アラフィフ独身女は一戸建てを買えるのか、FPに大相談会!

さて、前回。
無印良品の家のモデルハウスに行き「割といいじゃん!」となり、買うかどうするかの前に、買えるかどうかFP(ファイナンシャルプランナー)に相談しましょうという話になりました。

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マンションのモデルハウスなどでは提携するFPに無料で相談できるサービスを用意している販売会社が多いので、「買えるかどうかもよくわかんないわあ」という人は積極的にご利用されることをオススメします。

ワタシの場合、ガチで家を買うためにというより、前回FPに相談したときから数年経っているので、老後に備えて正しい方向に向かっているか確認したくて利用させてもらいました。
参考:[FPに訊く!]現在の資産運用方法に改善点はあるの?

事前に用意しとけと言われたのは、源泉徴収票。あれば家計簿。そしてこれもあれば保険の証書など。
何年か前に相談したときはいろんな書類をせっせとスマホで撮影したものですが、デジタル化が遅々として進まない弊社でもさすがに源泉徴収票はネットで見られるようになっているので便利になりました。
家計簿については、自己流ではありますが毎年きちきちつけているしね(つけているだけだけど)。
参考:【家計簿大反省会】被服費フェスティバルとなった2024年、猛省しようか!

お金の相談会の会場は、またしても無印良品の家のモデルハウスです。
開放感溢れる木の家で、ワタシよりちょっと若いかな〜というお年頃のFPさんとサシで話し込んだのでした。

まずは源泉徴収票の確認から。
面倒なのでFPさんにスマホを「はい」と渡して、データインプットはお任せです。こんなんだから勤務先情報もバレバレです。
それから家計のチェックです。
我流なのでところどころ人様には理解しづらい費目になっていますが(「雑費」が「保健医療費」に入っているとか)、大きな問題もなく「それは年間いくらです」「では月いくらですね」と確認しながらFPさんがバチバチ打ち込んでいきます。

てか、家計簿といえばやっぱり月単位なのか。月によってバラつきがあるから(4月だと固定資産税をドンと払うとか)年単位で管理する方がワタシは好きなのだけど。
などと考えながらぼんやりモニターを眺めているうちに、「あ、既に住宅ローン控除は受けられているんですね。新しい家はいくらくらいにしますか? わかんないですよね〜。とりあえずこれくらいにしておきましょっか」とあらゆる情報をFPさんが鬼のような速さで打ち込み、年ごとの収支と資産のシミュレーションをパッパッと出していきました。

このライフプランシミュレーションソフトが大層いいカンジでして。
自分でライフプランを組むときはExcelにちまちまと条件を設定して作成するのが、あらゆる条件をササッと入力するだけで税金やら社会保険やらの影響額もパッと出してくれます。
「いいですね、これ! 便利そうですね…!」とワタシが変なところで感動していると、FPさんは「便利なんですよ、これ」とドヤ顔。
「でも、高いんですよ、これ…」とも仰っていました。

ひと通り条件を設定し終えて結果を見てみると、…うーん、微妙です。

いやまあ、微妙じゃない部分もありまして。
ワタシがExcelでテキトーに作ってたまに更新しているライフプランでは「○歳に破産するじゃん。ハハッ」みたいな結果になっていたのが、今回の緻密な専用ソフトで出した結果と大体同じだったんですよね。
自作の雑なシミュレーションもそこそこいいカンジというのが判明して、ワタシやるじゃんとなったのはいいことでした。
よくないのは、○歳で破産しそうということ。人生100年と言われると、まだまだという年齢で資産が枯渇します。

ちょっと面白かったのが、今回のFPさんは割と慎重派だったことです。

今まで相談したFPさんって「ローンなんて借りられるだけどーんと借りたらいいんですよ!」「若いうちにお金をもっと使った方がいいですよ!」と積極財政派ばかりで、「年金なんてワタシが年寄りになる頃には破綻してるし」と悲観的なワタシにはビックリすることが多くて、FPとはガンガンお金を使う系じゃないとなれない職業なのかと思っていました。
が、今回の人は「年金はあるかどうかもわかんないし、あっても今ほどもらえないでしょうしねえ…」とソフトで自動算出される年金額に懐疑的で、物価上昇率を高めに設定して調整したり、今後の給与の見通しを訊かれてワタシが「上がることはないです。つか、今より下がる一方です」と申告したら、そんなに下げる!? てくらいの下降率で設定したり、株については「利益が出ることもありますが、元本割れする可能性もありますしね」と運用益ゼロにしたりと、石橋を叩く派でした。
ワタシも自分でシミュレーションするときは株の儲けはゼロにするし、なんなら年金ゼロのパターンも作るので、「やだ、この人好き…」となりました。

