猫と風呂

猫「の」風呂ではなく、猫と人間の風呂の話です。

猫
立てこもり事件発生

ブリ男が仔猫の頃、ワタシが入浴準備を始めるとブリ男はケージの天板の上でゴロゴロして甘えるという習慣がありました。

当時はまだテレワークなるものが世の中になく、というわけではないけど一般的ではなくて、毎日出社をしていた時代。
朝から夕方まで留守番させられるのに、夜もデカい生き物がいなくなっちゃう(ワタシは長風呂なので…)のがブリさん的にはご不満だったようです。

なのでワタシが「お母さん、お風呂に入ってきますね〜」と声をかけると、ブリ男はケージの上でごろんごろんと盛大に腹を見せて「風呂より俺だろ!」と猛アピール。
それに負けてなでなでを始めると喉をぶるんぶるんと鳴らして大喜び。デカい生き物の手を舐めたり噛んだり大忙しです。
しまいにはワタシの手を枕にすやすやと寝始めて、給湯器が「お風呂が沸きました」と知らせてくれても身動きが取れない、というのが入浴前の儀式でした。

それがここ2年ほどは在宅勤務率が高くてずっと家にいるので、ワタシがお風呂に入ろうとしても引き留めたりしません。
一応不満は不満らしく、ワタシがケージの上にいるブリさんに近寄ってなでなですると「触んなよ…」的に顔を背けたり身体を動かしたりしてなでなでを拒否します。
仕方ないので「お風呂行ってきまーす」と部屋から出ると、こっちを見て「行っちゃうの?」みたいな顔をします。素直に甘えればいいのにねえ。

 

さて、割と最近までワタシの入浴中はリビングのドアを閉めて、ブリ男はリビングから出られないようにしていました。

何かあったとき、入浴中ではとっさに身動き取れないので事故防止に…と考えてそうしていたのですが、数カ月前から入浴中もリビングのドアは開放してあります。
きっかけは、ワタシが残業続きだったときに風呂に入ろうとすると「行くなー!」と文句を言いながら離れなかったので、そのまま好きにさせて洗面所から風呂を覗いたりさせていたことでした。

最初のうちは浴室のドアの前から動かなかったり、ワタシが身動きが取れない隙にと洗面台に置いたヘアゴムを叩き落としたりと、色々やっていたブリ男さんですが、次第に浴室の中でワタシがザバザババシャバシャやっていても無関心になってきました。
ワタシが入浴準備を始めるとクローゼット部屋の窓枠に乗ってまったり外を観察し、動く気配がありません。


それで余計に「まあいいか、ドアは開けっ放しで…」となりました。

最近は暑いせいか、窓枠よりもエアコンに近いケージの上で寝ていることが多いですね。
ワタシの入浴後にゴハンがもらえるので、リビングに戻るとケージの上でキラキラした目をしておすわりして待っています。
しかしそれはワタシが家で仕事をしていた日のことで、出社して1日留守にした日は様子が違います。

1日中ワタシがいなかった日は、やっぱりデカい生き物と離れるのはちょっとイヤなようで、ワタシが風呂に入るときは窓枠やケージで寝ていても風呂から上がる頃には洗面所で出待ちすることが多い。
長風呂なので入浴中洗面所の照明は消しているのですが、浴室のドアを開けたら暗い洗面所の床に大きな猫が丸くなっているのを見つけると「わっ」とビックリします。

ブリ男が迎えに来てくれるのは嬉しいもので、「あらー、ブリさんったらお母さんのこと見に来たの〜。ブリさんもシャンプーする?」とか何とか言いながら風呂掃除。
ブリ男はびしょ濡れの浴室には入りたくないようで、「何してんだコイツ…」みたいな顔をして洗面所でちんまり座って待っています。

ほんのりとした行動の違いですが、ブリ男なりに「デカい生き物がずっと家にいる日と、そうじゃない日」という区別をしているのがわかって面白いです。

 

入浴後の習慣に「冒険」があります。

風呂上がりのゴハンをもらい、ワタシも洗濯物を干したりドライヤーで髪を乾かしたり洗面所を掃除したりしてひと段落すると、ブリ男はのそのそとクローゼット部屋にやってくる。
ワタシが「冒険する?」と訊くと、ブリさんは尻尾を立ててワクワク顔になります。

何かというと、普段閉まっているクローゼットの扉を開けて、ブリ男がその中を探索するという儀式なのです。

元々、「冒険する」というのは、ブリ男がリビングから出るときの用語でした。

チビっ子のときは何しでかすかわからなかったので、シャンプー以外はリビングに足止めされていたブリ男さん。
好奇心旺盛な時期はワタシがリビングのドアを開けようとするとすっ飛んできて「俺も出るぜ!」と鼻を突っ込もうとしていましたが、大人になると「縄張りの外はおっかないぜ…」という顔をするように。
その頃からブリ男の行動範囲を広げようと(狭い部屋なので大して広がらないけど…)、ワタシがつきっきりで様子を見守れるときにリビングのドアを開放して一緒に探索しました。そのことを「冒険」と呼んでいたのですね。
なのでブリさん的には「冒険する=閉まっているドアが開く」という認識です。

なぜ風呂上がりにクローゼットを「冒険する」ようになったのかきっかけを忘れてしまいましたが、何か片づけたりした日が続いて「おっ、今日も冒険するのか」みたいな顔のブリさんがクローゼット部屋にやってくるようになって習慣化しました。

ブリ男のフードの収納スペースをワクワク顔で見上げたり。

衣類の収納ケースの上をダダダッと走って掛けてある服を毛まみれにした挙句、立てこもってみたり。

バッグの収納ケースの中でウトウトしたり。

と、いろいろ楽しそう。
そんなわけで、最近は風呂上がりにブリさんとクローゼット部屋で過ごす時間が長いです。

投稿者:

りんむじんづ

20代で購入したマンションは、無事にローンを完済したかと思ったら売り払い、30代でまたまたマンションを買いました。好物はマンションの間取り図。旅とグルメにも目がありません。ブリティッシュショートヘアの男子(ブリ男)との同居を始め、ますます極楽な生活を送っています。

2 thoughts on “猫と風呂”

  1. おはようございます。

    甘えた猫、出来上がってますね 笑笑

    もう…海外の1週間の旅で留守番なんて耐え難いですよ、ブリ男くん。
    テレワークのお陰で、何時もそこに在るモンやとインプットされてますね。

    ウチは本当に、孤高の猫…笑笑

    お一人様大好き、寝る時は高い場所から見下ろす様に移動する。1人の時は部屋の真ん中の床で転がってるけど、誰がが部屋に来ると高い場所に移動。
    気が向けば…「遊んだろか…」と寄って来て追いかけっこをさせられる。
    気まぐれ猫…甘えた猫にはならなかったなぁ

    1. まだむサマ
      そうなんですよ、デカい生き物は常に居る存在になってしまって、風呂も許してもらえなくなりました笑
      一泊留守にするのも稀になってしまったから、海外旅行の留守番させるとかもう無理ですねえ…。
      そうこうしているうちにブリ男もシニア世代に突入しそうなので、どちみち旅行は無理ですからまあいいんですが…。

      ブリ男は誰か来ると、女性なら「頭を嗅がせろ」と寄ってきますね。男性や子どもだとクローゼット部屋の窓枠に乗ってカーテンの陰に隠れています。
      追いかけっこはブリ男もやりますね〜。構え構えというから撫でたりオモチャ出したりしても、ぴよーっと逃げていってしまう。狭い部屋をぐるぐる回っています笑

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