ジャパン・オペラ・フェスティバルのイベントのひとつ、オペラ「蝶々夫人」を観に行ってきました。
会場はなんと名古屋城!
日本の、しかもお城の庭で野外オペラを観るのなんて初めてです!
演目が蝶々夫人ということで、本丸御殿がまるで舞台のセットかのようにぴったりマッチ。
実際、本丸御殿の扉を劇中で使ったり、櫓もライティングされたり、城が舞台の一部として利用されていました。
いかに豪華な舞台セットを作ったとしても本丸御殿ほどゴージャスに作れるはずもなく、かなり贅沢な舞台鑑賞となりました。
野外オペラだと、心配なのは天候ですね。実際、昨年の「トスカ」は雨で見逃しています。
幸い今年は暑くもなく寒くもなく、雲のせいで月が見えないのはちょっと残念だわねえ、くらいの天気でした。
雲があればあったでマジックアワーが楽しいし。
日が落ちたら天守閣をライトアップして、いよいよ開演です。
席はど真ん中の前の方を確保したので、オペラグラスがなくとも舞台とオーケストラがバッチリ見えます。
なぜいい席を取ったかというと、ほとんどの席がSS席なんですよ…。
会場配置図
ホールならどの席でもまあまあ観られるように作ってあるけれど、野外の特設ステージとなると話は別。ましてや変形な舞台だし。
中途半端なS席とか取ってみづらいくらいなら、いっそSS席でいい場所を狙ってやる! と、発売直後に席を取りました。
座席自体は結構空いていて、後方1/3くらいは空席でした。オペラグラス持参なら当日にチケット購入でも充分だったかもしれません。
まー、しかし擂鉢状の劇場になっていない野外オペラというのは見づらいですね!
席に傾斜がないから前の人の頭が邪魔になるし、そもそもオーケストラボックスがないから弦の弓が邪魔。
そういう緩いところも野外オペラの魅力でしょうけれど。
緩いといえば、野外オペラのせいなのか、それともゆるゆる大国・イタリアのボローニャやヴェローナのオケや合唱団だったせいか、出演側も非常に緩かったです。
開演20分前くらいに名古屋城に入ってみたら、ワタシ達のすぐ前をチェロやヴァイオリンを担ぐイタリア人が歩いているという具合でした。
参考:旅ログ ~北イタリアの小さな街;パドヴァ・マントヴァ・ヴェローナ~
えっ、ちょっと待ってよ、リハとかは? と、ビックリ。
昔ワタシもオケをやっていて、そのときは演奏会なぞやろうものなら半日前から会場で調整していたけれど…。
直前まで普通に名古屋城の観光客が入っていたから会場でリハとか無理なんだろうけどさ。
そして演者の控え室も簡易なテントしかないわけですから、トイレも自販機も客と共用です。
幕間にトイレで並んでいたらヴァイオリン弾きのお姉さんが「私、演奏しなきゃいけないから先に入っていいかしら?」と飛び込んできました(もちろん英語で。イタリア語で言われたら理解できん)。
燕尾服をびしっと着込んだイタリア人が「いろはす」を買った後に自分もお茶を買ったりして、なかなか普通のホールでは体験できない妙な一体感でした。
肝心の演奏や歌はどうだったかというと、素敵でした。
でも、音響設備がないステージだと歌手は大変そうですね。上手だけど声がこもるタイプの人は、どうしても聴きづらくなってしまって不利。
しかも蝶々さんは出ずっぱりで、ソプラノ泣かせの演目です。いくらオペラの出発点は野外劇場といっても、ホールが発達してからの演目は野外でやることをメインに考えていないだろうし、大変だろうなあ。
終幕後の名古屋城。
客も、拍手が響かないからいつもより大変でした。
しかし、秋の夜風に吹かれながら、虫の声を背後に聴きながらの芸術鑑賞はなかなか楽しかったです。
来年もやってほしいな。
さて、舞台鑑賞のお楽しみといえば前後のお茶やお食事ですよ!
というわけで、オペラの前にはタルト専門店L’Avenue des Champs-Elysees(ラヴニュー デ シャンゼリゼ)へ。
参考:名古屋栄のケーキ事情 ~ショコラトリー タカス & ラヴニュー デ シャンゼリゼ、それとキルフェボン~
丹波栗のモンブランとカフェラテです。
余計な甘みのない、栗の味がしっかりした美味しいモンブラン。秋ですねえ。
カフェラテはイッタラのタイカ。
そしてラテアートに挫折した人間には、シンプルなハートですら神がかって見えました…。
参考:【ネスプレッソ】クレアティスタ・プラスで本格エスプレッソを自宅で楽しむ!