そういう慎重派FPさんが出した「◯歳で破産」というシミュレーション結果ですから、あ〜そうですよね…と納得です。

この慎重シミュレーションも一応バッファがありまして、リタイアは還暦に設定しました。
ホントは老後の見通しが立ち次第に50代でも仕事を辞めたいのですが、60歳までしっかり働いても老後資金は枯渇するそうです。
これを試しに65歳まで働くとなると、いくら収入激減といえどだいぶゆとりが生まれます。

ほかのバッファは、枯渇するのは現金で、枠を埋めるつもりのNISAは手つかずということ。
ちょうどタリフショックど真ん中で、こればっかりは読めないね〜と利益を見込むことも取り崩しのシミュレーションを立てることもできませんでした。
参考:2024年開始の新しいNISAに向けて金策中

50歳にもなって新たに家を建てるとか無茶をするからダメなのよ。
今のまま粛々と生活すればいいんじゃない?

と、「無印良品の家を買うつもりでライフシミュレーションの相談をしている」という前提をひっくり返し、今のマンションをリノベーションしつつ住み続けるというプランも作成してもらいました。
すると意外なことに、破産する年齢はあまり変わりませんでした。

住み替えるパターンでは、今のマンションは売る前提です。
ローンをガツンと組むけど、マンションの売却益もドンと入って(皮算用)、ローン控除もバンと入る。
一方、今のマンションに住み続ける場合は大きな借金は発生しないけど、リノベーションもモリモリにやるとそれなりにかかるし、戸建てよりもマンションの方が維持費は高めなので、すごく安上がりというわけでもないんですね。

あ、これ前にも見たわ。
今のマンションを買おうか迷ってシミュレーションしたとき、大きいお金が動くからビビるけど、結局生涯で使う住居費ってあまり変わらないんじゃないかなって思ったんですよね。
だったら大きいお金を動かした方が楽しいじゃん! と思い切ってマンション買い替えに舵を切ったのでした。
参考:マンション、買い替えちゃう!?

今回も「どちみち○歳で破産なら、家を買った方が楽しいんじゃない!?」と変な方向に鼻息が荒くなる自分がいます。
いや、破産を回避しようよ。

 

FPさんとの相談が終わった後、前回お世話になった営業マンにバトンタッチしました。
ワタシが「いやー、なかなか…。老後の資金が厳しいっすわ」と言うと、営業マンは「でもFPさんは『まあ大丈夫』と言ってましたよ。あの人、ダメなときはダメとはっきり言うから、大丈夫なんだと思います。マジで厳しい人は、こんなに早く相談が終わらないですし」とのこと。
ワタシに対しては「60歳過ぎても働きましょうよ…」とか言っていたのに、裏ではそんなこと言っていたのか。ホントに慎重派だな。好き。

 

お金の心配はあまりないのなら、では家を建てましょう。となるかというと、ちょっと思い切れない自分がいます。

ワタシは死ぬときに結婚・出産・子育てをしなかったことはまったく後悔しないと思うのですが、自分で好きなように家を建てられなかったことはほんのり後悔すると思うんですよね。
それでも数年前まで家を建てることがまったく現実味がなかったのは家で仕事をするという生活習慣がなかったからであって、若い頃に在宅勤務あり・転勤の可能性ほぼなしという今みたいなスタイルであれば「マンションか、戸建てか」と真面目に悩んだと思います。
そして、今すぐ建てれば住宅ローン控除をフルに受けられるじゃん! やろうよ!! なんて目論見も大いにある。

その一方で、どうしても家を建てたい、建てなきゃいけない、というほどのこともないからなあ。なんてことも思います。

今のマンションに大いに不満があればそりゃ住み替えようとなりますが、そうでもない。
もうちょっと、ほんのり広くてワークスペースが作れたらラクなのにな〜という程度なので、バーンとリフォームすれば済む話です。
庭があればいいのに、玄関の目の前が駐車場ならいいのに、というマンションでは如何ともしがたい喫緊の課題があるわけではないので、数千万円新たに借金するのはちょっとね…と思うのです。

そして、無印良品の家だと「完全に自分好みの家を建てたい!」という願望が叶うかというと、否だと思います。
注文住宅というより自由度が高い規格住宅なので、前回も書いたように無印良品の店舗っぽい家になることは避けられません。

だがしかし。
ガチの注文住宅だと「ひとり暮らしだから壁なんかなくていい」というワタシの感覚を理解してもらえるには、結構ハードルが高いんじゃないかな。
というのを、何名かハウスメーカーや工務店の人と話して感じました。
参考:四半世紀ぶりに住宅展示場なる場所に行ってみた!

