名古屋めし ~矢場とんでの思い出~

旧ブログを漁っていたら、矢場とんでの思い出日記を見つけたので再掲載。

味噌カツ

この頃より景気は良くなってるので、今はもそっと繁盛してると思いますが。
いや、実は当時もウハウハで、ワタシが担がれただけかもしれません。

—過去記事ここから—

もう歳が歳なので、自宅でまでどかんと肉を食おうという気にはなりません。普段のワタシの料理では、肉は出汁扱いです。昆布や鰹節と同じカンジ。そんな食生活のせいか、たまに猛烈に肉が食いたくなります。

そして面倒くさいのでウチで揚げ物をしないワタシ。「たまに肉をがっつり食うときくらい揚げ物でもいいかな~」と、とんかつに走ることもしばしば。そうなると、矢場とんにお世話になることが多いです。本店しかなかった学生時代では考えられなかったなぁ(←行列していたので気合が必要だったのです)。

先日は、栄セントライズ店に行きました。2010年の夏にオープンとのことで、この店舗に行くのは初めてでした。
追記:これを書いたのは2010年。

実は、それより前に、肉食いたいモードのときにこの店の前を通ったことがあります。ありますけど、発見できませんでした…。買い物中にたまたま矢場とんの幟を見かけて「あっ、こんなところに矢場とんがっ!? 味噌カツが食えるッ」と食らいついたのですが、セントライズ栄ビルのどこにあるかよくわからず…。ふらふらするほど空腹だったので、そのときは別の料理で肉食いたい欲求を満足させました。地下にあるのを発見したのは後日です。

さて、その日は平日の昼だったので、オフィスワーカーとかち合わないようにと12時前に入店しました。

すると店内はガラガラ…。

ひょっとして、ワタシ一番乗りっ!? どんだけ張り切って味噌カツ食いに来るオンナやねん。

しかし店員さんは張り切ったオンナにも親切です(当たり前ですが)。おひとりさまなのに「テーブル席にしますかっ。カウンターでもいいんですかっ? オススメ料理はこれとこれですっ」と攻めまくりです。ガラガラのカウンターの隅にちょこんと座ると、厨房から「隣の椅子を荷物置きに使っちゃってくださいよっ。のびのびゆったりしてくださいよっ」と声をかけられました。味噌カツって長居をして楽しむものなんだろーか。

あっちゅーまに運ばれてきた味噌カツをもしゃもしゃ食っていると、またまた厨房から声をかけられました。どこから来たんですか、近所に住んでるんですよ、この間店が見つけられなくって、いやハハハここは入りづらいですよね~、などと料理人さんと話が弾みます。普段は混み合っていてスタッフさんと話すどころじゃないんだけどなー、鮨でも食っているみたいだなー、と軽い違和感を覚えつつ、ワタシも連れがいないのでそのまま話をしながらもしゃもしゃ食い続けていました。

なんでも、どの店舗も大盛況かと思いきや「いやー、不況ってヤツですか。厳しいッスよ」とのこと。

そもそも、矢場とんって新入学や新入社、人事異動のシーズンに客の入りがよくなるそうです。「名古屋に来ちゃったから味噌カツってヤツを食べてみるか」てなカンジに利用するお客さんが多いみたいですね。へー。まだまだイロモノ扱いだ。

とはいえセントライズ店は名古屋栄のど真ん中。ビジネスパーソンで昼どきはごった返すのではと訊いたのですが、そうでもないそうです。味噌カツって頻繁に食べるものじゃないですしね。

お客さんが少なくて苦労しているんですよーと繰り返されるので、ふと気になって夜の利用状況を訊いてみました。すると、宴会で使うサラリーマンもいるそうです。味噌カツで宴会!? あとは、個室があるので、そこで会議や打ち合わせをした後食事をしたりとか。味噌カツでミーティング!?

ところがさらに驚くことに、「そういえば、こないだ銀座店の前を通りかかりました」とハナシを向けてみると、東京ではランチよりも飲み屋としての利用が圧倒的多数とか。ええっ、味噌カツで酒!? 確かに味噌は酒に合うとは思いますが、味噌カツだけで長時間呑めるとは思えません。だから、矢場とんって昼でも夜でもガツッと食べてサクッと切り上げる店、というイメージがあったんですよねー。「さあ、呑みに行くぞ!」というときに味噌カツになるかなぁ?? 東京人と食文化の違いを感じました。

正直に「ここのメニューでは、呑むときって展開が難しいような気がしますが……」と感想を述べると、「そうなんですよねー、そこが苦しいところで……」と苦渋の表情を浮かべる料理人さん。うーん、なかなか大変ですね。

最後は店長らしき人ともハナシが弾んでしまいました。何やってんだか。

12時が近づくと、さすがにぞくぞくとお客さんが入ってくるので、もしゃもしゃと食べ終わったワタシは退散です。「ぜひ、ぜひよろしくお願いします!!!」とアツく見送られてしまいました(←何をお願いされたんだろう??)。

いい立地なんだからそれなりにイケるんじゃないの、と思いつつ店を後にしましたが、隣にある山本屋本店(味噌煮込みうどんのお店)は昼前から大盛況でした。同じ味噌でもこの違い。やっぱり大変なんですね。

飲食店経営についてとか名古屋の食文化とか、いろいろ考えさせてくれるなかなか濃いランチになりました。小難しいことはおいといて、ネタでもいいので名古屋にお越しの際は矢場とんにトライしてみてください。オススメは意外にも蟹コロッケが旨いです(←味噌カツじゃないじゃん)。

—過去記事ここまで—

あとね、牡蠣フライもなかなかイケるんですよ。←もちろん味噌カツも旨いですよ。

名古屋駅でももちろん楽しめます。
名古屋駅でさくっと名古屋めし

投稿者:

りんむじんづ

20代で購入したマンションは、無事にローンを完済したかと思ったら売り払い、30代でまたまたマンションを買いました。好物はマンションの間取り図。旅とグルメにも目がありません。ブリティッシュショートヘアの男子(ブリ男)との同居を始め、ますます極楽な生活を送っています。

5 thoughts on “名古屋めし ~矢場とんでの思い出~”

  1. またまたの名古屋飯、
    ご馳走さまです。
    あの濃厚な赤味噌思い出しました。
    今はイリコ出汁のあっさりにどっぷり
    漬かってます~

    1. あっさりいりこ出汁、美味しそう!
      でもがっつり赤味噌もクセになるんですよね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です