京都御苑は広いです。遠近感が狂う狂う。

以前京都御所を見た後に「迎賓館もついでに行っちゃおうかな~」とか思っていたら、迂闊に御苑を散策して疲れて迎賓館に行けなかったという思い出があります。
参考:旅ログ ~圧巻! 京都御所(ついでに「はふう」と同志社も)~
今回は無事に京都迎賓館まで辿り着けましたよ。

迎賓館の観覧は自由観覧方式とガイドツアー方式がありますが、このご時世なので当面はガイドツアー方式のみらしいです。
サイトから参加を申し込むと、予約完了メールが届きます。
そのメールに書かれている注意事項の量が多くて、スクロールしてもスクロールしても読了できませんでした。
サイトの館内での禁止事項・注意事項等に記載されている内容に加えて、感染予防に関する注意事項がずらずら並んでいるからスゴい。
ここ最近あちこちでいろーんな注意事項を見かけますが、迎賓館が最強でした。
当日は、迎賓館の西門から入ります。検温と手指消毒、そして体調や直近で海外渡航歴はないかを確認されます。京都のデパートは入店時に検温すらしていないから緩い街だと思っていたのが、さすがに迎賓館はきっちりしていました。
そのまま地下の駐車場に誘導されると、持ち物検査を通過。空港でのチェック並みにしっかりやっています。
バッグからカメラやスマホを取り出してトレイに並べていたら「その時計も外してトレイに入れてください」と言われました。あ、そうですね、Apple Watchは電子機器でしたね。そうか、こういうときは普通の時計じゃないと面倒ですね…。
時間になるまでビデオを見ながら待っていると、スタッフがやってきてガイド用のイヤホンを配ってくれます。
ツアーで人との距離を空け、またガイドさんが大声を出さなくて済むようにイヤホンを使うようになったとか。大声を張り上げて回るガイドは苦手なので助かります。
それからツアー中の注意事項の確認があり、ようやくツアースタートとなりました。
なんと一枚板のドアのエントランス。一体いくらするんだろう(←野暮)。

賓客を迎える際は香を焚き、正面に花を飾るそうな。

廊下からもう美しい…!

庭に自然と視線が向くように傾斜した天井、折り紙をイメージした行灯、清潔感のある障子、和の美の極みです。
実際は床のカーペットを取っ払い、土足でそのまま歩くそうな。
ロビーのような位置づけの、聚楽の間。

京指物と西陣織の安楽椅子。

フロアランプが和モダンでいいわあ。

調度品は漆だの螺鈿だの職人の技がてんこ盛り。人間国宝作とか言われても、無教養なワタシは「いくらするんだろう…」と下衆なことばかり考えてしまいます。

釘隠しが可愛い。

椅子から見える絵画は、賓客に応じて替えるらしい。

京都の美術館から「あれ持ってこーい」と取り寄せるそうな。京都そのものが迎賓館の倉庫か…。スケールが違い過ぎる。
ロビーでこれですから、晩餐室は桁違いのゴージャスさです。
こちらは和の晩餐室、桐の間。
畳と床の間というザ・日本な部屋です。

畳の中央には、よくよく見ると継ぎ目があります。

イ草の端の部分は使わず、いい部分だけを畳表に使っているから途中で継いでいるんですって。ええ、何それ。
座椅子の背もたれには桐の紋章が入っています。

その桐の紋章、ひとつひとつカラーリングが異なるんですって。ええ、何それ。

部屋から見えるお庭の風景も素晴らしい!

いやいや、部屋から見えるお庭なんてほんの一部ですよ。
建物の中に配置された池が素晴らしい!

平安貴族が寝殿造の屋敷で舟遊びをするときはこんな気持ちだったんだろうな…という贅沢気分を堪能できます。


実際に舟遊びができるというのがまたスゴい。

もちろんこれに乗れるのは賓客のみで、我々庶民は指を咥えて眺めるだけ。
奥に見えるのが池の上を渡る廊下。

天井には透かし彫りが入っています。職人さんの遊びらしい。

池に舞い降りた鷺。

このときは置物のように動きませんでしたが、捕食活動をするとえぐいらしいです。
はー、眼福だわあ。とうっとりしながら夕映の間に移ります。
ここは会議室やお茶室、晩餐の待合室として使うそうな。
西の壁には夕日の沈む愛宕山が。

東の壁には月が昇る比叡山が描かれています。

絵ではなく織物なんですよ。細かい細工がスゴい。

使用されている糸の見本が展示されていました。

この部屋は柔らかい照明とまろやかな緑の壁で、豪華ながらも落ち着きのある空間になっていました。
最後は、迎賓館最大の部屋。式典や洋の晩餐会に使われる藤の間です。
目を引くのは、藤を中心に四季の花が描かれた壁画。そして藤の花がこぼれたかのような緞通(カーペット)。

それから、格子の天井です。

格子の傘の高さは調整可能で、15パターンあるそうな。

この日はランダムな畳み方をされていて、キラッキラな雰囲気になっていました。和な雰囲気なのにすごく煌びやかで華やかです。

壁画に見惚れて、ふと振り向くと障子と池が目に入ります。

いやー、やっぱり和はいいねえ。
とはいえ洋の晩餐会だとテーブルはしっかり洋。

食器はもちろんノリタケや大倉陶園です。

素敵…!!

ワタシもここで迎えられたい!

国賓になりたい…!!

と、しょーむない妄想をしてしまうほどには素晴らしかったです。
日本ならではのゴージャスさと職人の本気の仕事を目の当たりにして、目の保養になりました。いいものを見せていただきました…。
派手やかで美しい和を見たくなったら京都迎賓館の観覧はすごくオススメです。
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