フィンランド航空とヘルシンキ・ヴァンター空港は非常に合理的だった

久しぶりの海外、しかもヘルシンキ・ヴァンター空港で乗り降りするのは初めてということで、「えー、最近のフライトはこんなことになっているのねえ」「ほほー、免税手続きがラクになったのねえ」と新鮮なことがいくつかありました。

フィンエア
汚く見えるのは窓についた雨粒のせい

というわけで、備忘録的に今回のヘルシンキ行きで「へー」と感じたことをレポートします。

フィンランド航空は予約もチェックインもweb・アプリで楽々!

ここ数年間、フライトは航空会社の公式サイトから直接買うことが多いです。
旅行会社経由で買う方が安い場合もあるけれど、直前にビジネスが空いていたら安くアップグレードしてくれたり、トラブルがあったときに手厚くフォローしてもらったり、価格なりのサービスは受けられている印象。
今回もフィンエアのアプリから「オフシーズンのエアは安くていいねえ」とうっとりしながらサクサク予約を進めました。
参考:アップグレードのコツ

ところが、最後にトラップが。座席を選ぶとき、場所によって価格が上乗せされるんですね。
ど真ん中の、絶対座りたくないシートは追加金額なし。
窓際とか足元が広いとか快適そうなシートは数千円の上乗せ。
えー、3年前はこんなのあったっけ…と困惑しました。

そんでもって、ビジネスとエコノミーの中間位置にあるプレミアムエコノミーシートだと1万ちょっと追加料金がかかります。
食事とかはエコノミーと変わらないけど、座席のピッチが数~十数センチ広いんですよ…! ヨーロッパ便の長さで脚を組むことすらしんどいのって結構ツラいから、ババアはまんまとフィンエアの思惑に乗っかってプレミアムエコノミーにしてしまいました。

結果的には、足元広々で超快適でした。
特に往路はビジネスクラスの真後ろを陣取ったので、目の前が壁でした。リクライニングされる心配がないってラクです。

フィンエア

予約が済んで支払いも完了して、やれやれ当日が楽しみだなー。と過ごしていると、フィンエアからしばしばメールが入ります。
食事のアップグレードはいいの? 機内プレ販売でしか買えないグッズがあるよ? シャンパンとか飲まない? ビジネスクラスにしちゃう?
と、とにかく金を使わせよう使わせようという攻撃です。
ま、それだけじゃなくて搭乗36時間前には「もうチェックインができるよ! カウンターで並ばなくていいからラクだよ!」とリマインドもしてくれるので助かるのですが。

この事前チェックイン、猛烈にラクです。
今の若い子はリコンファームなんて知らんのだろうなあ。搭乗前に航空会社に電話して予約確認とか、それを怠ると下手したら飛行機に乗れないとか、20年前はありましたね。
英語で電話なんて今よりもっと英会話ができなかった若い頃はホントにストレスでした(今も「英会話」はできない。英単語を並べるだけ)。

それが今は公式サイトやアプリでパスポートナンバーをポチポチ入力すればOK。
チェックインカウンターの長い行列に並ばず、空いている荷物預け入れのみのカウンターに行けばいいだけなのでかなり時間が短縮されます。

ヘルシンキ・ヴァンター国際空港は合理的

さて、帰国前夜もアプリで無事にチェックイン。
復路はパスポートナンバーすら求められなかったので「ホントに大丈夫かいな」と心配になるほどあっさりです。

セントレアでは、スーツケースを預けるときに荷物預け入れカウンターに並びましたが、ヴァンターではその必要もありません。

  1. セルフで荷物預け入れのタグを発行する
  2. セルフでスーツケースにタグを取り付ける
  3. セルフで専用のカウンターからベルトコンベアに乗せる

と、フィンエアのスタッフと一切喋らずに済んでしまうシステムでした。

まず、荷物タグの発行。これは専用機械がズラズラ並んでいます。
人が集結しているのですごい行列に見えますが、機械の数が多いのでさほど混雑していません。

荷物に入れちゃダメなモノの注意事項を読んでから、パスポートを読み込ませる。
すると該当のフライトが表示されるのでOKボタンをタッチ。タグがプリントアウトされる。
必要なら紙の搭乗券も印刷できる。以上。

出てきたタグをスーツケースに取り付けるのですが、アレって意外と難しいですね。
自分の控えの紙をちぎって、シールを剥がして、とモタモタして時間がかかりました。そして仕上がりが汚い。
チェックインカウンターの職員の手際がいかにいいのか、よーくわかりました。

それが済んだらベルトコンベアへ。スーツケースを乗せてからタグをバーコードリーダーで読み取ると、荷物が勝手に流れていきます。

チェックインカウンターでひたすら並ぶよりはラクというか気が紛れるというか、少なくともチェックインそのものの作業は省けるので時間は短縮できたカンジはありました。
ただ、セキュリティチェックの行列は普通の空港並みにあるので、それなりに時間はかかるんですけどね。
(そしてヴァンター空港はセキュリティチェックから出国審査までの間に免税店がズラズラ並んでいるので、そこでトラップに引っかかる。)

初めて免税手続きをセルフでやったよ!