アフターオペラは、名古屋城の隣のホテルナゴヤキャッスルへ。
名古屋城の天守閣を望める素敵なホテルだとは思うのですが、何しろ駅から遠くて不便な場所にあるので普段はなかなか利用できません。せっかくの機会ですからね。
ところが、レストランが閉まる時間が早い早い。ラストオーダーが20時半ですって。
えー、せめてイベントがあるときくらい遅くまで営業してよ…。
主催者はレセプションを開催するから、会場近隣レストランと提携したりとかの動きはないようです。
仕方がないので、かろうじてラストオーダー前に入店できる「ブローニュ」へ行ってきました。
蒸し野菜のサラダ。
ローマが懐かしくなって、カルボナーラ。
パスタが肉系なので、メインはサーモンのグリルで。
閉店ギリギリに入ったうえ、酒を飲むわけでもない客にも感じよく接客してくれました。
味も美味しかった。
というわけで珍しく夜遊びをして帰ったので、この日の就寝は日付が変わる頃。
これで4時にブリ男に起こされるのはかなわんなーと思っていたら、なんと6時半まで寝かしてくれました(起こされたのに気づかなかったのかもしれない)。
既にカリカリマシーンの前での待機モードになっているブリ男を見て、ちょっと胸が痛みました…。
名古屋城でのオペラ、気になっていたんです。
ずいぶんオペラ観ていないなぁーって思ってしまいました。
チケット代が高額なので、予定が悪くなってパーになっちゃうとな・・・っていつも二の足を踏んでしまうのですよ。
お手頃なミュージカルにしちゃおうって。
でも野外での解放感は言葉にできないほどなのでしょうね。
オペラの前にラヴシャンとは、ナイスチョイスですね。
お上品な甘いものは気分が上がりますよね。
yumiサマ
確かにお安くはないですね〜。
しばらくヨーロッパのお手頃チケットに慣れていたから、日本の高額っぷりにはギョッとします。
でも名古屋にいいオペラが来るってことがまず少ないから、つい払っちゃうんですよねー…。
イベントでもない限り夜の名古屋城を間近で見ることないですから、楽しかったです!
ときどき涼しい風が吹いて、快適に楽しめました。
蚊には食われましたが…。まだ虫除けは必須アイテムでした
(*^・ェ・)ノ コンチャ♪
名古屋城?何しに?と思ったら野外オペラ! 薪能の舞台ってあるので有りかもですが…本場でもよくある事なんですか?
クラシックは音響が…と思うのですが…
クラシック中でもオペラは特に敷居が高い部類…勿論見た事ないですよ〜^^;
バレエは、見たことありますが…
クラシック音楽と言いお気軽に行けるチケット代では無いですよ〜(。>0<。)
特にオペラは1番素晴らしいお値段!
四季劇場もSS席もクラシックに比べると全然ですがお気軽にとは言い難い…
まぁ歌舞伎も相当ですが…何とかならんのか?
ホテルのレストランはラストオーダー早いですよね…大阪も同じ…小洒落たレストランも同じ!優雅に?余韻に浸ることも無く、食欲満たす為、適当に入ります…もう探すのも面倒くさい。( ・⊝・ )
まだむサマ
お能の舞台だと庭先にあったりしますもんね。
オペラは大元はギリシャローマの円形劇場での演劇ですから、出発点は野外ですよ〜。
近現代の演目はホール前提で作られてるでしょうけどね。
夏のヨーロッパでは遺跡を利用して野外劇とか見かけます。安い席だと映画を観るくらいのお値段ですから若い人も気軽に行けます。
オペラは総合芸術なのでおトクなんですよ!
オーケストラも演技も歌も踊りも舞台美術も堪能できるから元取った感があります笑
蝶々夫人だとバレエの楽しみがないですね。アレは主役のソプラノを楽しみに行く演目です。
観劇の後に行けるレストランが少ないのは、ホント困ります…。
今回は繁華街から離れているので余計に困りました…。
蝶々夫人、観たかったのですが如何せん超インドア派&蚊アレルギーなので野外は躊躇してしまいました。やはり咬まれましたか‥。オペラはすっかりご無沙汰ですがアイーダを観た時は鳥肌立ったの覚えてます。チケットはお高いですが歌と舞台と音楽を一度に楽しめるのはかなり贅沢な大人の時間な気がします。
さとみんサマ
蚊は凄かったです…(T_T)
今年はほとんど被害に遭わなかったのに、ここへ来てぼこぼこに咬まれ、ムヒパッチまみれになってます笑
来年は虫除け対策を万全にします!
オペラは贅沢な大人のお楽しみですよね〜。
そして社交場でもあります。
一度すごくいい席を貰ったことがあって、名古屋の財界人に囲まれて居心地が悪かったです…。