007は観光映画だ! 新作「ノー・タイム・トゥ・ダイ」と過去24作に旅心をくすぐられる

007の新作「ノー・タイム・トゥ・ダイ」が公開されましたね。

1年半も公開延期され、映画館に行くのもしばらく我慢していたものですから、喜び勇んで観に行きましたとも。

話のネタ的に「ああ、これはコロナ禍では公開しづらいねえ」というのはすぐに納得。
多少荒唐無稽なところはあっても、そこはそれ007ですから。過去作を彷彿とさせるシーンもあちこちにあり、楽しく観続けていたのですが。
「えー、そんなボンドは見たくないわ…」となり、ラストは「えっ、そんな終わり方!?」と衝撃。
007って映画館を出るときに「あー、面白かった」とスッキリする作品が多いと思うのですが、「ノー・タイム・トゥ・ダイ」を観た後はモヤモヤ感を抱えてしまいました。これなら「スペクター」で終わっていた方がよほどキレイな終わり方だったよ…。

唯一の救いは、「スペクター」のときから気になっていたQの猫を見られたことでしょうか。
英国だからブリティッシュショートヘアだと嬉しいんだけどな〜と淡い期待を抱いていたら、まさかのあの猫! そっかー、そうくるかー、とニヤニヤしてしまいました。
Qの猫のシーンはほかにもクスッとくる要素が満載だったので、劇場内の多くの人がニヤニヤしていたと思われます。

 

「ノー・タイム・トゥ・ダイ」の見所のひとつは、冒頭のマテーラでのカーチェイスです。
アストンマーチンのボンドカーが大好きなワタシとしてはあのシーンが最高潮。
「慰めの報酬」に出てきたシエナも見応えがあったけど、ボンドカーのギミックを存分に堪能できた分、今回のマテーラの方が楽しかったです。

マテーラの街並みもいかにも南イタリアという雰囲気で、いつか海外旅行に行けるようになったら訪れたいな。
と、旅心をくすぐられました。

ワタシにとって007シリーズとは、お色気スパイアクションムービーであり、観光映画です。

特にコネリー・ボンド時代は観光映画の要素が強い作品が多い気がする。
「ロシアより愛をこめて」なんてイスタンブールだのオリエント急行だの素敵な場所が次々と出てきて、最後は移動した必要があったのかヴェネツィアまで登場。ゴンドラに揺られる美男美女(合成だけど)にうっとりするという、観光映画のお手本のような作品でした。

ほかに好きな観光映画としての007は、ムーア時代の「私を愛したスパイ」。

何といってもルクソールのカルナック神殿のシーンがいいんです。いつかエジプトに行きたいと思っていた身には印象的でした。「アラビアのロレンス」要素もあって、それも楽しい。

念願叶ってエジプトに行き、柱に抱きついたりナイル川クルーズできたときは感動しましたね。

カルナック神殿

と、世界各地を旅していると、あちこちで007の撮影地に出会します。

イスタンブールやパリ、ワルザザート、何度現地ガイドに「ここは007の何々の撮影地で〜」と聞かされたことやら。

ハロン湾
ハロン湾。しかし映画ではプーケットでの撮影だったとか。

観たことのある映画だと「おお、あれか!」となりますが、何しろ多くは自分が生まれる前の作品だから観たことのないモノも多く「そうなんだ…」となった場所も多いです。

ジェームズ・ボンド島
「黄金銃を持つ男」に出てきた奇岩は、そのものずばり「ジェームズ・ボンド島」と呼ばれていた。
しかし行った当時は観てなかったので「へー」とだけ。

映画を観て「素敵!」となって聖地巡礼よろしく来る人もいるでしょうし、007がきっかけで観光客が増えた場所も多いんでしょうね。
コネリーやムーアの時代は日本人には海外旅行のハードルはまだ高かっただろうし、ワタシ以上に旅心をくすぐられた人も少なくないのかと思われます。

