築40年、フルリノベーション済みの中古マンションの共通点#1

年度末の繁忙期真っ只中のため忙しない毎日を過ごしています。
が、今年は少しマシで、夕食は自炊無理とか長風呂を諦めてシャワーのみとか生活レベルは落ちているものの、「次の仕事を始めるまでインターバルが7時間もない」という日はまずなくて睡眠時間をほとんど棄損することなく暮らせているので、いつになくラクな年度末です。

…今のところは、ですが。

そんな風なので、平日は仕事しかやっていないけれど休日は多少出掛ける気にもなります。
というわけで、中古マンションの内見をハシゴしてきました。

…って、貴重な休みの日の娯楽がそれかーい。

今回ハシゴしたのは、いずれも築40年ほどの古いマンションです。
ギリ新耐震基準ってカンジですね。能登の地震を見ると、耐震性ってやっぱり大事よねー…と、木造の古い戸建てには住むまいと改めて思いました。

そしてどちらのマンションもフルリノベーション済み。
リノベ済みマンションといっても「床とクロスを貼りました。水回りの設備を取り替えました。以上」みたいな物件も多くて、「そんな賃貸住宅みたいな安っぽい洗面台を入れるくらいなら、手を入れずに売るか、スケルトン状態で売ってよ!」となりがちなのですが、今回の物件は取れる壁をゴソッと取っ払い、配管や電気配線を新しくしたというガッツリなリノベーションです。
なので間取りやデザインがちょっと個性的で気になったのでした。

そして安い!
いやまあ、フルリノベ代が1千万円くらい乗っているから安くはないんだけど、近隣の新築マンションの同じ広さの部屋だと億超えるみたいなご時世ですから、ワタシが買えそうな値段ってだけでも「やっすー!」と思ってしまったのでした。
古いがためのお買い得感ですが、古さゆえに立地はいいんですよね。どちらも駅近物件。
この立地でこの値段かーと思うと、余計に「やっすー!」と感じました。

 

さて、1軒目は80平米超の部屋。
小規模マンションで、管理費・修繕積立金は高めです。古くて小さなマンションは、これがネックよね。

外観や門扉は70〜80年代に流行った高級感とでもいいましょうか、ちょっとアールデコを意識したようなデコラティブなデザインです。
ワタシの実家もまさに40年前に建てられた代物で、シンプルなデザインの家なのに凝ったデザインの柵と門扉で母の趣味を爆発させていたので「あー、あの時代はこんなカンジだったよね〜」と懐かしくなりました。
玄関ドアもやたらとモールディングが入った昭和感のあるデザインで、昭和レトロが流行している昨今、一周回って新鮮かもしれません。

高級住宅エリアに程近い場所のマンションなので、造りは非常に贅沢でした。
ガラスブロックやコーナーサッシがふんだんに使われて、コンクリートの梁もデザイン性がある。
景気がいい時に建てられた高級マンションは雰囲気がいいなあ。と感じました。

そして昔の贅沢なマンションですから! 窓が! 窓が多いんですよ! マンションなのに四方に窓がある!
一方はマンションの共用部分の階段に面した窓なので真っ暗だけれど、魚を焼いた後に開けられるキッチンの窓があるのは心強いです。
残念ながらリビングの開口部は目の前のマンションで景観も日当たりもイマイチでしたが、ほかは道路や駐車場で開けていてかなりの開放感があり、明るい部屋でした。
家でも仕事をするようになった今、部屋の明るさは大事。と思うワタシには、すごく魅力的な部屋でした。
隣の駐車場を潰してマンションとか建ったら台無しになりますがね。
参考:今一度考える、マンション購入の際に気にする部屋の向き

フルリノベーションされた内装は今時のオシャレな雰囲気です。
グレーのアクセントクロスやタイルが多用された、モダンなカンジのインテリアでした。
しかし、造り付けの棚やブランケットライトはちょっとレトロモダンな雰囲気で、マンション自体のレトロな雰囲気と相まってゴリゴリのモダンというほどでもなく、暮らしやすそうな雰囲気でした。

2LDKなので、間取り図を見た段階では「ひと部屋は寝室、ひと部屋は書斎かな」と考えていたところ、実際に見てみるとダイニングの一角に作り付けられたカウンターが思いの外奥行きが広く、ワークスペースとしてしっかり機能しそうなので、書斎を作る必要はないかも…というカンジでした。
LDKに設けられたワークスペースって、ノートPCならいいけどモニターをガッツリ置くには狭いというイメージだったんですよね。
となると、ひと部屋空くか。充分に大きなクローゼットもあるのに、ひと部屋衣装部屋にできちゃうのか!
と思うと、やはり80平米は広過ぎますね。
今住んでいる60平米ちょっとの部屋でも2〜3人で住んでいる人もいるんだから、そりゃそうだってカンジですが。