各メーカーで単身世帯向けの住宅も販売したりしているけど、プランを見ると「そういうことじゃないんだよなあ!」と思うことも多い。
ひとり暮らしでもキッチンは大きい方が使い勝手がいいし、大きなソファやベッドを置けるスペースが欲しいのですよ。小さい家ならええやろで済ませてほしくないんですよ。でも小さな家でいいんですよ。

と、注文住宅でももどかしく思うのに、建売住宅ではワタシにフィットする家はまずない。
建売は家を買うものではなく、気に入った土地に家が建っていたら仕方なくそれごと買うモノだと思っています。

なんてことを感じた数年を経て無印良品の家を見ると、いきなり「壁なんか不要」というニーズにバーンと適合して面食らった、という感覚が強いです。
とにかく「大きな空間」という前提が自分好みってのがインパクトあり過ぎて、「内装がMUJIの店っぽい」というのは瑣末な問題に思えるのです。
と非常に好意的に感じているものですから、営業マンの「次は土地探しの勉強会をしましょっか」という誘いに二つ返事で答えたのでした。

まあ土地探しもね。
20年前に初めてのマンションを買う前に数年間考えて今のエリアを選んでいるわけですから、それを覆してまで住み替えたい土地なんてなかなかないですよ。
なんて斜に構えた状態で土地を探して、「これは」と思えるところが見つかったら買っちゃっていいんじゃないでしょうかね。

投稿者:

りんむじんづ

20代で購入したマンションは、無事にローンを完済したかと思ったら売り払い、30代でまたまたマンションを買いました。好物はマンションの間取り図。旅とグルメにも目がありません。ブリティッシュショートヘアの男子(ブリ男)との同居を始め、ますます極楽な生活を送っています。

2 thoughts on “アラフィフ独身女は一戸建てを買えるのか、FPに大相談会!”

  1. いい歳して、まだ一度もFPさんに相談したことが無いんですよね。
    個人事業主で収入が安定していないからこそ、やっとかないとダメなんだと思うけど。

    今回のFPさん、かなり当たりな感じですよね。
    何にしても現実的な意見を言ってくれる人が好きなので、そういうタイプの人に相談したいですわ。

    「ひとり暮らしでもキッチンは大きい方が使い勝手がいいし」
    首がもげるほどうなずいてる私。
    ひとり暮らし用の物件、特に賃貸の場合なんかはとにかくキッチンがコンパクト。
    個人的な意見としては、システムキッチンって収納も兼ねてるのである程度の大きさは欲しいんですね。
    あと、料理好きな人ってどんなキッチンでも工夫して美味しいごはん作るイメージですけど、私は料理が嫌い(きっぱり)。
    小さなキッチンでやる気なんか出ないです。

    小さな家でいいんですよ。でもメリハリが欲しい。全体的にぎゅっと縮めましたみたいな家じゃなくて、メリハリが欲しいんです。
    …こんなわがまま言ってるんで賃貸物件が見つからなくて、築古のマンション買ってリノベするはめになったんですが。

    りんむさんの場合は財政的なことじゃなくてやっぱり土地の利便性が大きいのかなって思う。
    戸建て用の土地を購入するとなると、やっぱり少し郊外になるだろうし。都心住まいの便利さに慣れてると、ちょっと面倒になるだろうなぁ。

    1. ひまわりサマ
      FPさんの相談がすべてではないですけどね〜。
      自分でできる人はそれでいいし、ワタシもタダで相談できるチャンスがあれば答え合わせに使うという感覚です。

      そうそう、料理が嫌いだからこそ小さいキッチンって使いづらいんですよね!!
      ただでさえ料理の手順とか考えるのが億劫なのに、そこにいかにスペースを工夫するかとか考え事を増やしたくないんですよ。
      その点、今くらいの部屋の広さのキッチンならスペースのことはまず考えなくていいので、それも踏まえて買う部屋の広さが決まった感じです。
      賃貸だとこの辺のニーズをわかってもらえず、ひとりならこんなもんの設備でいいだろ的な部屋になって住みづらいですよね。

      仰る通り、家を買うかどうかは利便性を捨てられるかどうかが課題だと思ってます。
      愛知だと車なしで暮らせるエリアって少ないし、なくても生活できる場所ってことで元々今の街に住んでるわけだから、郊外に出るのは無理かなーと思ってます。

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