観光映画としてはムーア時代以前の作品は面白かったけど、ブロスナン時代に突入するとワタシ個人としてはあまりそそられなくなりました。
「トゥモロー・ネバー・ダイ」のヴェトナムと称したタイのシーンは久しぶりのごりごりアジアで面白かったけど、それくらい。

イスタンブールは「またか」というカンジだし、ロンドンの街中は今となっては珍しくもないし、アイスランドは迫力があるけど実際に行っても「そうそう、ここが映画に出てきたよね!」と盛り上がれないだろうし、「いつかここに行ってみたいな」という映画ではなくなってしまったのです。
ブロスナン・ボンド自体は好きなんですけどね。軽妙洒脱で気楽に楽しく観られるので。年代的に「ブロスナン=ボンド」というイメージが強いですし。
「ノー・タイム・トゥ・ダイ」のモヤモヤ感にショックを受けた後は、ブロスナン・ボンドを立て続けに観直してお口直ししました。という程に好きです…。

それがクレイグ・ボンド時代には観光映画な雰囲気が戻ってきてワクワクしました。
「カジノ・ロワイヤル」で列車の旅、再び! そうそう、ボンドといえば着飾った人が優雅に過ごす列車が必要不可欠なのよー!

ローマでアストンマーチンとジャガーのカーチェイスとか最高! 行ったことのある場所が出てくるとテンション上がるねえ!

「スカイフォール」はなんちゃってマカオやなんちゃって軍艦島だったけど、画がキレイだったから許す。

気軽に海外へ行ける時代、007を観て憧れを募らせることももうないと思っていたのに、まさかクレイグ・ボンドの最終作で「行ってみたいなー。…いつ行けるかわかったものじゃないけど」としみじみするとは思いませんでした。時代が変わってしまった。
新しいジェームズ・ボンドが帰ってくる頃には、また海外旅行に行けるようになっているといいんだけど。
なんて思いながら、自宅で古い007を見返しています。

投稿者:

りんむじんづ

間取図だけで3杯メシが食え、旅のためだけに日々労働し、美味しいものを好きなだけ食べられるようにジム通いに励む、そんなOLです。ブリティッシュショートヘアの男子(ブリ男)との同居を始め、ますます極楽な生活を送っています。

2 thoughts on “007は観光映画だ! 新作「ノー・タイム・トゥ・ダイ」と過去24作に旅心をくすぐられる”

  1. 007。公開されましたね!
    なんか、今回の主人公ダニエル・グレイク?違うんですよ…私の中のジェームズ・ボンドとはね。
    歳バレですが、ショーン、コネリー。ロジァー・ムーア何ですよ…。

    風景…(≧m≦)男前ばかり見て…覚えてない…。(ΦωΦ)フフフ…
    確かに今と違い、その頃はまだまだお子ちゃまでして、気軽に海外に行ける時代でも無く。
    「あ…こんな街があるんやぁ、コレが有名な…」と思いましたね。
    気軽に行ける時代なのに、コロナで行けない時代…ジレンマが。

    1. まだむサマ
      わかります~! クレイグはボンドというか、別物ですよね。
      日曜午後のテレビでムーアを観て育ち、映画館でブロスナンを観た世代ですので、クレイグはボンドというにはエレガントさやエロさが足らない気がします。
      アクションはクレイグが最高ですし、カッコいいからクレイグ・ボンドもいいわあ(はぁと)と思っちゃいますが。
      今回はワタシ的にはモヤモヤが残ってしまったので、次のボンドにはムーアやブロスナンのお気楽路線を期待…。

      007にしてもミッションインポッシブルにしても、あちこち回った後だと「あー、この街歩いたなあ。懐かしいなあ」という場所が多くて楽しいです。
      古い町並みだと、昔の映画でも「あそこだな」と分かるくらい変化がないのが面白いですね。コネリー・ボンドの「二度死ぬ」の東京だと今と全然違っていて、それはそれで楽しいです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です