このパンプスからの卒業

この春から、出社する日もほとんどスニーカー履きにしてしまいました。

社会人になって四半世紀、仕事をするときはパンプスと頑なに貫いてきたのに、変われば変わるものです。

きっかけは、腰痛でした…。
参考:腰痛は、生活の質をダダ下がりさせる。

立ったり座ったりも困難な酷い時期は在宅勤務でごまかしたものの延々と家で仕事するわけにもいかず、多少動けるようになって出社してみたらやっぱり「いたた」となった、今年はそんな春でした。
ひと昔前なら腰が痛くとも家で仕事できる環境ではなかったわけですから、ありがたい時代になりました。反面、少しくらい体調が悪くても家で仕事できちゃうというデメリットもありますが。
それはともかく、別に歩き回る仕事でもないのに一日仕事すると、帰宅後には足や腰の疲れを感じて「しんどいなー」と思っていました。

それで、腰の負担を少しでも軽くしようとスニーカーで出勤してみたのです。

ワタシくらいの年代だと、オフィスワーカーはストッキングにパンプスというイメージが染みついています。
スーツにスニーカーって、マンハッタンのキャリアウーマンかよ。というカンジで、ちょっと難しい組合せに見えていたんですよね。
加えてワタシがハイヒール好きなものですから苦痛とも思わず、むしろ喜んでパンプスを履いていました。

しかし、寄る年波には勝てません。
若い頃は8センチのピンヒールで会議室と会議室の間をダッシュしていたのが、次第にダッシュできなくなり(というかオフィスで走るな)、その内電車で揺られるときに8センチのピンヒールで踏ん張るのも疲れるようになりました。
そんなわけでハイヒールの出番はだんだんと減り、近年は出勤時はローヒールやペタンコ靴にしていました。

とどめは新型コロナウイルスです。

最初の緊急事態宣言の期間、出社もしなければ店がやってないから遊びにも行かずという状況だったので、パンプスはまったく履きませんでした。
代わりに、運動不足解消とダイエットで近所を歩き回っていたので、スニーカーを買い足した。
参考:歩きやすくてタウンユースもできるスニーカーが欲しい!

そんな状況になると、たまに出社する日にパンプスを履くと「窮屈だな。疲れるな」と気になるようになりました。

そこで周りを見回してみると、スニーカー率が高まっていたのに気づいたのです。

オフィスでは若い子はスニーカーで出勤しているし、ショップの店員さんもスニーカー。雑誌を見ても、パンプスよりスニーカーのページの方が多いくらいです。
はー、時代は変わったねえ。と感心している中「JALのCAもヒールなしにしますよ」なんてニュースが流れてきて、「CAもペタンコ靴ならもういいかー」みたいな気分になりました。
なりましたが、仕事靴をスニーカーにするのは抵抗があって、ローヒールやペタンコながらもパンプスを履くという生活を2年以上継続しました。

なぜ「職場にスニーカー」に抵抗があったかというと、若い子みたいに履きこなせる自信がなかったんですよ!
肌ピチピチ髪ツヤツヤの子がスニーカーを履いていても「ちょっとカジュアルだね」くらいの印象だけど、おばちゃんがスニーカーを履いていたら「疲れているんだね……」となってしまう。
ただでさえ最近はパリッとした服より着心地のいいラクな服にシフトしているので、休日かよって格好してますけど足元はカチッとしてますよー的にパンプスでバランスを取っていました。そこをスニーカーにしてしまうと、ただの小汚いおばちゃんになってしまう。
と、危惧していたのです。

しかし、そんな心配も腰痛の前には無力でした。
印象よりも腰の保全が優先です。小汚いおばちゃんは事実なんだから、仕方ない…。

休日に履いているスニーカーは派手な配色だったりするものですから、職場用にオフホワイトの悪目立ちしないスニーカーをお買い上げ。

可愛いカラーリングのスニーカーが欲しいな~とか思っていたのに、真っ白か…。つまんないの…。

とは思いましたが、やはり一日中スニーカーで過ごすのはラクですね。
帰宅後の腰に響くような疲労感がなくなって、靴のクッション性って大事だわあと痛感しました。

問題はやはり見た目の小汚さでして。
スニーカーを履くようになってから、羽織り物をカーディガンからジャケットに替えたりしてカチッと感を出すように気をつけていました。
が、暑さが本格的になるとカチッと感よりも通気性を重視したりなんかして、職場の人に「今日はカジュアルだね~」と今まで言われたことのないことを言われるようになりました。
靴が与える印象って大きいね、なんてことも改めて痛感です。