二十ン年以上前からヨーロッパに行く度に免税手続きをしてきましたが、今回ほどラクだったことはありません。
なんとヴァンター空港の免税カウンターにはセルフで手続きができる機械があるのです。
ワタシが利用したのはグローバルブルーでしたが、別の免税会社にもセルフ手続き用機械がありました。

普通の免税手続きは、購入品や書類を職員がチェックしてスタンプを押し、その書類を専用ポストに投函します。
購入品現物や搭乗券が手元になきゃいけない場合もあって、バッグやブーツみたいな大きなモノでもスーツケースに詰められないという面倒くささがあったんですね。
最近はそれはちょっと緩和されて、数年前のローマでは免税手続きの後にスーツケースを預け入れできて「ラクになったな」と感じたものでした。元々(特にイタリアみたいな国では)購入品のチェックをきっちりやっていないんだから早くそうしてくれればよかったのに。
参考:イタリアのショッピング事情

グローバルブルーのカウンターに行ってみると、某中国人が行列を作っていました。
これは長くなると思ってセルフ免税手続きを敢行。
機械では日本語表示もあるので安心です。

まずパスポートの読み取りから。…なのですが、なぜかワタシのパスポートは上手く読み取ってもらえませんでした。
仕方なく名前とフライト、それからパスポートナンバーを手入力。
すると、画面に免税対象品を購入した店の名前が出てきました。

実は、今回免税対象の買い物をしたのはアルテックだけなんですよね。しかも、お土産用に雑貨を少々買った程度。
40ユーロ以上買うと免税になるので「こりゃあちこちで免税だわー」と覚悟したのですが、あとはイッタラで別送品になるレベルで爆買いしただけでした。
なのでアルテックの店名が表示されたのだけ見て確認終了。

完了すると、レシートが出てきます。スタンプの代わりですね。
店で作ってもらった書類とそのレシートを専用封筒に入れ、封をして投函でお終い。
購入品の確認なんて一切ありません。えー、それなら手荷物にせずにスーツケースに入れたのに…。

ちょっと戸惑ったのが、フランスでもイタリアでも免税カウンターのすぐ隣に専用ポストがあってそこに投函という流れなのに、それが見当たらなかったことでした。
宛先にちゃんとグローバルブルーが書いてあるんだから一般郵便で大丈夫だよね…とは思いつつ、ちょびっと不安になりながら一般のポストに投函してきました。
なんてことはない、数日後にクレジットカードのweb明細を見たらしっかり還付されていました。といっても今回は数百円だけど。

それにしても、昨今のクレジットカードはありがたいですね。
大昔はユーロというかフランやリラの現金で還付してもらって、空港で使い切るなんてことをやっていました。カードで還付してもらうと何カ月もかかっていたんですよ。
明細もwebですぐ確認できるし、ホントヨーロッパでの買い物がラクになりました。

ヘルシンキは徹底したクレジットカード社会でした。
カフェで軽く飲み食いして「大した金額じゃないから現金で払おうかな」と思っていても、カードの決済端末をテーブルまで持ってきてくれちゃうのです。お釣りを用意させるくらいなら…とカードをその場で切る方が早い。
昔と違って、客本人が端末にカードを挿入してPINコードを入力するので不正利用の心配がないのもいいですね。
日本も早く1円からでも当然のようにカード決済するようになればいいのに。
参考:【Apple Pay】キャッシュレス生活は快適!?

 

ということで、ヘルシンキ・ヴァンター空港では北欧の人の合理性を感じ取れて面白かったです。
これだけ安いならもうちょっとイッタラ・アラビア・マリメッコを買い足しておくかー! と張り切ってしまうのだけが困った空港でした。

ヘルシンキ旅行については、旅行メディア「itta」にも記事が掲載されています。こちらもよろしく。
【フィンランド】首都ヘルシンキの見所スポット10選!
【フィンランド】デザインの巨匠アアルトの自邸・スタジオへの行き方完全ガイド!
【フィンランド】ヘルシンキで名物・シナモンロールを食べ比べ!

投稿者:

りんむじんづ

20代で購入したマンションは、無事にローンを完済したかと思ったら売り払い、30代でまたまたマンションを買いました。好物はマンションの間取り図。旅とグルメにも目がありません。ブリティッシュショートヘアの男子(ブリ男)との同居を始め、ますます極楽な生活を送っています。

2 thoughts on “フィンランド航空とヘルシンキ・ヴァンター空港は非常に合理的だった”

  1. ちわ~v( ̄∇ ̄)v

    海外は、旅行会社に丸投げ…( ・⊝・ )
    一度は自分でセッティングしたいと思いつつ…(ー。ー)フゥ

    今は、何でもスマホ、PCで出来ますよね…便利な世の中ですが。今は何とか使いこなせてる?つもりですが、間も無くやって来る老後…最新技術使いこなせるか?やっぱりツーリストに丸投げしそうです…(ΦωΦ)フフフ…

    友人の娘さん…何社も航空会社の地上勤務で試験受けたのですが、見事に落ちたそうな…カウンターは特に機械化進んで本当に人間が必要ないんですねー

    しかし…ベストシーズン外すと航空運賃の値段…安いっ!!ツーリスト使わないと信じられない値段なんですね…
    フィンランド行きたいけど…行けないので…IKEAに行って来て、サーモンとミートボール食べて来ましたよ〜(/_<) ナケルネェ 行った気分でね!( ・⊝・ )

    1. まだむサマ
      旅行社に組んでもらうとラクですもんね。
      ワタシも1〜2都市滞在とかなら自分で手配しますが、周遊型なら旅行社に頼んじゃいますよ〜。

      ホント、今回ヴァンターで職員と喋らずじまいなのは新鮮でした。
      まごまごする客のサポート要員は居るのでグランドスタッフが不要てことはないけれど、一昔前に比べたら確実に減っているでしょうね。
      それなのに、出国審査で顔スキャンされた後にスタンプ押すのは人間がやっていて、そこは省略しないんかい! と思いました。

      ワタシもハイシーズン以外で旅に出たのはすっごい久しぶりなので、航空券やっすーーー! とビックリしました!
      ヘルシンキだけなら週末プラスアルファで充分だし、また気分転換しに行こうと思います。
      その前にまずはIKEAに行って、ワタシもサーモンとミートボールで北欧の復習をします笑

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