あれこれ考えて「よし、自分は家を買ってもいい!」と断言できるようになったあなた。
それは住宅購入のゴールではなく、長い道のりのほんの第一歩なのです。
その第一歩にまず何を決めなきゃいけないかを考えてみます。
家を買うなら一戸建て? それともマンション?
それぞれのメリット・デメリットを確認してみましょう。
戸建のメリット:
- エクステリアも自分好みにできる。
- 駐車場から玄関までが近い。
- 子どもやペットが大はしゃぎしても(ある程度は)平気。
- (大抵の場合は)マンションより広い。
- 家屋の資産がゼロになっても、土地の価値は残る。
戸建のデメリット:
- 修繕計画を自分で立てなきゃいけない。
- 掃除や手入れも全部自力。
- (大抵の場合は)マンションより高額。
- 歳を取ると階段が大変。
ワタシは庭の手入れにまったく関心が持てない、むしろ虫が嫌いだから土いじりとは無縁の人生を送りたいと思っているので、一戸建てを買うという選択肢は端からありませんでした。
ただね、妄想は今でもするんですよ。
便利な場所や風光明媚な場所に充分な広さの土地を買って。デザインも設計も全部自分のこだわりを反映してもらって。欲しい設備や内装は全部ブッこんで。セキュリティも完璧にして。
それを実現させようとしたらお金がいくらあっても足らないから、妄想に留めておきます…。
マンションのメリット:
- 戸建よりセキュリティが充実している(場合もある)。
- 管理組合がいろいろやってくれる。
- メゾネットでもない限り、室内に階段がない。
- 戸建より便利な立地に建築される(ことが多い)
マンションのデメリット:
- 問題があったときに住民の合意形成が大変。
- 30年も経つと資産価値はゼロ。
- 駐車場から玄関が遠い。駐車場がないことも。
- 階下への騒音に気を使う。
マンションの最大のデメリットは、何かするときに自分ひとりでは決められないということではないでしょうか。
戸建なら増築しようが潰そうが個人の意思次第ですが、マンション1棟を建て替えようとなるとそうもいきません。
パークシティLaLa横浜の杭打ち問題で販売会社が「こっち持ちで建て替えますよ」的なことを言っても、住人全員が賛成するわけじゃない。あれだけあからさまに問題があるケースですらそうですから、瑕疵が表面化していないマンションではかなり揉めるハズです。
という問題意識はありつつも、ワタシはマンションを選択しました。
虫嫌いのほかにもいろいろ理由はあります。
- ひとり暮らしだから広さは不要。集合住宅の1室で充分。
- 駅近の便利な場所に住みたい。そんな土地はひとりでは買えない。
- エクステリアの掃除まで手が回らない。管理費を払うから誰かやってくれ。
ホントはね、ライフステージで次々住み替えるのが一番いいと思うんですよ。
ひとり暮らしのときはワンルームに住んで、結婚したら2LDKのマンションに、子どもが生まれたら一戸建てで伸び伸び暮らして、老後は安全で小さなマンションへ。
それを実現させようとしたら、一生賃貸暮らしが正解ってことになるんですかね。
あれっ。家を買うハナシをしていたはずなのに。
マンションを買うときに一番重要視すべき条件は
なんだかぐだぐだになりましたが、マンションを買うと決めましょう。決めました。
この先は、ワタシが一戸建てを買った経験がないので、マンション購入のハナシに特化します。
新居での暮らしをイメージするとき、素敵なインテリアに囲まれてオシャレブレックファストを満喫するアタシ…なんてシーンを想像するかもしれません。
が、インテリアも朝ごはんも後で何とかできることなので、マンションを買うときには一旦保留で。
ではまず何を考えなきゃいけないかというと、ワタシは立地だと考えています。
戸建じゃなくてマンションを買う人は、程度の差はあれ利便性を重要視する傾向があるハズです。
駐車場がなくてもいいから、駅から近い方がいい。
多少うるさくてもいいから、お店が近い方がいい。
管理費が高くてもいいから、セキュリティはしっかりしてほしい。
こういった利便性を追求する人達に訴求する要件が多いマンションほど、いつか売るときに有利です。
マンションって「いつか売る」のがありき?!
ワタシが1軒目のマンションを買ったときは、ゆくゆくは売却するなんてことはまったく想定していませんでした。
ところが、2軒目のマンションを欲しいと思ったとき、1軒目が非常に利便性の高い場所のためほとんど値崩れを起こしておらず、資金計画を立てるのがラクチンだったのです。
これが1軒目が七掛けなり半額なりに価格が落ちていたら、2軒目を買うことはできませんでした。
別に1軒目で満足していたのでその場合も特に不幸だったわけではないけど、どうせなら楽しい体験はいっぱいしておきたい。
買いたいものを「お金がなくて買えないから」と端から諦めるよりは、「買おうかな、どうしようかな」と具体的に検討できる方が断然楽しい。
断言してもいい。「いつか売る」ことができるマンションの方が、あなたに大きな自由を与えてくれる!
といっても、リセールバリューだけ重視して、自分の好みじゃないマンションを買っても仕方ないですからねぇ。どの辺で折り合いをつけるか悩ましいところです。
マンションの立地の決め手
ワタシが20代半ばで「マンションを買おうかな~」と考え始めたとき、どのエリアにするかというのは全然決めていませんでした。強いて言えば、名古屋市東部という程度。
その後お金を貯めながらあれこれ見るうち、次の条件は譲れないと思うようになりました。
- 昔から人が住んでいる地域
- 名古屋駅から気軽にタクシーが使える距離
- 名古屋駅から乗継なしで行ける地下鉄沿線
- 駅から徒歩5分
- 自動車ナシで生活できるところ
- 平らなところ
「昔から人が住んでいる地域」というのは、平城がそのまま残っているような場所です。
数十年前までタヌキが闊歩していた、なんていう山を崩した新興住宅地は地盤が不安。少なくとも人が住み続けている場所なら、村落がなくなるほどの地滑りも津波もなかった分まだ安心できます。
これは自治体のハザードマップと古地図でチェックしました。
名古屋の街中は空襲でリセットされちゃってますけどね…。ま、人災は地盤と関係ないということで…。
タクシーは、夜遅いときや旅行帰りで荷物が多いときに気兼ねなく使いたいので。
日常的には電車通勤なので、地下鉄を使えるのが必須です。乗継もなくしたい。東京と違って本数が少ないから、乗継電車を1本逃すと大いなるロスになるのですよ。
あとは、自動車を諦めて自転車生活にするため、平らで買い物に不自由しないのも必須でした。
車は確かに便利。なんだけど、ひとり暮らしではムダが多いです。ワタシ、そんなに自動車好きじゃないし。
なので自動車購入費+維持費をマンション価格に上乗せしてでも、便利な場所に住みたかったのです。
ここまで条件を決めちゃうと、「この街の何丁目」というところまでエリアが絞れてしまいます。
そこまで絞ってしまうと、物件がありません。しかも新築マンションを買うと決めていたので、建築されるのをひたすら待つばかり。
結局、「マンション欲しいかも」と思い始めてから契約書に実印をポンポン押しまくるまで、およそ3年間かかったのでした。
実印をポンポンしていたときはリセールバリューは考えていなかったので、自分の住み心地さえ良ければOKと思っていました。
が、いざ売り出すとなると立地で価格が全然違う。
あのときこだわり抜いたおかげで1軒目を高く売れる可能性が出てきた。昔のワタシ、グッジョブです。
11 thoughts on “マンション選びの決め手;一番大事なことは何?”