スニーカーを履いていても「おばちゃんの休日感」が出ないような仕事用服を買うべきか…。
こういうとき、男性はワイシャツとスラックスで仕事着感が出ていいよなあ、なんて思います。

 

ハイヒールラブなワタシは、歳を取ってもハイヒールで颯爽と歩けるのを目標にしてきました。
が、まだ50歳にもなっていないというのに日常的にハイヒールを履くのは無理…となってしまっています。
この3年、フェラガモの8センチヒールは風を通すときくらいしか箱から出されず、不憫です…。
参考:I Love フェラガモ!

投稿者:

りんむじんづ

20代で購入したマンションは、無事にローンを完済したかと思ったら売り払い、30代でまたまたマンションを買いました。好物はマンションの間取り図。旅とグルメにも目がありません。ブリティッシュショートヘアの男子(ブリ男)との同居を始め、ますます極楽な生活を送っています。

6 thoughts on “このパンプスからの卒業”

  1. 「休日かよって格好してますけど足元はカチッとしてますよー」
    うわあ、すっごい分かる

    フェラガモが足に合う!ておっしゃってたの、りんむさんでしたっけ
    それとも他のブランドだったかな。
    足に合ってても、それとこれとは別なんだなぁって思いました。

    私は元々、ハイヒールは苦手なんです。
    「中途半端なローヒールよりハイヒールのほうが歩きやすいし、脚もきれいに見えるよ」て言われて頑張ってた頃もあったんだけど、無理でしたー。

    今は普段はスニーカーしか履きません。客先で打ち合わせ、て時だけローヒール履きますけど、帰りの車ではもう履き替えますw
    普段履かないんで、すっごく疲れるんですよね。

    1. ひまわりサマ
      そうそう、フェラガモです!
      でもそのフェラガモ達も、ここしばらくは箱の中でじっと待機…。
      たまに履くとシャキッとして気分が上がるから処分もできないんですよねえ…。

      確かに、3~5センチのヒールより足に合った8センチヒールの方が歩きやすいですね。脚の形がかなり変わりますし。
      が、ハイヒールで歩く用の筋肉が衰えると足腰が「イタタ」となってしまって、スニーカー最高~となってます。
      ババアになったこのタイミングで、オシャレスニーカーが市民権を得ていてホントに助かりました…。

  2. 私も膝が悪くてスニーカー通勤です。
    夏の今はTEVAです。
    昔と違って、スニーカーも綺麗系ありますよね。
    TEVAもソールがしっかりしたものがあり、膝にも優しいです。
    数年前まで『通勤はスーツもしくはそれに準じたファッションで』とうるさかった職場も、災害時の帰宅困難者にならない為、スニーカーやカジュアルな服装を推奨しています。
    お陰で、ヒールはおろか、レペットさえ受け付けないオッサン足になっています。
    私も高価な華奢なサンダルやブーツは風通しするのみ…トホホな気分です。

    1. yumiサマ
      よほど人前に出るとかじゃない限り、清潔感があればカジュアル系で仕事しても問題ないですよね〜。
      ジャケット必須は何だったんだ。
      災害時にパンプスで帰るのはツラいということで置き靴を用意していましたが、歩き回れるスニーカーで出勤となるとそれも不要になりました。
      レペットつらいの分かります!
      クッション性が…! もっとふかふかガッチリしてくれないと疲れる…!

  3. とても良くわかります。本当に同じです。スニーカー生活に慣れすぎて、パンプス辛いです。この前、改札で待ち合わせをしていて、世の中の人の足元をチェックしていたら、女性のスニーカー率上がったなあと思いました。
    そろそろ下駄箱のパンプス処分しようかな…と思い始めている今日この頃です。

    1. 野ばらサマ
      ホントに世の中のスニーカー率上がりましたよね!
      ジーンズにもピンヒールを合わせていた世代としては隔世の感があります笑
      ワタシも古いパンプスから徐々に減らすかなー…なんてことを考えています。

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