最近のルイ・ヴィトンはダメだ

アクセサリーやコートは減らせても、バッグは友人に「アンタさ、この先一生バッグを買わなくてもやっていけるよね」と言わしめる数を所有しているこのワタシ。
ミニマムワードローブのために、高級ブランドを味方につけろ!

ダミエ

そのコレクションの中で最も数が多いのがルイ・ヴィトンのバッグです。



ルイ・ヴィトンは19世紀半ば創業のフランスを代表するファッションブランド。
スタートがトランク製作工房なだけあって、そのバッグはめっちゃ頑丈です。

どれだけ頑丈かというと、学生時代エピのノエを使っていましたが、この巾着をぱっかーんと開いた上に厚さ8センチ級の和英辞書をドンッと置いても一切の型崩れがなかったという素晴らしさ。
(そのノエはどうしたかというと空き巣に盗られました。空き巣、憎い。→空き巣のバカヤロウ!
これだけ頑丈なら船旅でもドレスやお帽子をしっかりガードして人気が出るはずです。

ワタシは粗忽者なので、この頑丈さはホントに重宝してます。
ぶつけても無傷・放り投げても平気・何をしても型崩れしない。
またエピだのダミエだのは表面の傷や汚れが全然目立たないのですわ。10年経っても「え~、すっごくキレイにお使いですね~」と言われるほどです。

もちろん魅力は頑丈さだけじゃありません。
日本にヴィトンが入ってきたのは70年代。ワタシの母世代の青春時代です。
その頃にはヴィトンのアイコン的バッグであるモノグラムのスピーディは既に存在。母世代が買ったスピーディは娘世代に受け継がれ、ワタシ達の青春時代だった90年代にも爆発的な人気を見せました。
おニューでピカピカのモノグラムもいいけど「これ母からもらったんだ☆」ていう貫禄のあるバッグもいいのね!
そうやって世代を超えて使えるのは、頑丈さだけじゃなくて永遠の定番たるデザインがあってこそです。スピーディなんて誕生から90年近く経つのに今でも可愛いって思っちゃうもん。写真見てたら欲しくなってきた…。

さらにヴィトンのすごいところは、その確立された地位に安住することなくガンガン攻めることです。

ワタシが一番衝撃を受けたのは2003年です。
その年はモノグラム・マルチカラーが発表されました。

今でこそ定番デザインになりましたが、当時はめっちゃビビったんですよ。それまでどちらかというと古典的で保守的なイメージのあったモノグラムがまさかのカラーリング!
しかも商品によってカラーの出方が違うものですから、皆店頭でありったけの在庫を出してもらって「こっちの配置がいい」「いや、こっちのがピンクが多くて可愛い」と喧々諤々の議論を交わしたものです。

さらに出たのがモノグラム・チェリーブロッサム。何だこりゃ!(「モノグラム・チェリーブロッサム」でGoogle先生に訊いてみてください。)
桜をあしらうだけならまだしも、このにこにこマーク的な顔は何だ!
「さすがにこれは…定番にはならない、よ、ね?」とヴィトン好きのギャル達も二の足を踏みました。第一季節だって限定されちゃうわけだしさ。
それでもチェリーブロッサムを買う勇者はいたわけで、街中でチェリーブロッサムのバッグを持っているコを見かけると「あのコ、すげー。来年使えないかもしれないバッグに大金払える財力が羨ましい」などと思ったものです。

この2003年だけでも「古典的で保守的なヴィトン」から「新しいことにもチャレンジし続けるヴィトン」のイメージが確定したのでした。

さて、そんなわけですっかりヴィトンのファンだったワタシですが、ここ何年かはヴィトンのバッグは買っていません。



というのも、最近はちっとも魅力を感じないから。

近年のラインは何というか、ヴィトンらしさを感じないというか。
ハッキリ言ってしまえば「これってディオールと似てるよね」「これってセリーヌっぽいよね」「これってシャネルのパクリだよね」てなデザインが多過ぎる。
一流ファッションブランドとしては最悪の傾向です。

ディオールっぽいバッグが欲しければディオールで買うし、シャネル風が持ちたければシャネルで買う。
このデザインならヴィトンである必要はまったくないよね…と思ってしまう。

ワタシは何もヴィトンはキーポルやスピーディだけ作っていればいいと思っているわけではないです。新しいこともどんどんやってほしい。
でも「これぞヴィトンだ」と感じる新しいことを期待しているのであって、他ブランドの風味を感じることをやってほしくはないのです。

しかも最近はヴィトンの店員の接客もイマイチです。
全体的にチャラい。「あ、おねーさんのダミエ、ちょーいいっスね」みたいな態度を平気で取る。
これが「ヴィトンは田舎者が小金をつかんだときにはしゃいで買うブランド」って雰囲気を増長させてる気がする。

もう一度ステキなヴィトンが見たいなあ…。

バッグは多いけど服はミニマムなんですよ。
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《2019年6月 追記》
久しぶりにときめくアイテムが出ました!
スピーディ・バンドリエール30のモノグラム・ジャイアント!
元々スピーディが欲しいとか思っていたところに、モノグラム・ジャイアントのキュートさにしてやられました。

が、現在日本での在庫はナシ。
ヘルシンキやミラノでも探したけれど、気配がありません。入手できる日は来るんだろうか…。

投稿者:

りんむじんづ

20代で購入したマンションは、無事にローンを完済したかと思ったら売り払い、30代でまたまたマンションを買いました。好物はマンションの間取り図。旅とグルメにも目がありません。ブリティッシュショートヘアの男子(ブリ男)との同居を始め、ますます極楽な生活を送っています。

3 thoughts on “最近のルイ・ヴィトンはダメだ”

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