良(というか美味しいモノ)に思いを馳せています。

投稿者:

りんむじんづ

20代で購入したマンションは、無事にローンを完済したかと思ったら売り払い、30代でまたまたマンションを買いました。好物はマンションの間取り図。旅とグルメにも目がありません。ブリティッシュショートヘアの男子(ブリ男)との同居を始め、ますます極楽な生活を送っています。

4 thoughts on “秋の奈良、正倉院展で目を、フレンチのFAON(ファン)で舌を満足させる”

  1. この季節やってきましたね。
    今年こそ!と毎年意気込みますが、家族が入院したり、自分自身の体調不安もあって…名古屋市博物館に行くのが精一杯でしたT_T
    なので、りんむさんのレポ待っていましたよー
    奈良でフレンチ!いいですよね。
    初めて知るお店なので、落ち着いたら行ってみたいです。またひとつ奈良への楽しみが増えました。

    1. yumiサマ
      あらら…、yumiサマもご家族もお大事になさってください。
      急に寒くなるから難しい時期ですよね。

      鹿を眺めながら鹿を食べるとか、なかなかシュールな経験でした。
      毎年正倉院展の際のランチは当たりが続いているので、奈良は美味しいお店が多いというイメージがついています。
      機会があればぜひぜひ。

  2. こんにちは。

    秋ですね〜!もう恒例ですね。

    学生…小学校か中学の頃か?遠足、社会見学で行ったきり…こういう物は大人になって行く方が絶対にいいと思う。
    近すぎて…(笑) 裏山超えれば奈良ですからね。まぁ、奈良市内では無くもう少し南ですが。
    (奈良には美味いもの無し)と昔はよく行ったものです。
    旅人は京都、大阪に泊まって奈良はチラッと足を伸ばす程度感覚。
    でも最近は観光業界も力入れてるみたいです。
    隠れ家的なお店はあるのですが…(奈良市内)

    食欲の秋…食欲が止まりません

    1. まだむサマ
      すっかり秋の恒例行事となりました。
      確かにアレは小学生が見てもあまり興奮はしないかも…。
      でもこの歳になると会場の暗さで細かいところがよく見えないです…。

      ワタシも失礼ながら奈良のゴハンが美味しいというイメージはなかったのですが、近年は当たりの店ばかりで、正倉院展に行く日を決めたらチケットを取る前にまずランチの店の検索をするのがお約束になっています笑
      今度隠れ家的なお店をぜひ教えてください!

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