ちょっと面白かったのは、小規模マンションならではの緩さでした。

内見したら「マンションって普通こんな工事は禁止されているんじゃないの!?」みたいな部分があったのですが、営業マンによると「前のオーナーさんの時の名残で、防犯・防火上特に問題ないから管理組合も黙認ってカンジです」とのこと。
住人みんなが顔見知りで「あの人なら変なことはしないだろうしね〜」と臨機応変に対応できる規模感ならではですね。

そんなマンションなので、この時代のマンションには珍しくペット可でした。
大型犬は不可とか頭数制限ありとか細則はあるのでしょうが、完全室内飼いの猫1頭なら余裕で可。
ペット可マンションが当たり前になったのってここ20年くらいの話なので、古いマンションでペット可だとそれだけで価値があります。

うわー、いいねえ。この部屋の広さならあっちにもこっちにもタワーを置いて(タワー、使わないけど)、トイレも複数常設して。
抜け感のある大きな窓からブリ男が往来を眺めて。楽しいだろうなあ。
と、夢が広がったのでした。

しかし、いざホントに買うかどうかというと、悩ましいです。
最も「これはないわー」と思ったのは、寒さでした。

40年前のサッシで、そして先述の通りやたらと窓があるものですから、とにかく寒い!
リビングはエアコンをつけてもらっていたからマシでしたが、ノー空調の個室はしんしんと冷えていました。
実家の廊下や北向きの部屋もこんなんだったなあ…と、同じ年代の建物であることを痛感です。
今のマンションはブリ男用に外出時も床暖房をつけっぱなしなので、ここまで冷え冷えになる感覚はないんですよね。二重ガラスですし(サッシはアルミだからひんやりはするけど)。

内窓をつければ多少は寒さが緩和されるとは思うのですが、とにかく窓が多い物件なので全部工事するとえらいことにになりそうです。
どうせゆるゆる管理規約なら、サッシや玄関の取り替えも許可してくれればいいのに。
マンションの外観に関わる部分だから難しいとは思うのですが、断熱性が上がった方が部屋の価値は爆上がりするのになあ。

もうひとつ躊躇したのが、防犯性です。
古いマンションなのでオートロックなぞなく、窓を破られたらセキュリティ会社に通報なんて設備もありません。これらが万能とは言い難いけれど、やっぱりちょっと安心感はあるんですよね。
とにかく窓が多いから、外出前の施錠チェックは戸建て並みに手間がかかりそうです。
通風性が高いのはいいけど、多過ぎる窓も考えもの…。

 

というわけで即申し込みするほどの勇気は持てず、検討しまーすと言って退散したのでした。
長くなったので、もう1軒のマンションについては次回にて。

投稿者:

りんむじんづ

20代で購入したマンションは、無事にローンを完済したかと思ったら売り払い、30代でまたまたマンションを買いました。好物はマンションの間取り図。旅とグルメにも目がありません。ブリティッシュショートヘアの男子(ブリ男)との同居を始め、ますます極楽な生活を送っています。

2 thoughts on “築40年、フルリノベーション済みの中古マンションの共通点#1”

  1. おはようございます☀️

    今年は少し余裕の年度末ですかね?いい事ですよね。
    マンション選び…間取りだけじゃなく耐震性も重要な項目となりました。
    ただいつ来るとも分からない奴ですからね、辛いです。
    中古マンション、新築マンション。
    フルリノベーション。自分で好きな様にしたいのも確かです。

    妹のマンションは大阪市内中心地まで電車を乗れば15分…ただ駅までバスで20分強。
    4LDK南向き。築30年物。
    新築買うと相当な金額とか…でも売っても中々買い手が無いらしい。
    間取り設備、The昭和。セキュリティも無いしね
    フルリノベーションしないとね。

    1. まだむサマ
      実家は鉄筋造りなのですが、父が三河大地震で家がペシャンコになった経験から頑丈第一で決めたようです。
      能登のぺしゃんとなった木造住宅を見ると、こんな目に幼少期に遭ったら、そりゃ家は頑丈最優先になるわなあ…とつくづく思いました。

      大阪中心地のマンションだとすぐ売れそうなものですが、難しいですか…。
      セキュリティやサッシなど後からアップデートできると中古マンションももっと流動性が高まりそうですけどね。
      費用面で難しいですよね…。

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